【競馬予想Vol.172】第27回アンタレスS

今回のテーマ

距離短縮組が強い

過去10年、前走から距離短縮となる馬は【8・5・2・37】、単回値75・複回値60で、同距離【2・4・8・74】、単回値18・複回値57、距離延長【0・1・0・19】、単回値0・複回値8と比べても明らかに抜けている。

地方の1,900M以上のレースを経由した馬は【5・5・2・19】、単回値101・複回値88と好成績をマーク。特に名古屋大賞典(名古屋ダート1,900M)との相性が良く、昨年は名古屋大賞典3着経由のロードブレス(6番人気)が3着に入った。

前走OPクラス以上勝ち馬は軽視不可

過去10年、前走でオープンクラス以上のレースを勝った直後の馬は【6・3・1・13】、単回値66・複回値70。該当馬は毎年1~4頭が出走して、1頭も連対出来なかったのは2017年(該当2頭が共に凡退)のみ。

前走オープンクラス以上のレースで4コーナー3番手以内に付けていた馬は【6・3・1・7】、単回値90・複回値94と更に期待値が増す。要するに前付けで勝った直後の馬は素直に買い。


トラックバイアス分析・展開予想

ダート含水率は先週まで1%台だったが、週末の雨により土曜朝時点で9~10%。日曜朝時点では5~6%。土曜に行われた8レースのうち5レースでハナを奪った馬が連対。脚抜きが良さそうな馬場の割に時計は平凡。ハイペースで引っ張って逃げそうな馬が見当たらないここは前付けが基本。


全頭分析

【-】アナザートゥルース

(+)3年前の覇者で一昨年も2着。8歳だが能力的には走ってきて当然。
(-)昨年は意味不明のシンガリ負け。いつ走るか見当が付かない。

【-】ライトウォーリア

(+)同コース4戦全勝。今回初ブリンカー。内枠先行で巻き返し。
(-)地方とはいえケイアイパープルに大差連敗。重賞ではしんどい。

【-】カデナ

(+)ダートでも終いの脚強力。捲り気味に上がって来れればチャンス。
(-)行き脚皆無で常に最後方からの競馬。ゴボウ抜きまでは疑問。

【△】ウェスタールンド

(+)一昨年の覇者。捲りの脚は未だ健在で離され過ぎなければ通用。
(-)元々勝ち切れないタイプ。前が止まらない展開だとまた届かない。

【△】ケイアイパープル

(+)地方の小回りコースに適性示す。前々で勝負できるのは評価。
(-)昨年のこのレース14着。上がりが速くなるようだと苦しい。

【-】サクラアリュール

(+)ラスト追い上げる脚は堅実。日経賞を叩き台に使ってここ勝負。
(-)行き脚が無さ過ぎるのが問題。前が止まらない限り出番無し。

【△】アルーブルト

(+)名古屋城Sはペース緩くて詰め切れず。今回3戦全勝の得意舞台。
(-)速い時計に不安あり。前に付けた馬に速い脚を使われると苦しい。

【◎】オメガパフューム

(+)地方GIで行き差し自在の無双状態。阪神も3戦全勝で問題無し。
(-)中央で走るのは約2年振り。休み明けは取りこぼし多く過信禁物。

【-】ユアヒストリー

(+)昨秋の2勝クラスで好時計マーク。距離・舞台適性は申し分無し。
(-)前走はテン速かったとはいえ完敗。相手一層揃うここは厳しい。

【-】ニューモニュメント

(+)名古屋城Sは真後ろから差し迫って3着。前が止まるようなら出番。
(-)オープン入り後未勝利。常に後ろからというのはここではネック。

【-】プリティーチャンス

(+)嵌った時の末脚強力。同コースでもみやこSで差の無い4着あり。
(-)差し優勢の東海Sでも6着止まり。重賞では純粋に力が足りない。

【○】バーデンヴァイラー

(+)枠順に関わらず前付けから楽勝続き。ここも前付けで勝ち負け。
(-)揉まれ・砂被り経験共に無し。すんなり行けないと思わぬ凡走も。

【▲】グロリアムンディ

(+)ダート転向後4戦全勝。ブリンカー装着で勝負どころの反応良化。
(-)被されない位置での競馬続き。相手強化でも通用するかどうか。

【-】デュープロセス

(+)マーチSは初距離で直線詰めて6着。負担斤量も僅かに軽くなる。
(-)行き脚無く毎回後ろからの競馬。ここも付いて回るだけで精一杯。

【-】ヒストリーメイカー

(+)昨年2着、マーチSも手応え劣勢ながら3着。8歳でも力は健在。
(-)2年以上勝ち鞍無し。勝負どころで外を回らされると苦しい。

【-】オーヴェルニュ

(+)差し優勢の東海Sで先行して2着。時計勝負に持ち込めば勝ち負け。
(-)ポカ多く安定しない。この枠からだと終始外を通らされそう。


結論

「地方から距離短縮」と「オープンクラス以上で先行勝利」が勝ち馬候補。これを共に満たすのは◎オメガパフューム。地方から中央に替わる際に気になるのは速い時計に対する順応力だが、今回は飛ばしていきそうな馬が見当たらないし、4コーナーまでに前付け出来ればスンナリ。

○バーデンヴァイラーは阪神で3回走っていずれも3馬身以上の差を付けての楽勝で、直線に向いた時点でもう抜け出しているという安定した立ち回り。言い換えれば揉まれたり砂を被ったりした経験が無い。ここも通過点となるのかはこのレースを見てから判断したい。

▲グロリアムンディはダートというよりブリンカー装着がハマっている印象。勝負どころでの行きっぷりが全く違っている。連勝中の勝ち方は外から被せての進出で、この馬もバーデンヴァイラーと同じで揉まれたり砂を被ったりの経験が無い。

△ケイアイパープルは地方で1,800Mを超える距離で複数連対している点を評価。このレースでは長いところを走ってきた馬が直線で粘りを効かせている。特に名古屋大賞典経由は激熱パターンで、先行してクリンチャーにアタマ差という内容も良い。

△アルーブルトは前走がオープンクラス初出走という格下だが、阪神は1,400Mも含めて5回走ってうち4回は上がり3ハロン最速(残り1回も2位)をマーク。前がやり合ったところをシレっと差してきそう。

△ウェスタールンドは行き脚が弱過ぎて真後ろからの競馬になるのがネックだが、それでも毎回掲示板には載ってくる。今回は人気どころが総じて前なので、早仕掛けになってくれれば浮上の目がある。

◎オメガパフューム
○バーデンヴァイラー
▲グロリアムンディ
△ケイアイパープル、アルーブルト、ウェスタールンド
馬複◎流し(5点)、3連複F◎○▲-◎○▲-◎○▲△△△(10点)

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