【競馬予想Vol.271】第73回東京新聞杯

今回のテーマ

外枠は厳しい

過去10年、7枠より外に入った馬は【0・1・3・35】、単回値0・複回値35。1番人気に推された馬も【0・0・1・4】と大苦戦している。

開幕2週目&Dコース使用で内が残りやすく、外枠の期待値は相対的に下がる。7枠より外から連対したのは2015年2着アルフレード(9番人気)のみ。同馬は朝日杯フューチュリティS勝ち馬で、NHKマイルCでも17番枠から先行して2着がある実力馬だった。

牝馬が活躍している

過去10年、牝馬は【4・3・1・12】、単回値217・複回値117とベタ買いでプラス。現在出走機会7年連続で1頭以上が3着以内に入り続けている。

開幕直後で乾燥しているので馬場は軽く、上がりを含めて速い時計が出るので背中(斤量)は軽いに越したことはないと解釈。ちなみにGIを経由した牝馬は【4・1・1・3】、単回値483・複回値196と期待値大爆発。

連勝中の昇級馬を狙え

過去10年、自己条件を勝った直後の馬は【4・1・0・6】、単回値232・複回値114と普通に通用している。

格下であっても勢いが通用する傾向にある。ちなみに2連勝以上だった馬は【4・0・0・1】、前々走で負けていた馬は【0・1・0・5】と明暗が分かれる。今年の昇級馬インダストリアは前々走で負けているが・・・。


トラックバイアス分析・展開予想

  • 今週は降雨無し、火曜から金曜にかけて連日散水を実施。含水率は4コーナー14.5%、ゴール前13.9%、土曜朝時点のクッション値は9.3。

  • 開催2週目で引き続き内前優勢。前日の芝はハナを奪った馬が【1・1・3・1】、メインの早春Sは単勝オッズ234.8倍のシンガリ人気馬(サペラヴィ)が大逃げを打って2着に残った。4角8番手以降からの連対圏突入は無し。年明けの東京はDコースで内が残りやすいが、今年は例年以上に内前バイアス強め。逃げ馬が残るというよりも差しが全く来れない。

  • ペース想定:平均~やや遅い(60~61秒台)

  • 昨年は前日から差しが届く馬場状態で、このレースでも飛ばし屋トーラスジェミニが快速逃げを打った結果完全差し決着。今年は明らかに前が残る馬場状態で、トーラスジェミニのような飛ばし屋不在。しかも人気どころが総じて後ろから行く馬ということからしても展開利は明確に前。


全頭分析

【-】プリンスリターン

(+)マイル戦を含む3連勝中。前過ぎず後ろ過ぎずの位置から差せる。
(-)屈腱炎で丸一年棒に振った後の復帰戦。ここは回ってくるだけか。

【◎】ウインカーネリアン

(+)前走GIでポジション取れず。格下げ戦&内枠先行で巻き返し必至。
(-)休み明け【0・0・0・5】の典型的叩き良化型。早速動けるか不安。

【○】ジャスティンカフェ

(+)マイルCSは直線内で詰まり消化不良。進路確保なら突き抜け妥当。
(-)好走は専ら直線外差し。そもそも今回後ろから間に合うかどうか。

【△】ピンハイ

(+)前走は重たい馬場が堪える。軽くて速い府中の馬場で見直す手。
(-)西宮Sは2~3着繰り返す詰め甘馬相手の恵まれ勝ち。実力未知数。

【-】インダストリア

(+)カウントダウンSは久々ながら直線待って差し届く。叩いて上昇。
(-)前走負かした相手弱過ぎ。ここで同じく差し構えでは届かない。

【-】マテンロウオリオン

(+)京都金杯はレースに参加せず度外視。ここは内を捌ければ妙味。
(-)真後ろからしか行けないのが問題。内前有利TBで手も足も出ない。

【-】タイムトゥヘヴン

(+)負け続きも着順ほど負けていない。京王杯SCぐらい走れば通用。
(-)出負けして直線勝負強要馬。前に止まってもらえないと苦しい。

【▲】ファルコニア

(+)マイルCSは大外から先行して脚上がる。今回格落ち戦で自由自在。
(-)元々詰め甘くて勝ちあぐねていた馬。今回決め手自慢多く不安。

【-】ショウナンマグマ

(+)折り合い難あり前付けがデフォルト。内前馬場に乗って粘り警戒。
(-)府中の軽い馬場では速さ不足否めず。展開向くが居残りは疑問。

【-】ピースワンパラディ

(+)府中マイルでは比較的前付けで2勝マーク。前付けなら一発あり。
(-)前走は内前馬場で内を通って差し負け。全盛期の力は望み難い。

【-】カイザーミノル

(+)前走内前ゲーで外枠から5着。東京重賞で前付け好走あり不気味。
(-)外枠だと行けず後手踏まされがち。そもそもマイルは微妙に長い。

【-】シュリ

(+)関屋記念はノーマーク逃げで波乱アシスト。ハナ奪えれば激アツ。
(-)スタート不安定で前に行けるか微妙。枠も心持ち外でしんどい。

【-】サクラトゥジュール

(+)ここ2戦距離短縮で連続好走。府中マイルは3戦3連対の得意舞台。
(-)このところ差し一辺倒。末脚自慢集結のここに入ると埋没する。

【-】エアロロノア

(+)京都金杯はイメージ一変の内伸びで善戦。早めの位置取りで通用。
(-)末脚頼みで展開とTBに左右されがち。今回は枠も展開も向かない。

【△】ナミュール

(+)マイル戦で強い勝ち方多数あり。距離短縮でパフォーマンス上昇。
(-)桃帽に良い印象無い。スタート不安定で行き遅れて圏外あり得る。

【-】プレサージュリフト

(+)マイルに戻した京都金杯で古馬に肉薄。2戦2勝の東京で本領発揮。
(-)前走は内枠が嵌った感。再び大外枠引いたここは位置取り厳しい。


結論

ウインカーネリアンは休み明け走っていないのが気になるが、内前祭りで前が緩いここで内枠ゲットはもはや「勝ってください」状態。マイルCSは発走直前にゲート内で立ち上がりながら奇跡的にスタートが決まったものの、通過順7-6では力が発揮できなくて当然。格落ち戦のここは物凄く楽。

ジャスティンカフェのマイルCSは進路さえあればといった典型的な前詰まりレースだった。今回は馬場も展開も超絶に向かないが、毎日王冠でサリオスを沈めかけた末脚はこの中に入ればピカイチ。ハッキリ言ってここではレベルが違う。中団より前なら余裕で突き抜けだが・・・。

ファルコニアは先行馬なのにここ3戦ずっと外枠でキツい競馬を強いられている。マイルCSでは17頭立ての大外から次第に前に出していって4角先頭、直線半ばまで先頭をキープ。GIでポジションが取れるなら、格落ち戦&内前優勢で前が緩いここは余裕で前付けできる。問題はディープインパクト産駒なのに決め手が無い点。芝が軽い東京だと差し込みが心配。

ナミュールは重たくて距離が長いエリザベス女王杯から軽くて得意のマイルに替わるここは大幅パフォーマンスアップが見込める。また圏外に飛んだ3戦はいずれも中4週以内のいわゆる叩き2戦目で、中9週以上空けたレースはチューリップ賞1着、秋華賞2着を含む3戦3連対。ポジションは取りに行けるほうだし、中団外からの被せ差しで勝ち負けまで持っていけるのでは。

ピンハイはナミュールと同じ理由で大幅パフォーマンスアップが見込めるし、詰めて使うより間隔を空けた後のほうが走るのも同じ。チューリップ賞は枠の利で2着に来て、桜花賞も枠の利でナミュールに先着。今回もナミュールが外枠を引いて自身は内枠ゲット。しかもナミュールより1kg軽い。現状軽い馬場で沈んだことがないので買い。

◎ウインカーネリアン
○ジャスティンカフェ
▲ファルコニア
△ナミュール、ピンハイ
馬複5頭ボックス(10点)、3連複5頭ボックス(10点)

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