【競馬予想Vol.142】第72回東京新聞杯

今回のテーマ

牝馬が活躍中(背中は軽いほうが良い)

過去10年、牝馬は【4・2・1・9】、単回値271・複回値137で出走機会6回連続で1頭以上が3着以内に来ている。

軽い馬場で末脚勝負になり、負担斤量の軽い牝馬が上位に来やすいという推測が成り立つ。ちなみに牡馬は負担斤量56kg【6・6・7・80】、単回値49・複回値66、57kg以上【0・2・2・30】、単回値0・複回値28と後者は1頭も勝てていない。斤量加算の牡馬は紐に回したい。


トラックバイアス分析・展開予想

例年通り馬場状態は良好で、上がり3ハロン33秒台連発、昨年と同じく前日の1勝クラスの芝マイル戦で1分33秒台前半の時計が出た。外差しよりも内ピタ先行が簡単。前付けするにしても上がり3ハロン34秒台前半、後ろから行くなら33秒台の脚が使える裏付けが必要。トーラスジェミニが逃げてディアンドルが2番手追走ならやや速い程度に収まりそうで、軽い芝状態を考えると狙いは前付け~中団付近からの差し。


全頭分析

【-】アオイクレアトール

(+)同コース【3・3・2・0】。内を上手く立ち回ればチャンスあり。
(-)キャピタルSはキレ負けの内容。今回前付けでもしんどいか。

【-】ワールドバローズ

(+)長篠Sは外を通って問答無用で差し切り。左回り【4・1・0・0】。
(-)中1週で長距離輸送。相手強化に加えて詰めて使う己との闘い。

【-】ディアンドル

(+)京都金杯は控えに回って良さが出ず。内枠先行で巻き返し。
(-)マイルは3戦していずれも完敗。ブリンカー外しても一変疑問。

【-】マルターズディオサ

(+)ターコイズSは外を回って詰め損ねる。一段前で運べれば通用。
(-)斤量55kg以上【0・0・0・7】。田辺騎手が乗らないのも痛い。

【-】トーラスジェミニ

(+)安田記念で58kgを背負ってコンマ4秒差。今回初ブリンカー。
(-)このところ自分の競馬をして二桁着順続き。粘りが足りない。

【◎】ファインルージュ

(+)直線で前が壁になったオークス以外は勝ち負け。距離短縮も好感。
(-)常に後ろから。マイル戦も桜花賞以来で案外取りこぼしも。

【-】ケイデンスコール

(+)阪神Cは控え過ぎて届かず。距離延長のマイル戦で上向くか。
(-)一昨年のこのレースは12着。近走も実力以上に負け過ぎ。

【△】ドナアトラエンテ

(+)左回りで芝の軽い府中はベスト条件。瞬発力勝負なら互角以上。
(-)マイル戦の実績は皆無。速い時計に対応できるかどうか。

【△】カラテ

(+)昨年の覇者。昨年と同じ中山マイルを勝っての参戦で連覇狙う。
(-)前走は後方一気で昨年直前と状況異なる。構え過ぎると不安。

【-】エイシンチラー

(+)若潮Sは最内から抜けて楽勝。三面川特別で速い上がりの勝利あり。
(-)速い時計に不安あり。ここは前に行けるかも怪しい。

【○】イルーシヴパンサー

(+)東京芝を速い上がりで3連勝。今の馬場状態は間違いなく合う。
(-)自己条件で勝ち上がってきたばかり。相手強化でどこまでやれるか。

【-】ヴェロックス

(+)ここ3戦差して復調気配。速い上がり勝負にも対応できる。
(-)上位を脅かすところまでいかない。マイルもこなす程度。

【△】ホウオウアマゾン

(+)阪神Cは伸びない内を通って2着。マイルでこそ本領発揮。
(-)GIとはいえ外枠時は完敗。軽い馬場で相対的にキレ負け懸念。

【-】カテドラル

(+)昨年はGIIIで4戦してオール連対。速い上がり勝負は大得意。
(-)今の馬場で真後ろからの差しでは届かずのおそれあり。

【▲】カレンシュトラウス

(+)京成杯AHは鼻出血発症。高速上がりを活かすなら中山より東京。
(-)大外枠で外を回らされそうなのが厄介。後ろに置かれると苦しい。


結論

速い上がりと速い時計の両立が図れそうな◎ファインルージュを信頼。桜花賞で上がり3ハロン33秒7、1分31秒2で走った脚力はここでは一枚も二枚も上。1,200Mでデビューした馬だけに秋華賞からの距離短縮ローテもプラス。年明けから長らく不振を囲ったルメール騎手も東京に来て本来のリズムを取り戻しつつある。極端に後ろから行かない限り安泰。

○イルーシヴパンサーは皐月賞大敗後の自己条件でこのコースを使い、上がり3ハロン33秒8、1分32秒0をマーク。引き続き同コースの鷲巣山特別では逃げ残り濃厚のリフレイムを捉えて勝利。強いところとやり合っていないというウィークポイントを差し引いても適性面で買い要素が上回る。

▲カレンシュトラウスは丹波特別、桑名Sといずれも上がり3ハロン33秒台かつ1分32秒台の時計で勝利。しかもいずれも11頭立てとはいえ大外枠。京成杯AHは後ろから何も出来なかったが、鼻出血という生理的要因で評価不能(度外視)。

△カラテは昨年と同じ中山マイルを勝っての参戦だが、このところ行き脚がなく後ろからの競馬になっているのが気になる。上がりの速さ、持ち時計共に申し分ないが勝ちに行く競馬ができるかどうか不安なだけに押さえまで。△ホウオウアマゾンは伸びない内を通って2着の阪神Cを評価。マイルCSで逃げて上がり3ハロン33秒7、1分33秒0でまとめた脚力は軽視できない。△ドナアトラエンテは馬場の重い中山で負けて、馬場の軽い新潟や東京で善戦のサイクル。今回も中山で派手に負けての東京替わりで押さえておきたい。

◎ファインルージュ
○イルーシヴパンサー
▲カレンシュトラウス
△カラテ、ホウオウアマゾン、ドナアトラエンテ
馬複◎流し(5点)、3連複◎1頭軸流し(10点)

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