【競馬予想Vol.241】第58回福島記念

今回のテーマ

6枠より外は2着まで

過去10年、5枠より内に入った馬は【10・7・7・75】、単回値72・複回値67、6枠より外に入った馬は【0・3・3・54】、単回値0・複回値20。

過去10年どころか過去20年遡っても6枠より外からは勝ち馬が出ていない。福島はスパイラルカーブ(入口が緩く、出口がタイト)を導入しているが小回りであることには変わりなく、スピードが乗る4コーナーで外にいる馬は外に振られがち。内で脚を溜めていけそうな馬に注目したい。


トラックバイアス分析・展開予想

東京・阪神と同様、福島も連日好天で降雨無し。土曜朝時点のクッション値は8.9。開催4日目でも芝のレースが多めで芝の傷みの進行が早く、前日のレースを見る限りでは馬場中央からの差しも効いている。今回はベレヌスを筆頭にユニコーンライオン、ロザムール、シャムロックヒルに前走逃げの手に出たコスモカレンドゥラと逃げ候補がズラリ。福島芝2,000Mはスタートから最初のコーナーまでの距離が長く、序盤が速くなりがち。今回は差し優勢。外を回すとしんどいので、直線前目でササっと抜け出せる脚を使いそうな馬を狙いたい。


全頭分析

【-】アラタ

(+)昨年3着は展開のアヤ。差し不発馬場の札幌記念で差して4着評価。
(-)自ら動くと詰め甘い。この枠から後手に回るとまた差し届かずか。

【-】ユニコーンライオン

(+)京都大賞典でハナ奪い切る。再度ブリンカー使用のここ勝負気配。
(-)復帰後3戦はいずれも直線で脚色無し。変わり身感じるまで静観。

【-】パトリック

(+)差し優勢のオクトーバーSで先行して僅差。今回内捌ければ妙味。
(-)基本的に後ろから行き過ぎ。下げて外を回すようだと届かない。

【○】カテドラル

(+)小倉記念は内を突きに行って失敗。小回りコースでも差し届く。
(-)真後ろから行くだけに展開・TBの影響モロ被り。過信は禁物。

【-】コスモカレンドゥラ

(+)ケフェウスSは後半1,000M57秒3で締めて完勝。前付けで侮れず。
(-)前走は少頭数で奇襲的な逃げ。今回他に行く馬多く展開不向き。

【-】フォワードアゲン

(+)STV賞は4角外前から完勝。新潟記念含め強気な競馬で善戦評価。
(-)前走は軽ハンデ貰った分踏ん張れただけ。勝ち負けまでは疑問。

【◎】サトノセシル

(+)前走は芝が軽過ぎて詰め切れず。捲る脚は福島で活かせそう。
(-)自己条件すら勝ち切れない。差し込めるが交わすまではどうか。

【▲】ベレヌス

(+)前走は途中でハナ奪われて防戦一方。ここは行き切って巻き返す。
(-)4角先頭でしか勝てていない。今回他にもハナ主張する馬がいる。

【-】フィオリキアリ

(+)ここ2走は内前TBで差し不発。この軽ハンデは魅力のほうが優る。
(-)五稜郭Sは4コーナーから直線の入りに無駄無し。再現性に乏しい。

【-】ロザムール

(+)福島では昨年の七夕賞で逃げて2着。叩き2戦目のここも行くのみ。
(-)他に競合馬いると譲ることが多い。番手追走では何の魅力も無い。

【△】エフェクトオン

(+)昨年の阿武隈Sは最後方内捲り一気。距離ロス抑えて突き抜ける。
(-)基本的に前の争いには無関心。前がやりあってくれないと苦しい。

【-】オニャンコポン

(+)ここ2戦は結果的に距離長かった。距離短縮&軽ハンデで出直し。
(-)前走負けるにしても淡泊で収穫無し。一夏越しての成長力に疑問。

【-】サトノエルドール

(+)障害帰りの前走果敢に前付け。4角早め先頭の競馬で見せ場作る。
(-)昨年もオクトーバーS経由で流れ込んでの10着。力が足りない。

【△】ゴールドスミス

(+)オクトーバーSは差しに構えて突き抜ける。福島芝との相性抜群。
(-)前走の差し切りが鮮やか過ぎて逆に不安。外を回し過ぎると心配。

【-】シャムロックヒル

(+)前走7か月振りの実戦でもハナ奪い切る。ノーマーク逃げに注意。
(-)フルゲートの8枠は厳しい。内の馬に先に行かれるとしんどい。

【-】ヴァンケドミンゴ

(+)一昨年の2着馬で元来は福島巧者。3年連続同じローテで復権狙う。
(-)外を回して届かずばかり。この枠からだと同じことになりそう。


結論

サトノセシルは前走1,000M通過57秒9のハイペースで4コーナー5番手追走からコンマ2秒差。クイーンSの2年連続好走は洋芝適性もさることながら小回り適性の高さの証明でもある。前過ぎず後ろ過ぎずの位置から差せるのは今回の展開予想にジャストフィット。このハンデなら勝ち切りもアリ。

カテドラルは小倉記念で直線で内突きを狙ったところ、前が開かず不完全燃焼の負け。時計も速過ぎで、あれは後ろからでは無理だった。今回は前が速くなりそうで絶好の差しシチュエーション。昨年の京成杯オータムハンデも内に突っ込んでの差し切りで、捌ければ余裕で突き抜ける。

ベレヌスは京成杯オータムハンデで当然逃げ切りを想定して前に行ったところ、ミッキーブリランテに禁断の2角捲りを敢行されて防戦一方。ここは何が何でも行くはず。ハナを取り切って絡まれずマイペースで運べれば、多少速くなっても押し切れる。

ゴールドスミスはオクトーバーS差し切り直後で福島記念に強いステイゴールドの血脈(ステイゴールド直仔)なら買いの一手なのだが、外枠なのが残念。前走と同じ乗り方だと届かない。石橋脩騎手は阿武隈Sでこの馬に乗って逃げ切り勝ちを収めているが、阿武隈Sは1,800Mでここに繋がるかと言われれば微妙。

エフェクトオンは昨年の大逃げ展開を後ろから焦って追い上げて、直線に向いたところで一番外に振られて負け。昨年の阿武隈Sのような内突きなら最高だが、そこまでしなくてもここは内を意識してくれればそれで良い。福島は二流ディープが穴を開けることが多い(ような気がする)ので淡く期待してみる。

◎サトノセシル
○カテドラル
▲ベレヌス
△ゴールドスミス、エフェクトオン
馬複◎流し(4点)、3連複◎1頭軸流し(6点)

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