【競馬予想Vol.292】第71回日経賞

今回のテーマ

これといったものが見当たらなかったので省略。


トラックバイアス分析・展開予想

  • 今週は月曜から火曜にかけて芝刈りを実施、水曜まで好天だったが木曜以降はずっと雨。木曜15.5ミリ、金曜6.5ミリ、土曜は朝までに14.5ミリの雨を記録。含水率は4コーナー14.8%、ゴール前13.5%、土曜朝時点のクッション値は7.8。重に限りなく近い不良馬場だが、雨はこの後も降り続く見込みで馬場はもっと緩みそう。

  • 今週から開催が替わるが、前開催から引き続きAコースを使用。3~4コーナー内側の芝は殆ど剥がれていて、直線も所々剥げているのが目視できる。内は展開利が無ければ使えない状態。ただ今週は馬場が渋っていて外が混雑しそう。馬鹿正直に捲りに行くと余計な距離を走らされる。

  • ペース想定:平均(61秒台)

  • キングオブドラゴンにディアスティマが絡んでの先行争い。タイトルホルダー、アスクビクターモアも前へ。ディアスティマとアスクビクターモアは前進気勢強めで、馬場状態が悪くても例年より流れそうな感じ。人気の中心が前、かつ前掛かりな流れ想定で展開は差しに向く。内を突いて上がって来れれば激アツだが・・・。


全頭分析

【-】コトブキテティス

(+)六社S、新潟牝馬S4着など大外一気で好走。無欲の外差しで一発。
(-)毎回後ろから行き過ぎ。展開が向く向かない以前の問題で厳しい。

【△】タイトルホルダー

(+)有馬記念は外枠から逃げ打つ厳しい展開。マイペースで立て直す。
(-)アスクビクターモアと脚質競合。雨が降り続く激渋馬場も不安。

【-】キングオブドラゴン

(+)京都記念は差し決着で沈黙。コーナー6つの長距離戦は与し易い。
(-)日経新春杯で2着好走も前が手薄。今回は同型超強力でしんどい。

【◎】ライラック

(+)中山は捲りも使える得意コース。渋った馬場も問題なくこなす。
(-)前走は外しか伸びない特殊馬場。位置取り後ろ過ぎで届かず懸念。

【-】ディアスティマ

(+)前走は途中で他馬に絡まれて消耗。再度単騎逃げで見直す手。
(-)並ばれて差し返す脚が無い。今回は直後の馬が強力で展開不向き。

【○】ボッケリーニ

(+)ここ2戦GIで枠も厳しく度外視。今回コースも距離も申し分なし。
(-)完璧に立ち回った昨年でも2着止まり。GI馬相手では分が悪い。

【-】アリストテレス

(+)前走直線内突くも不発。不良馬場のAJCC勝ちあり馬場渋って浮上。
(-)一昨年の京都大賞典以降惜しい競馬無し。ここも付いて回るだけ。

【-】カントル

(+)同距離のアル共杯で差の無い4着と善戦。積極策で見せ場作れる。
(-)前走軽量かつ直線外の進路確保しながら差され負け。力不足明白。

【▲】アスクビクターモア

(+)菊花賞は自ら勝ちに行ってレコード勝ち。前で受け止める力ある。
(-)常に接戦で離して勝てない。前付け出来る分他馬の目標にされる。

【-】マイネルファンロン

(+)外差し馬場で真後ろから貫く脚あり。前がやり合えば飛んでくる。
(-)捲る脚もあるが中途半端。あくまで展開待ちでアテにならない。

【-】マカオンドール

(+)前走は展開向かず出番無し。頭数減でポジション取れれば面白い。
(-)目黒記念以来ぶっつけ。好走は専ら中京に偏っており中山は微妙。

【△】ヒートオンビート

(+)アル共杯は内前馬場で差し及ばず。昨年3着からの上積みに期待。
(-)勝ちに行くと止まり、構えると届かない。現役屈指の詰め甘馬。


結論

ライラックは極悪馬場のエリザベス女王杯でスイスイ伸びていた辺り、渋った馬場は鬼。強い馬が前でやり合ってくれる展開は願ったり叶ったりで、直線大外から飛んでくる画が容易に想像できる。懸念点はスタートと行き脚が悪く真後ろからのレースになりやすい点、みんな外を選択することが想定されるここで馬鹿正直に外を捲りに行きそうな点。それでも足りると判断。

ボッケリーニはジャパンCが内前高速馬場でフルゲート18頭の大外枠、有馬記念も外枠絶対不利で14番枠を引いてしまい、ここ2戦は何も出来なくて当然。実績的にはタイトルホルダーやアスクビクターモアの足元にも及ばないが、前で競合してくれるここは間隙を突けそう。不良馬場のGIIという特殊シチュエーションなら両菊花賞馬を喰える。

アスクビクターモアは行きたがりで、菊花賞も勝負に行くのが早かった。ボルドグフーシュの追い込みを僅かに退けたとはいえ危なかった。今回は明確な逃げ馬がいて追走に専念できるのはプラスだが、早い段階でタイトルホルダーに並ばれるのは確実で、激渋馬場でパワーを吸い取られそうなのも気になる。

タイトルホルダーは宝塚記念でレコード勝ちしたからこそ今回の馬場が心配。凱旋門賞での止まり方を見る限りこの馬場は不安。自身と同じく前付けで阪神菊花賞を制したアスクビクターモアがいるのも厄介。GI3勝と実績ダントツ、良馬場ならノータイムで買いだったが、今回は力を出せない可能性が高く転んでも文句は言えない。

ヒートオンビートは強いのか弱いのかで言えば間違いなく弱い。ローカルGIIIですら勝てないんだから弱いに決まっている。タイトルホルダー、アスクビクターモアの両GI馬と比較すると軽く3枚は落ちる。ただ今回は激渋馬場かつ前が競合するというシチュエーションで他馬が勝手に転んでくれることで相対的に上位に来そう。

◎ライラック
○ボッケリーニ
▲アスクビクターモア
△タイトルホルダー、ヒートオンビート
馬複◎流し(4点)、3連複◎1頭軸流し(6点)

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