【競馬予想Vol.14】第56回デイリー杯クイーンC

このレースでは2年連続で3頭しかいなかった前走重賞出走組がそのままワンツースリーを決めている。昨年は京都2歳S2着のミヤマザクラとファンタジーS2着のマジックキャッスルのワンツー、フェアリーS9着のセイウンヴィーナス(12番人気)が3着に入って波乱を演出した。

2021クイーンC過去10年前走クラス別成績

過去10年において、新馬・未勝利や自己条件から挑む昇級戦組はOP・重賞経由組に押される形で劣勢。勝率・連対率・複勝率の全てで3倍以上も差を付けられている。素質で突破する馬もいなくはないのだが、期待値的には昇級戦組を軸に据えるのは得策ではない。

2021クイーンC過去10年OP・重賞経由組生産者別成績

OP・重賞経由組はノーザンファーム生産馬が圧倒的に強い。早くからオープンクラスに揉まれたエリートに逆らう手無しということなのだろう。ククナ、サルビア、インフィナイトは買いの一手。

2021クイーンC過去10年昇給組所属地別成績

昇級戦組は関西馬(栗東所属馬)が優勢。関東馬(美浦所属馬)は中8週以内かつ前走マイル戦で4角10番手以内から3着以内で【1・1・3・15】まで絞り込める。関西馬は前走騎手が継続騎乗(乗り替わり無し)で【1・1・1・1】、着外の1頭も10番人気で4着と激アツ。関東馬で狙えそうなのはスライリーとイズンシーラブリー。関西馬はステラリア、アールドヴィーヴル、ハッピーオーサム。

展開予想。前付けで連勝中のカイトゲニーがハナ。前走GIで先行したエイシンヒテンも出来ればハナに行きたい。サルビアを含めた3頭がレースを先導。1,000M通過は59秒前後を想定。有力どころは総じて後ろからの馬で、前付けがモノを言いそう。中団より前がウイニングポジション。

◎サルビアはテン3ハロン36秒0で圧勝した後、34秒台だった重賞2戦で折り合いを欠いて伸びず。今回は流れがグッと楽になる。このレースでは過去10年でダイワメジャー産駒が【1・0・3・3】と健闘しており、'19年は阪神ジュベナイルフィリーズで16着に惨敗していたジョディーが3着に入っている。

○ステラリアは4戦全てで牡馬と対戦し、ハイペース・スローペースをいずれも経験。ベゴニア賞は内から先に抜けたところを外差し一本に賭けていたキングストンボーイに狙い撃ちされた形で勝ちに等しい内容。前々で速い脚が使えるのも魅力。

▲ククナは2戦連続で消化不良気味。シンザン記念は強烈内前バイアスの新春中京開催で大外枠を引き、案の定先抜けを捉えられず4着。アルテミスSは直線で進路を確保するのに手間取りながら2着、スムーズならソダシにもっと際どく迫れていたはず。ただこの枠だとまた捌くのが大変で…。

△リフレイムの前走は直線で外に出すまでにモタついて加速の途中でレースが終わっており、まだ底を見せていない。加速に時間が掛かるし、内を割るような器用さもないので、最初から大外をぶん回してどこまで伸びるかを見てみたい。

△インフィナイトは栗東坂路で4F51秒7-1F12秒5(水曜の3歳全体2位タイ)と相変わらず動いているが、やはり良馬場で走ってくれるかどうかに尽きる。東京の軽い馬場はいかにも向いてなさそうだが、GIで速い流れを経験した後で与し易いのは確かで、格落ち効果に期待してみる。

△アカイトリノムスメは3戦全てで出遅れており、後ろからの競馬にならざるを得ないのがネック。ここ2戦は関東の弱い牝馬が相手で、後ろからでも間に合ったとみることができる。ディープインパクト産駒特有のキレがあるので抑えるが、関西の骨っぽいところを相手にどれだけやれるか。

アールドヴィーヴルは完全前残りの展開を後方から強制的に差し切り勝ち。栗東坂路での追い切りは軽快そのもので、1週前は4F52秒7-1F12秒6、今週は4F53秒4-1F12秒2の加速ラップを馬なりでマーク。ただ不良馬場を勝ち上がったキングカメハメハ産駒ということで今回は様子を見たい。

エイシンヒテンは白菊賞でハナを奪って上がり3ハロン33秒9が光る。小倉の短距離戦でハナを取り切るスピードもある。マイペースで行ければ面白いと思うが、今回はカイトゲニーの存在が邪魔。前走を見る限り、番手追走だとこの馬の良さが活きない。

◎サルビア
○ステラリア
▲ククナ
△リフレイム、インフィナイト、アカイトリノムスメ
馬複◎or○流し(9点)、3連複◎or○1頭軸流し(16点)

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