【競馬予想Vol.296】第67回大阪杯

今回のテーマ

これといったものが見当たらなかったので省略。


トラックバイアス分析・展開予想

  • 先週は日曜に13ミリの雨が降って重まで悪化したが、今週は連日好天続き。水曜から金曜にかけて連日散水を実施、火曜と水曜には芝刈りが行われた。含水率は4コーナー8.8%、ゴール前8.5%、日曜朝時点のクッション値は9.8。芝は乾燥して速い時計が出る状態。

  • 2月11日の第1回開催開幕からずっとAコースを使用しているにも関わらず未だに内が使える。見た目はボロボロでもしっかり根が張っているということらしい。馬場が乾燥して時計は速め、特に内回りでは後ろから差すより前で粘るほうが簡単。土曜の芝レースを観察した感じでは一番伸びるコースは馬場の中央。後方からの外差しは届くかどうかといったところ。

2回阪神3日目(2023年4月1日)の芝戦決まり手一覧。
  • ペース想定:平均(59~60秒台)

  • ジャックドールの単騎逃げ。マリアエレーナがすかさずマークに行って2番手。ヴェルトライゼンデも内枠から好位をキープ。スターズオンアースもスタートが決まれば前に行きそう。ジャックドールの逃げは速くなく、かつ先行勢が手薄。今の阪神は芝が軽く(時計が速く)、後ろから差すより前で粘るほうが楽。


全頭分析

【△】ジェラルディーナ

(+)オールカマーは最内ワープ、ここ2走は外差し。終いの脚豪快。
(-)根幹距離だとイマイチ。後ろから行く馬で展開に左右される。

【-】マリアエレーナ

(+)前走は酷い前詰まりで何も出来ず。位置取って捌ければ通用。
(-)いかにもGIII止まりといった戦績。強豪集うここでは能力不足。

【-】モズベッロ

(+)一昨年は雨降り馬場とはいえ三冠馬に先着。特殊条件下で強い。
(-)行き脚皆無で真後ろ置き去りがデフォルト。良馬場で出番無し。

【-】ノースブリッジ

(+)AJCCは内から先に抜けて完勝。内突きの名手背に大物喰い狙い。
(-)前走はスローで自由自在。今回は行く馬明確&相手強力で劣勢。

【-】ワンダフルタウン

(+)京都2歳Sを勝った舞台。長期休養明け後は順調に使えている。
(-)ここ2戦は後ろを付いて回るだけの内容。流石にGIでは厳しい。

【○】ヴェルトライゼンデ

(+)昨年の鳴尾記念で高速時計勝ち。GI好走多数で格負けはない。
(-)前走は弱面相手で勝って当然。右回りの実績乏しく過信禁物。

【▲】マテンロウレオ

(+)京都記念は内を立ち回って差し込み好走。前付けも可能で妙味。
(-)前走はドウデュースに3馬身半も離される。一線級相手が課題。

【-】ラーグルフ

(+)中山記念は外を回して際どく差し込む。2,000Mでは3連勝中。
(-)初の関西遠征。外差しの再現性低く正攻法で通用するかどうか。

【◎】ジャックドール

(+)競合不在のここは逃げ一択。時計通りに走ればまず負けない。
(-)一本調子で応用が利かない。並ばれてから差し返す脚も無い。

【-】ポタジェ

(+)前走の負け幅は昨年より小さい。前付けに戻せば連覇狙える。
(-)今年の金鯱賞は直線失速の内容。これまで以上にズブさ増す。

【△】スターズオンアース

(+)秋華賞は出遅れて直線猛追で僅差。スタート決めて勝ち負け。
(-)同世代牝馬のレベル怪しい。見た目ほど強くない可能性あり。

【-】キラーアビリティ

(+)この距離で重賞2勝。中日新聞杯は団野騎手を背に直線縫い差す。
(-)絶好位から伸び悩んだ前走が物足りず。後ろ過ぎると届かない。

【-】ダノンザキッド

(+)阪神でマイルCS2年連続好走。長距離輸送無しの今回一変注意。
(-)前走は4コーナーで意味不明な失速。気難しくアテにならない。

【△】ヒシイグアス

(+)昨年は内を立ち回った馬に届かず4着。内を突ければ勝ち負け。
(-)漫然と外を通すと間に合わない。ここは乗り方に工夫求められる。

【-】ヒンドゥタイムズ

(+)同コースでは外を回したチャレンジC以外堅実。決め手も上々。
(-)フルゲートの外枠で距離ロス免れない。今回相手も揃って厳しい。

【-】ノースザワールド

(+)前付けでどんな相手にも等しく食い下がる。速い馬場の適性あり。
(-)重賞、それもGIでは荷が重い。善戦しても馬券圏内突入は困難。


結論

ジャックドールは一介の逃げ馬ではなく、先頭で脚を溜めて差す馬と評したほうが良いのかもしれない。昨年のこのレースではスタートを決めながらウインマリリン、レイパパレ、アフリカンゴールドに来られて余計な脚を使わされた分ラストで止まった。今回は他にけしかけてくるほど速い先行馬が見当たらない。先頭で脚を溜められるチャンス。

ヴェルトライゼンデは前に付けて速く走れる点を評価。特に後半にかけて速くなる流れ(ロングスパート)に強い。今回は上がり偏重型のジャックドールが逃げる流れで、これを捕まえるには真後ろからの差しでは間に合わない。内枠先行で前を射程圏内に収められるこの馬の出番。

マテンロウレオは長距離輸送が入る関東圏(東京と中山)で5戦して全飛び、関西圏(阪神と中京)で5戦オール連対と走り時が分かり易過ぎて罠なんじゃないかと思える馬。6番人気だった京都記念でも重めの印(▲)を打ったところ、内から差してきて2着。同コース2戦2勝、アンドロメダSでは前付けして完勝。格不足な上に速い時計が怪しいがこの人気なら。

スターズオンアースはポジショニングに注文が付くタイプではなく、オークスでは大外枠から思い通りの位置を取って完勝。秋華賞も出遅れながら直線内を捌きつつの追い上げで一頭だけ脚色が違った。但しこの馬と勝ち負けしたスタニングローズやナミュールが古馬相手にだらしないのは気になる。

ジェラルディーナはヴェルトライゼンデが勝った鳴尾記念でラスト詰め寄って僅差の2着。このレースはラスト1,000M57秒6とかなり速く、差せる展開ではなかった。行き脚が鈍く序盤置かれるのがネックだが、緩い流れでも差し込める脚はここで重宝する。

ヒシイグアスは昨年のこのレースで外を立ち回って4着、宝塚記念は内前を完璧に立ち回ってレコード決着の2着。ただいずれも1,000M57~58秒台の消耗戦で、今回想定される前半ゆっくり、後半ずっと速い持久力戦の適性は微妙。早い話、キレ負けしそう。

◎ジャックドール
○ヴェルトライゼンデ
▲マテンロウレオ
△スターズオンアース、ジェラルディーナ、ヒシイグアス
馬複◎流し(5点)、3連複◎1頭軸流し(10点)


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?