【競馬予想Vol.330】第59回函館記念
今回のテーマ
巴賞で後ろから行って凡退していた馬を狙え
このレースは前走で重賞を使っていた馬が中心になるが、オープンクラスからは巴賞組が頑張っている。ここで注目すべきはその好走馬ではなく、凡退していた馬のほうが走っているという逆転現象が生じているという点(巴賞着順巴投げ説)。巴賞組は前に付けて勝ち負けした馬よりも後ろから行って届かなかった馬に注目したい。
トラックバイアス分析・展開予想
今週は日曜と月曜に散水、月曜に芝刈りを実施。火曜と水曜にそれぞれ10ミリほどの降雨を記録。その後持ち直したものの、土曜は朝から雨で41ミリの降雨を記録。夕方辺りから雨が上がって日曜は曇りの予想。これ以上の馬場悪化は無さそう。含水率は4コーナー15.1%、ゴール前15.4%、日曜朝時点のクッション値は7.4。含水率とクッション値は昨年より若干良い程度(15.3%・13.9%、7.1)だが、昨年はここから雨が降り続いたので、昨年の馬場とは違うという想定で予想を進めたい。
函館は第1回からの連続開催で今週が最終週。第1回開催から数えて前4週はAコース、残り2週はBコースを使用している。土曜は内から3~4頭分外がヴィクトリーロードで、4角外前からの被せ差しが極めて有効。完全な外差し馬場ではなく、後方から外を回すようでは間に合わない。
ペース想定:やや速い~速い(1,000M通過58~59秒台前半)
ユニコーンライオンとテーオーシリウスがガッツリ競合。いずれも引くと味が出ないタイプで、スタートから最初のコーナーまでの475Mで互いにガリガリ張り合いそう。ドーブネ、ローゼライト、キングオブドラゴンも追随して前は賑やか。3コーナー過ぎから前からの脱落を伴う捲り合戦。近走スローペースで凡退していた差し馬が狙い目。
全頭分析
【-】イクスプロージョン
(+)新潟大賞典は前に離されながらもよく伸びる。内突ければ妙味。
(-)前走はフリーの外差し。小回りコースで器用に捌けるかどうか。
【-】ユニコーンライオン
(+)相手弱化直後の福島記念を完勝。今回もGI連戦後で相手弱化。
(-)同型テーオーシリウスの存在が厄介。絡まれるようだとしんどい。
【-】ハヤヤッコ
(+)昨年激重馬場で4角捲って楽勝。今年も内枠引いて連覇狙う。
(-)前走激重馬場でも不発。ハンデが重いと反応鈍いのが気になる。
【-】ドーブネ
(+)行き差し自在で常に上位争い。今回も内ピタ先行で見せ場作る。
(-)緩い流れで展開恵まれても勝ち切れない。重たい馬場も微妙。
【▲】ヤマニンサルバム
(+)エプソムCでハイペース差し経験。ショートカットの内突き妙味。
(-)金鯱賞は前付けしたにも関わらず凡退。重賞では力が足りない。
【-】ロングラン
(+)小倉大賞典は直線荒れた内を通って4着。力要る馬場で一発ある。
(-)勝負どころで手応えをよく見せない。スッと動けないのがどうか。
【○】ルビーカサブランカ
(+)牡馬相手にチャレンジC2着あり。叩き2戦目は過去3走オール連対。
(-)外からノーストレスで運んだ愛知杯も凡退。力要る馬場では疑問。
【◎】ブローザホーン
(+)烏丸Sは好位で脚溜めて直線独走。小柄だが力要る馬場に強い。
(-)昨年同時期は未勝利戦を走っていた馬。単純に相手強化が課題。
【△】ローシャムパーク
(+)セントライト記念で負かした4着・5着馬は重賞勝ち。素質高い。
(-)重馬場のスピカSは外の馬にも交わされる完敗。馬場適性怪しい。
【-】アラタ
(+)巴賞は4番手から鮮やかに差し切る。昨年6着からの上積みあり。
(-)重賞では毎回善戦止まり。能力上位は間違いないが半信半疑。
【-】マイネルウィルトス
(+)昨年は出遅れ最後方から外回して2着。今年も重たい馬場で躍動。
(-)ハイペースの一昨年は8着凡退。1年振りで逃げ馬明確な今回微妙。
【-】ローゼライト
(+)シドニーTはロングスパートで絶妙に残す。一気の斤量減魅力。
(-)逆瀬川Sでドーブネに斤量貰って完敗。勝ち負けまではしんどい。
【-】スカーフェイス
(+)昨年は4角大外をぶん回して3着。前が飛ばしそうな今年も期待。
(-)真後ろから行くため基本的に差し損ねる。展開のアシスト必須。
【-】テーオーシリウス
(+)10戦連続ハナ確保という生粋の逃げ馬。馬場渋って前残り警戒。
(-)ユニコーンライオンを筆頭に逃げ馬が複数いる。展開的に厳しい。
【△】アルナシーム
(+)垂水Sはラスト詰められるもきっちり残す。函館でデビュー勝ち。
(-)前走は少頭数の高速馬場。負かした相手も弱くここではしんどい。
【-】キングオブドラゴン
(+)番手追走で日経新春杯2着・京都記念4着。4角外から被せて妙味。
(-)日経賞は離されての完敗で重たい馬場では微妙。追走バテ懸念。
結論
ブローザホーンは長めの距離で勝ち上がった後、距離短縮戦の烏丸Sを圧勝。一週前の追い切りは格下がパートナーだったとはいえ10馬身追走して2馬身先着という意味が分からない好内容。今回は重賞でハイペース想定、付いて回るだけになるかもしれないが、昨年3着に好走したスカーフェイスを捨ててでも格下のこちらを取った岩田親父の判断に賭けたい。
ルビーカサブランカは過去休み明けを使った後の2戦目で1着、1着、2着。昨年のチャレンジCも3か月超の休み明けで使ったエリザベス女王杯(8着)の後の2戦目での2着だった。愛知杯は重馬場というよりドスローで自ら動いて脚を無くしただけ。巴賞は平均ペースの前残りで57kgを背負って後ろからでは無理ゲー。ペースアップの差し狙い。
ヤマニンサルバムは金鯱賞がスローのキレ負け、新潟大賞典は馬場、エプソムCは直線に向いて待つ余裕がありながら結局差され負け。ただエプソムCはハイペースでコンマ4秒負け、今回は小回りコースのハイペース想定で斤量も1kg恵まれる。ここも後続はこぞって外を回しそうなだけに、ショートカットの内突きに期待してみたい。
アルナシームはデビュー当初から折り合いで苦労していた馬で、東京スポーツ杯2歳Sで外に壁を作れず暴走して凡退。今回も外枠だが、今回は前で引っ張ってくれる馬がいるので折り合いの心配は軽減される。モーリス×ディープインパクトで当初折り合いに苦労していた馬としてはジェラルディーナが挙げられる。捲り気味に上がって来れれば激アツ。
ローシャムパークは過去の通過順を見ると「3-1-1」「6-6-1-1」「12-11-8」といった捲り上げの競馬を得意にしており、小回りコースは最適。この馬にしてはハイペースを追走したスピカSで伸び切れずに負けているのが気になるが、かなり外を回したのもあるし、今回稍重程度に収まった馬場なら何とかなりそう。
◎ブローザホーン
○ルビーカサブランカ
▲ヤマニンサルバム
△アルナシーム、ローシャムパーク
馬複5頭ボックス(10点)、3連複◎1頭軸流し(6点)
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