【競馬予想Vol.74】第21回アイビスサマーダッシュ

単純明快、1,000Mをただ真っ直ぐ走り抜けるだけの一戦。コーナリング能力は不要、前詰まりなどの不利も基本的に受けない。ただどの枠からスタートしても同じ・・・ではない。これについてはもう周知の事実だが、データでみると一目瞭然。

2021アイビスSD過去20年直線全レース1,000M枠順別成績一覧

上表は直線1,000Mが使用された2001年7月14日から今年の新潟第1回開催終了の2021年5月23日までの過去20年の枠順別成績。1枠の馬が最後に勝ったのは2018年8月18日(未勝利戦・1枠2番グラスレガシー)で、以降昨日のレースを含めて121連敗中。最内枠の馬だと2017年5月13日(はやぶさ賞・1枠1番ウランゲル)まで遡る。

2021アイビスSD過去20年枠順別成績一覧

過去20年のアイビスサマーダッシュに限っても上記の通り。1枠と3枠がほぼ死に目なのは分かるが、何故か2枠が好調。ただ大外枠に入った馬(2014年は大外枠に入った馬が出走除外のため、その隣に入った馬)は【1・3・0・17】で、人気を集める(1番人気ゼロも2~3番人気9頭)割にあまり振るわない。「外枠に入った馬が有利」ではなく、「外ラチを頼れそうな馬が強い」、「外1頭分のスペースから差してこれる馬が強い」が正しい。

2021アイビスSD過去20年年齢別成績一覧

上表は過去20年のアイビスサマーダッシュにおける年齢別成績。直線競馬は高齢馬にとって堪えるようで、勝率・連対率・複勝率は4歳をピークにして下降し、6歳以降は急激に下がる。2014年1着セイコーライコウ(牡7)は長期休養がありここが24戦目、2017年1着ラインミーティア(牡7)は35戦目だった。ちなみにいずれも先行押し切りではなく差し込んでの勝利だった。

2021アイビスSD過去20年前走着差別成績一覧

上表は過去20年のアイビスサマーダッシュにおける前走着差別成績。夏は調子というべきか、前走で1秒以上負けている馬の巻き返しは厳しく、前走1秒以上負けからここを勝ったのは2007年のサンアディユしかいない。ちなみに同馬はここが初めての芝のレースだった。

今年の予想を始める前に考慮したいのは、「今年は例年に比べて1開催多かった」という点。第1回福島開催が地震の影響で中止になり、新潟開催に急遽差し替えられた影響で前開催(第2回)は近年稀にみる極重馬場で時計が掛かるレースが多かった。

2021アイビスSD直近8年韋駄天S勝ち馬一覧

上表は今年を含む韋駄天Sの勝ち馬一覧だが、今年のタマモメイトウの勝ち時計は例年より2秒近く遅かった。韋駄天Sで好走した馬はアイビスサマーダッシュでも好走し易いのだが、今年に関してはノーカウントで良く、むしろ負けている(適性が合わなかった)馬から狙うべきかもしれない。

直線競馬につき展開予想は無し。

枠順の話は抜きにして人気どころは減点法、人気薄は加点法。

【-】バカラクイーン
新潟芝【2・1・0・3】、初勝利は直線1,000Mで5馬身差の圧勝。叩き2戦目は【1・2・0・2】と悪くない。前に行けるなら頑張れるかもしれない。

【-】モメチョッタ
地方転出前に直線1,000Mに出走経験あり、中央再転入後の1勝クラスで最低人気で3着に入った。速い時計に対応できるかが焦点。

【-】ヒロイックアゲン
直線1,000Mは【1・3・1・2】、大敗したのは前走の韋駄天Sのみ。今年の韋駄天Sは極悪馬場で度外視可。ただこのところ追走一手なのは気になる。

【▲】ジュランビル
マレーシアCが行われた小倉は超高速馬場で、1,000M通過は55秒4だった。そこで先行してコンマ2秒差は評価。中1週続きだが夏の牝馬の勢いに期待。

【-】リッチクレマチス
直線1,000Mは未勝利戦で2番手から2着がある。原騎手とのコンビは結果こそ出ていないが前に行けている。とにかく前に出てどこまで頑張れるか。

【-】モントライゼ
朝日杯フューチュリティSで暴走してからは抑える競馬を試して3着、5着。今回は抑える必要は無いが、この中に入るとスピードが足りない。

【◎】グレイトゲイナー
半姉フクノドリームは2014年の2着馬。4走前の直江津特別は出遅れで度外視可。その後3戦の1,000M通過はいずれも56秒台で安定。スピード非凡。

【-】タマモメイトウ
前述の通り今年の韋駄天Sは例年と異なる極重馬場で時計が遅かった。基本的に後ろから行く馬で、開幕当週の高速馬場への適性も怪しく手出し無用。

【-】トキメキ
昨年夏の終わりから3連勝、年明けの昇級戦も3着と好走。以降3戦は振るわないが着順ほど負けていない。得意の夏で一押しあれば。

【-】アルミューテン
直線1,000Mは【1・0・2・3】、今年の韋駄天Sでも道中最後方から追い込んで4着に入った。トップスピードは申し分無し。出来れば前に付けたい。

【-】ロードエース
韋駄天Sは久々の芝使いだったがいきなり3着と好走。しかし前述の通り今年の韋駄天Sは鈍足決着で、純粋な速さ比べが濃厚な今回は苦しい。

【△】ライオンボス
ここ2戦は持ち前の速さが活かせない舞台で度外視可とはいえ、何の見せ場も作れなかったのは気になる。今回状況好転も即勝ち抜けまではどうか。

【△】ビリーバー
昨年のこのレースで差して3着。前走は前残り決着を後ろから行って不発。今年も昨年同様に外寄りの枠を引き、ラスト差し込んできそう。

【○】オールアットワンス
葵Sはテン3ハロン33秒2、1,000M通過56秒0の流れを先行して3着。勝ち切れていないのは気になるが、今回軽量で古馬とのスピード差は埋まる。

【-】セピアノーツ
新潟1,000Mで初勝利を挙げているが、好走はこれだけ。1勝クラスでもボロ負けしているのに菜七子&外枠で過剰人気。迷わず切り。

【-】ルドラクシャ
直線1,000Mは【1・1・0・4】だが、連対した2回の枠は7枠と8枠で他は6枠より内。斉藤新騎手起用で捨て身の逃げが嵌るようなら怖い。

【-】ロジクライ
出走取消。

◎グレイトゲイナー
○オールアットワンス
▲ジュランビル
△ライオンボス、ビリーバー
馬複5頭ボックス(10点)、3連複5頭ボックス(10点)

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