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ROWAN【Rowan sock】で靴下を編んでみた!

  1. 憧れのROWAN!

  2. 糸端チャレンジは……成功?

  3. 撚りの甘い双糸?

  4. 「冷凍製麺」に初挑戦。

  5. 数ヶ月履いた靴下、ビフォーアフター。

  1. 憧れのROWAN!

あれは去年の12月の事でした。いつも通りゴロゴロと寝転がって手芸店のサイトをネットサーフィンして、新作のソックヤーンの情報を収集していた鯨骨堂の目に、「ROWAN」の文字が飛び込んで来たのです。
ROWANと言えば高級毛糸、店頭で見かけて「素敵!」と思っても、中々お値段的に手が出せない。セーターを編もうと思ったら数万円の出費を覚悟しなければならない。そう、正に高嶺の花的存在。
ところが、「Rowan sock」は、他のソックヤーンと比べても値段がそれほど変わらない。二千円強するけど、ウェアを編む訳ではないので、1玉あれば事足りる。これは手の出しやすいROWANだ!と思い、即ポチったのでありました。これは絶対に良い糸だ!と言う確信の元、緑と青と桃色を1玉ずつ購入。

緑のRowan sock。100g400mの糸。

段染めやショートピッチの多色染めのソックヤーンが多い中にあって、単色の濃淡のロングピッチ!これは模様が映えそうだ!とわくわくが止まりません。

2.糸端チャレンジは……成功?

手元に届いた糸は、ふわふわでとても滑らかな手触り!これはチクチクしない履き心地も高級な靴下が編めるに違いない!
玉に巻いてある状態を見た感じ、真ん中から糸端を引き出して編めそうな気がします。先ずは巻き直さずにスワッチを編んでみる事にします。

青のRowan sock。糸端チャレンジは成功?

画像の通り素直に糸端が出て来ました!やったー!と編み進めていると、俗に言う「ハラワタ(糸の塊)」が現れました。まあどんな糸でもある事なので、許容範囲内……解せばいいのです。と思ったのも束の間。「この糸、撚りがとても甘いので、繊維が絡まって糸同士がくっつく!?」と言う事態に直面しました。絡まった部分が摩擦によって完全に一体化してしまい、とじ針を挿し込んで絡まりを解そうとすると、何と、糸が切れてしまいます。泣く泣くハラワタを切除しました。
「外側から巻き直して使うべきだった……。」と後悔しましたが、めげずにスワッチを編み上げました。

3.撚りの甘い双糸?

スワッチを編み終え、何本撚りの糸なのか気になったので、糸を解してみました。うーん、これは、双糸……かな?とても撚りが甘いので、解さなければ単糸にも見えます。

糸の撚りを解してみた様子。2plyに見えるが果たして……?

さて、残りの糸は外側から巻き直して、早速靴下を編み始めます。
が、計算をミスして編んでしまったので、解いて編みなおす事としました。
……もうお判りでしょう、編み目がガチガチに固まって解けません。ほぼ羊毛を引き出しただけの様な単糸が2本合わさった糸です。ふわふわでモヘアの様な手触りの素敵な編地なのに……いや、モヘアの様だからこそ、スルスルとは解けないのです。ぶつ切りになった糸を8の字巻きにしてみたものの、解く過程でかなり糸が傷んでしまっています。素敵な糸だからこそ、無駄にはしたくない!でも解けない!と困り果てていた時に、ふと、あるX(当時はTwitter)の投稿を思い出したのです。

4.「冷凍製麺」に初挑戦。

毛糸の話をしているのに、突然「冷凍」「製麺」と言い出したので、「?」となった方も多いかと思います。「製麺」は、解いた毛糸がカップヌードルの麺の様に縮れている事から、編地を解く事を言うスラングなのは、編み物好きの皆様が御存知の通り。しかし「冷凍」とは?
もう大分前に見た投稿なので、どなたの投稿されたものなのか、記憶が定かではないのですが、「モヘアの編地は、ジップロックに入れて一晩じっくり冷凍するとスルスルと解ける」と言うもので、動画で解いている様子も投稿されていて、本当にスルスル解けていた記憶があります。
もうこれに賭けるしかない!
と言う訳で、解きかけの靴下をジップロックに入れて冷凍庫に投入しました。果たして上手く行くだろうか?と思いつつ、ぶつ切りになった部分は使えないので、追加で1玉ポチったのでした。とほほ。
さて、冷凍庫に1日入れておいた靴下を取り出して恐る恐る解いてみると…….?
解ける!解けるのです!
ガチガチに固まって、もう無理だ、と思っていた編地が、スルスルと解ける!
これは凄い!投稿して下さった方ありがとう!と思うと共に、「これはOpalなどの撚りのキツイソックヤーンと同じ感覚で取り扱ってはいけない、上級者向けの糸!」と認識しました。ヤーンディスペンサーに刺して外側から使った方が良さそうです。今後もこういった糸を編むかも知れないし、ヤーンディスペンサー、買おう。と心に決めたのでした。

5.数か月履いた靴下、ビフォーアフター。

さて、そんなこんなで、無事に(?)靴下が編み上がりました、Rowan sock1玉で、15㎝×15㎝のスワッチ1枚と、婦人用の足首丈の靴下が1足編めた計算になります。
洗濯機OKの糸なので、ガンガン履いてガンガン洗うぞ!

編み上がって、まだ洗濯をしていないRowan sockの靴下。

そして2ヶ月間、ヘビーローテーションで履いては洗濯機で洗い、を繰り返した物が、こちらになります。

2ヶ月間、15回以上洗濯をしたRowan sockの靴下。

かなりふわふわと毛羽が立って、フェルト化しつつあります。

二目ゴム編みの表目部分をねじった模様の部分。毛羽立った事で模様が判り難くなっている。
ハニカム模様の踵のフラップ部分。同じく、模様が判り難くなっている。

フェルト化したので編地自体の強度が増したかな?頑丈な靴下と言う感じになったな、とおもう反面、これは細かい地模様を編んでも、洗濯して使って行く内に模様が潰れてしまいそうだな、と思いました。模様を入れるなら、大振りなものがいい気がします。

足の親指が透けて見えている様子。

そこから更に2ヶ月履き。ある日、「爪先、薄くなってる……?」と気付きました。むむむ?確かに洗濯すると、毎回、洗濯機の屑取りネットの綿屑が青くなってたけど……もしかして、羊毛部分が抜け落ちて、ナイロンだけになりつつある?これは観察を続ける必要がありそうです。洗濯ネットに入れて洗った方が良かったかな……。

今回は正に「ソックヤーンと言っても色々な糸がある」と実感できた、「ソックヤーン探訪記」となりました。これからも色々なメーカーの色々なソックヤーンで靴下を編むぞ!冒険だ!との思いを新たにして、またネットサーフィンをする鯨骨堂なのでした。

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