見出し画像

編み物の仕上げにおけるピン打ちと実物大型紙の重要性について。

こんにちは。あみあみ工房鯨骨堂の素馨です。さてさて、私は現在大絶賛セーター編み中な訳ですが……。

画像1

こちらの画像は前身頃を二つ折りにしてスチームアイロンで形を整える為に実物大の製図をした製図用紙にピン打ちをしている光景です。この画像を見て

「あれ?製図よりも凄く幅が狭い編地じゃない?もしかして編み間違えているのでは?」

と思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。しかし、ここからがピン打ちの本番です。

画像2

編地を思いっきり引っ張って、製図の線に合わせて、さらに細かく(既に打ってある脇や袖ぐりと同じ位細かく)ピンを打ちます。私の持っているアイロン台は小さいので身頃の上半分、下半分に分けてピン打ちをしてスチームを当てますが、上半分だけで54本のピンを打ちました。

画像3

スチームが冷めるまでピンを打ったまま置いておき、ピンを抜くと、キチンと製図の大きさになっています。

画像4

こちらがピン打ちしてスチームを当てる前の前身頃。

画像5

こちらがピン打ちをしてスチームを当てた後の前身頃です。仕上がりの違いをお分かり頂けるでしょうか?


さて前置きが長くなりましたが、ここからがこの記事の本題です。

書店で素敵な編み物作品集を見つけて購入し、編んでみたけれど、どうしても書籍の中の写真の様な素敵な仕上がりにならない。寸法を参考にマチ針を打って水通しをしたりスチームを当てたりしてみても、形が整わない。何がいけないのだろう?と思われた方、いらっしゃいませんか?

書籍に載っている編み方図を参考に型紙を起こして、その型紙に厳密にマチ針を打てば、よほどゲージが違わない限り、作品集の通りの素敵な仕上がりになる筈。でも、製図の知識のない方が型紙を起こすのは、それだけで大仕事。そこで、提言したいのです。

出版社さん!!!!ピン打ち用の型紙を付けた作品集を発売して下さい!!!!

ソーイング用の書籍には型紙が付属しているのだから、きっと出来ない事ではない筈。

「綺麗に編み上げられなかった……。」との思いから、自分は手編みに向いていないと思ってしまう方を減らしたい。それはきっと編み物の裾野を拡げる事にも繋がる筈。

この記事が編み物書籍を刊行している出版社の方の目に留まる事を願っております。

ではでは。

宜しければサポートお願い致します。サポート頂けますと、ソックヤーンとかソックヤーンとか羊毛とか羊毛とかが増えます!