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日々の短文

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#芸術家

映画『ひらいて』。原作は綿矢りさ。

憧れの彼には秘密の恋人がいた。距離を縮めた二人の女子高生は未知の性愛の扉をひらく。

性的興味や好奇心などではない。男である自分には決して叶えられない、甘く濃密な美と官能に浸る少女たちに対する狂おしいほど真っ直ぐな羨望が、私の胸を締めつけた。

友がみなわれよりえらく見ゆる日よ花を買ひ来て妻としたしむ(石川啄木『一握の砂』所収)中学で出会った歌。異性との接点が全くない男子校。恋愛もセックスも夢の世界の出来事だった。思春期の鬱屈を晴らす光を文学に求めつつ、きっとこんな気持ちを分かってくれる女性と恋がしたいと憧れていた。

昨日の補足です。

あれは作者が身近な人々の死に相次いで見舞われる中、作られた句。十代の頃、大岡信さんの折々の歌で知って以来ずっと好きでいます。

昨日の私の文章は句の内容とやや異なりますが、それもまた春の乱れのひとつとしてーー。

https://note.com/soh_igarashi/n/n1b196d9f3619

世の中にたえて桜のなかりせば春の心はのどけからまし 在原業平
(世に桜というものが全くなかったならば、春の心は穏やかであろうに)
業平は私が特に親しみを覚える歌人の一人です。古来より日本人が偏愛して来たと一般に言われる桜をこのように詠んだ彼の感性に、自らと響き合うものを感じます。

クリエイターページなどに表示されるプロフィール文を新しく書き直しました。たくさんの時間と労力がかかりましたが、良く書けたと思います。

生のすべてにおいて美を為すことを主題とする私にとり、この文章もまた一つの大切な作品であります。

https://note.com/soh_igarashi/

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