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[MHR:S]ランスの紹介・使い方まとめ(4):モーション編③

はじめに

 前回までは、ガードを伴わないモーションとガードを伴うモーションについて説明した。今回は、それ以外のモーション、つまり突進系、便利な鉄蟲糸技、大技といえる高火力鉄蟲糸技について説明したい。半分以上が鉄蟲糸技なので、かなりRISE要素は多い。相変わらず長ったらしい記事だが、懲りずになるべく正確な説明を心がけたいと思う。
前回まではこちら

注意事項

  1. ガードを伴わないモーション(突きなど、ステップ)

  2. ガードを伴うモーション(ガード、カウンター突き…)

  3. 突進系(突進・シールドチャージ)←今回

  4. サポート系(デュエルヴァイン・納遁術)←今回

  5. 大技(流転突き・昇天突き)←今回

 モーション編において、コマンド入力はSwitchに準拠したい。ただ、筆者自身はいつもPS4コントローラーを用いているので、そちらも付記したい。
 そして、筆者の悪い癖により、全体的に詳しく難解な説明になってしまった。ただ、話の流れは統一しているので、以下その流れを記載する。

  1. コマンド説明

  2. 概略

  3. 特徴の箇条書き

  4. 特徴の詳説、付け加え

 ランス初心者の方はとりあえず1と3を読むことを勧める。あとは飛ばしても構わない。戦術編を読んでから見返した方がいい場合もあるからである。 
 そして、僕がどういう意図で話しているのか気になる方は、(地獄の)4を読んでほしい。
 それでは始めよう。

3 突進系

 長きにわたったガードモーションの後は、高速移動ができるモーション群である。鈍足武器、ということを忘れてしまうほどの爆速っぷりがどうしてもシュールな笑いを誘う。
 ここでは突進とシールドチャージを説明するが、両者の共通する特徴は以下の通り。

  • (利点)高速移動ができ、長距離移動に適している

  • フィニッシュ突きの火力が高め。

  • 空中でZR(R2)ボタンを押すだけで発動できる

  • (欠点)スタミナを継続的に消費する

  • フィニッシュ突き(系)に尻もち効果がついている

 元祖ランスの必殺技というだけあって火力は高め。勢いで倒すタイプのモーション群である。
 ただ、スタミナを継続消費するので、スタミナ命のランスにとってはあまり多用はしたくない。とはいえ鈍足なので必要にもなる。突進用のスタミナはランスのスタミナ管理の範疇にある。
 また、これはマルチで重要だが、フィニッシュ突きはランスの技で唯一の尻もち効果を有する。亜種技である流転突きも同様。XXまでは突進そのものにも尻もち効果があり、導線上の他のハンターが車に轢かれたように吹っ飛んだようだが、Worldにおいて尻もちに、Riseで撤廃。それでもフィニッシュ突き部分には尻もち効果が残存しているので、「ひるみ軽減」Lv.1では防げない。定点コンボではあまり多用したくないものだ。
 なお、突進とシールドチャージは入れ替え技である。どちらかひとつしか使えないので、以下の説明からどちらがいいか、選んでほしい。

突進

  • コマンド:ZR+X+Aボタン(R2+△+〇ボタン)/空中でZR(R2)ボタン

  • 突進中の速度:二段階

  • 突進中の派生:左スティック+B(×)ボタンで様々に派生可。
    ①左右入力:サイドステップ
    ②後方入力:ターン
    ③進行方向:ジャンプ
    (ジャンプ後、XorA(△or〇)ボタンでジャンプ突き)
    また、ZR(R2)ボタンでガード(停止)

  • フィニッシュ:XorA(△or〇)ボタン
    1速:フィニッシュ突き(1hit)、2速:フィニッシュ二段突き(2hit)
    また、左スティック後方入力+X(△)ボタン:振り向き攻撃

  • 派生:突き、ガードダッシュなど

 元祖ランスの必殺技。突如走って、勢いよく相手を突く。走っている間も攻撃判定はあり、微ダメージを与えられる。なお、この攻撃判定に尻もち効果がなくなったのは前述した。
 パワーガードも大概だが、突進もかなりコマンドが複雑。突進中は左スティックとBボタンを用いて様々な派生がある。最低限ターンとガードは覚えておきたいか。なお、Bボタンを入力せずとも、左スティックで若干の軌道修正は可能。
 フィニッシュ突きは速度によって威力が変化する。速度は突進する時間が長ければ上昇する。地味に使えるのが振り向き攻撃。弱点を通り過ぎてしまった時にこのコマンドを用いると、突然止まって薙ぎ払う(尻もち効果なし)。広範囲かつ十分な威力を有し、相手から離れずに済む便利技。
 突進の特徴は以下の通り。

  • (利点)縦横無尽な移動を可能にする豊富なコマンド

  • スタミナ消費が緩く、低燃費

  • 小さな段差を登れる

  • 停止、フィニッシュするまで止まらない

  • フィニッシュ突きが高威力(二連突き:モーション値計95)

  • (欠点)低燃費ではあるが、スタミナを消費する

  • 最大速度を出すのに時間がかかる

  • コマンドの複雑さ(いつの間に)

  • 高火力と引き換えの尻もち効果

 なんか車の紹介にも見えなくもないな…
 突進の利点はその利便性だろう。多彩なモーションと燃費の良さにより、快適な突進ライフを過ごせる。高速移動手段としてのコスパは高い。空中でZRボタンを押すだけでいいというのも魅力的。左右方向や後ろ方向など、様々な状況に応じて運転をすることができるのは大きい。
 ただ、これらのコマンドを使いこなせるかは別。使おうと思うと意外にテンパる。また、種類が豊富すぎて混乱を招きやすい。実はサイドステップは初耳だったり。とりあえずは上記で指摘したものだけは覚えておきたい。他のものに関しては、こればっかしは練習する他ないであろう。


 火力面に関しては、他の定点技が躍進したことによってどうも肩身が狭い。確かに二連突きフィニッシュはモーション値計95もある。しかし、飛び込み突きが64,溜め薙ぎ払いが84、十字払いと流転突き(フィニッシュ除く)が130であり、これらは尻もち効果がない。さらに、走らなければ二連突きは出ないのであるから、火力という点では強力とは言い難い。あくまで高速移動のおまけ程度であろう。おまけ程度ならただのフィニッシュ突きのモーション値50は十分に大きい。


 このように、特化された高速移動手段として使うのが筋合いであろう。Riseシリーズでは、後述のシールドチャージという強力なライバルのため、なかなか使われない現実はある。しかし、シールドチャージではできないこともある。燃費が良く、段差も無視できる。そして簡単に止まらない。移動手段としてはこちらの方が上であろう。戦略の構築自体では、突進も十分に選択肢に入ってきてほしいものだ。

シールドチャージ

  • コマンド:ZR+X+Aボタン(R2+△+〇ボタン)/空中でZR(R2)ボタン

  • 突進中の派生:ZR(R2)ボタンでガード(停止)

  • フィニッシュ:Xボタン:盾攻撃/Aボタン:飛び込み突き(※ガードダッシュからのものとは別物)
    また、左スティック後方入力+X(△)ボタン:振り向き攻撃

  • 派生:突き、ガードダッシュなど

 盾を構えたまま突進する。ガード判定とスタン攻撃を兼ね備えて、相手に近づく。ただこれ、絶対前見えてない。そのためか、以下説明するように、重大な欠点がある。
 特徴は以下の通り。

  • (利点)最初から爆速で突進できる

  • 高いスタン値を有する

  • 軽い攻撃なら無視して突進できる

  • ZRボタンを押さなくてもガードしてくれる

  • (欠点)スタミナ消費が激しい

  • 段差が登れない

  • 移動距離に限界がある

  • フィニッシュ技の威力はそこまで高くない上、尻もち効果つき

 シールドチャージ特有の利点はこの3つ。①ガードをして突進する、②最初から爆速、そして③高スタン値攻撃である。そのため、ちょっとした距離ならすぐに詰められるし、多少の攻撃ならガードで無視できる。無視できない高威力攻撃に対してもZRボタンを押す必要はない。丸裸で走る突進との違いである。
 そして最大の魅力はハンマーもドン引きのスタン値の高さである。盾での突撃自体にもスタン値があるが、フィニッシュ攻撃である盾攻撃のスタン値は40もある。ランスが定点で「突き→シールドチャージ→盾攻撃」のコンボをし始めたら、スタンを狙っている証拠である。あまり難易度の高くないコンボなので、片手剣の次にスタンが取りやすい武器だとか言われたり言われなかったり。


 ただ、高速移動手段としては欠陥が多い。最初からクライマックスの速度は魅力的だが、移動距離には限界がある。その距離に達したら突如棒立ちになる。また、スタミナ消費が激しいためにその後ガードできる余裕がなくなることもある。そもそもスタミナ消費が激しいのは、スタミナ管理が重要なランスにとって、リスク管理の難易度を上げてしまう。そして地味に厄介なのは、段差を上がれないことである。ちゃんと前見てないから…
 火力についても少し微妙。一応飛び込み突きがあるが、走行時間で威力が変動するわけではなく、尻もち効果つき。威力については、突進フィニッシュ突き同様、他の高火力コンボと比べると肩身が狭い。そして若干の硬直時間がある。火力要因としては突進以上に期待値が低めか。
 ただ、常に盾攻撃を選択すれば尻もち効果は生じない。そのようにすれば、シールドチャージでは一切尻もちを気にする必要はなくなる。
 結局、シールドチャージは遠距離移動に向いていない。中距離程度の移動を念頭に、スタンを取ることを目的とするのが無難な使い方であろう。

小括:「シールドチャージ」一強?

 世間ではとりあえずシールドチャージという風潮がある。しかし、そもそもスタンはランスとの相性は絶対的に良いというわけではない。「攻めの守勢」やアンカーレイジ、ジャストガードといった、受け身的なモーションを活かす武器だから、倒れられては困る。どちらかといえば、周りのスタン取りに加勢する意味合いが強い。尻もちを解消できる点含め(上述)、シールドチャージはどちらかといえばマルチ向けではあるといえよう。
 また、高速移動手段としては突進の方が一歩上手であるのは前述の通り。残るは突進中のガード判定があること、であろうか。
 結局のところ、どちらを選択するかにあたり、以下のことは踏まえておきたいか。

  1. スタンを取る必要があるのか
    …耐性値が高ければ必要性は下がる。
    また、属性を重視するなら、盾攻撃に属性が乗らない以上、オール斬属性かつヒット数多めの突進の方が有利

  2. 速度は最初から爆速である必要があるのか
    …モンスターが頻繁に移動するなら必要か

  3. どれほどの距離を移動する予定か、そもそも必要か(空中から距離を詰めるなど)

  4. 足元の快適性を取るか、突進中のガードを取るか

  5. 尻もちをどうするか(シールドチャージ(盾攻撃専門)なら気にしなくてよくなる)

4 便利技

 とっても便利な立ち回りサポート技である。「立ち回りサポート」というと、鈍足を補うガードダッシュや突進とかもそれにあたるのかもしれないが、ここでは痒いところに手の届くモーション群を説明したい。
 具体的には、デュエルヴァインと納遁術を説明する。どちらにも共通する特徴、というのはほぼない。方向性の違ったモーションなので、個々の特徴を捉えた方が適切かと思われる。
 ただ、両者は鉄蟲糸技で、互いに入れ替え技の関係にある。そのため、コマンドも同じだ(ZL+Xボタン)。一方が使えると他方が使えない関係にあるので、以下の特徴を押さえつつ、状況に応じて使い分けたい。

デュエルヴァイン

  • ZL+Xボタン(L2+△ボタン)

  • 跳躍方法:ZL+Bボタン(L2+×ボタン)

  • 派生:空中同様。つまり
    Xボタン(△ボタン):ジャンプ突き
    ZRボタン(R2ボタン):突進

  • 着地後:棒立ち同様(なんでも)

  • 鉄蟲糸技(消費1、14秒)

 相手に糸を結んだクナイをぶっ刺し、糸と身体を固定する。その後、時間経過or限界距離に達し(限界が近づくと糸が赤くなる)糸が切れるまでは、跳躍コマンドで空を飛び、クナイを刺した部位に着地できる。恐らく脚力と糸の張力を利用している。この糸はゴムみたいな性質になっていると考えるとわかりやすいか。
 RISEで追加された鉄蟲糸技だが、現在より翔蟲消費とクールタイムが倍であるのに対し、膨大な消費に見合ってない効果だったため(特に限界距離)、全鉄蟲糸技中最弱とも言われた本技。「ジャン鉄」感満載のネタ技(調整ミス?)だったが、サンブレイクで大幅な調整が施された。
 以下、特徴を紹介したい。

  • (利点)スキル「ガード性能」Lv.3相当のガード性能向上+スタミナ消費軽減を有し、より多くの攻撃に対応可

  • クナイを刺した部位に移動できるので、モンスターを容易に追いかけられる

  • 空中派生(特に突進)のトリガーになり、かつ操竜待機蓄積を貯められる

  • 透明状態が丸見えになる

  • (欠点)初動のクナイのリーチが短く、刺しにくい

  • 初動モーションが長く、タイミングを見計らう必要がある

  • 限界距離がある。あまり遠くまでは追いかけられない

 サンブレイクになり、ガード性能向上効果が付与された。詳しくは戦術編で説明するが、ガード性能の向上には上限がない。そのため、「ガード性能」Lv.5を装備していたとしても更なるガード性能向上を狙える。そのため、通常ガードはもちろん、(広義の)GPを有するガードモーションはプラスアルファでガード性能を付与するから、結果としてかなり広範な攻撃をダメージなし、ノックバックなしで対応できるようになる。また、デュエルヴァインの使用を見越して、あえてスキル「ガード性能」を落として他の火力スキルに回すという選択肢もある。そして、翔蟲消費が半減したこともあって、デュエルヴァインを使用するという選択肢はとりやすくなっている。
 他にも、いわばワープ技だから、鈍足を補うことができ、暴れるモンスターに容易に追いつくことが出来る。糸が切れるまでなら容易に使えるのも魅力。さらに、突進は空中派生が出も早くコマンドも楽なので、そのトリガーになれるのも強み。


 ただし、デメリットはRISE時代よりほぼ据え置き。とはいえ、最大のデメリットである消費の重さは解消され、その他も若干の緩和がなされている。
まず第一に、初動のクナイを刺すモーションが難しい。なによりリーチが短い。ランスはモンスターに密着したリーチで戦うことはそこまで多くないため、片手剣並のリーチしかないクナイ刺しのためにモンスターに接近する必要がある。微妙な距離で使って刺せなければ翔蟲を一匹失うわけだし、仮にリーチ距離で使ったとしても、モーション自体が長いため、その間被弾するリスクもある。モンスターとの距離だけでなく、タイミングも重要だ。
 そして第二に、限界距離がある。ランスを使う場合、相手との距離が離れれば離れるほどデュエルヴァインの需要は高まる訳だが、遠すぎると使えなくなるどころか、糸が切れる。どんなに遠くても使えるとなるとさすがに強すぎるのである意味仕方ない。が、限界距離が近づいた場合、糸を切れないようにするために、モンスターに近づかなければならないことを半ば強いられる。場合によっては、糸切れ覚悟で防御耐性に入った方がいい場面もあるかもしれない。幸い消費が半減したので、また刺せばいい、という選択肢も十分に有り得るはずだ。

納遁術のうとんじゅつ

  • ZL+Xボタン(L2+△ボタン)

  • 派生:空中(納刀)同様。つまり
    Aボタン(○ボタン)長押し:ぶら下がり
    ZL+X、A、ZRボタン(L2+△、○、R2ボタン):疾翔け
    Bボタン(×ボタン):空中回転
    Xボタン(△ボタン):ジャンプ突き
    ZRボタン(R2ボタン):突進

  • 着地後:納刀状態

  • 鉄蟲糸技(消費1、20秒)。疾翔け技。

 サンブレイクで登場した鉄蟲糸技。現在向いている方向からみて後方に翔蟲を放ち、空を飛びつつ納刀する。ちなみに読みは「のうとんじゅつ」。
 地味に頂点に到達するまで無敵時間がある。そして疾翔け技なので、鬼火やられを回復できる。後方に下がりつつダウンを取る変態挙動も可能。
 特徴は以下の通り。

  • (利点)高速、安全、簡単な納刀ができる

  • ガードに向かない技から即距離を取ることができる

  • 空中で納刀状態になるので、RISEシリーズ特有の豊富な空中アクションや突進による反撃を狙える

  • (欠点)後ろにしか飛ばせず、発動時に制御できない

  • アンカーレイジなどの強化効果は失う

  • 空中にいる間は丸裸同然

  • 翔蟲消費がランスの鉄蟲糸技のなかで1番遅い

 ランスでは割とどうしようもなかった納刀の場面をとことん補ってくれる。納刀時は無敵の上、納刀速度も早く、更に後方に移動して距離を取る。納刀の安全性を確保でき、リスク管理のだいたいをこれで行える。例えば、アイテムを使いたい場面(体力が低い、スタミナが厳しい、水やられなど)や、ガード不能攻撃の回避、ガードだとうまく防げない場面など。
 また、空中に飛ぶというのもミソ。RISEシリーズは空中アクションが特化されているため、空中回転で距離を取るのも近づくのもできる。それに留まらず、空中突進にも繋げられるので、即反撃にも移れる。結局、逃げ切りたい場面でも、一旦引いて即反撃したい場面でも、空中アクションを駆使することでどちらにも対応できてしまう。


 ただ、操作性は少し難しい。真後ろにしか飛ばせない、ということは、発動前にモンスターと相対していることが必要になる。モンスターに背を向けて発動すると、もれなくモンスターに近づいてしまう。納遁術を発動する場面ではモンスターから逃げたい人が多いはずなので致命傷だ。とりあえす逃げたい、後で位置調整をしたい、ということはできない。翔蟲受け身とは異なり、ある程度冷静になって向きを確認する必要がある。
 また、「納刀する」「疾翔け」というデメリットも少々。納刀すればアンカーレイジや流転突きの色を失うので火力が下がる。納刀すれば盾を失うから、場面によっては被弾リスクが高まる。そして、逃げようと思って納遁術を使ったら、鬼火を設置してモンスターが倒れてしまった、といった場面もありえる。翔蟲の回復速度の遅さもあり、闇雲に使うと損しかしない。本当に逃げたい場面でのみ納遁術の恩恵を得られる。


 とにかく「逃げ」に特化した鉄蟲糸技である。リスク管理を手早く行える、戦術重視のランスらしい技である。消費の重さに加え、納刀して逃げるだけなので、デュエルヴァイン以上にダサいようにも見える。しかし前述の通り、「後方」「空中に」逃げることで様々なことができるため、なかなか趣深い鉄蟲糸技である。
(まぁ世の中、某漫画のように高速の納刀術がラスボス撃破のきっかけになることもあるし、ぶら下がればだいたい勝ちフラグな映画もあった気がするし、なかなか侮れないものだ)

5 大技

 モーション値合計100を優に超える、強力なモーション群である。十字払いもなかなかに強力だが、場合によってモーション値計200を超えるトンデモ技を紹介していきたい。
 具体的には流転突きと昇天突きである。前者はガードモーションや突進系と共通する場面が多く、後者はガードを伴わないモーションでもある。双方の共通点はほぼないが、まぁ一応「水平方向の流転突き、垂直方向の昇天突き」とだけは言及しておきたい。
 双方は競合する入れ替え技である。正確には、アンカーレイジと三鼎立状態にある。とはいえ、流転突きと昇天突きはかなり毛色の異なる技なので、「アンカーレイジ+流転突きor昇天突き」とセットしている人は多そうである。一方を使う場面ならば、他方は全く使わない、ということもありえなくはない(勿論、流転昇天を両立することもありえる)。
 それでは早速どのように毛色が違うか、紹介したい。

流転突き

  • ZL+Aボタン(L2+○ボタン)
    左スティックで360度方向入力(2回)

  • (派生)Xボタン(△ボタン):飛び込み突き(※上記のものいずれとも違うもの)/その他:なんでも

  • (飛び込み突き後派生)なんでも

  • 鉄蟲糸技(消費1、回復12秒)。疾翔け技

 まず発動すると、ガード判定を伴いつつ、翔蟲をスティック入力方向に放ち、引っ張られるように移動する。その際槍が刺さればダメージが発生する。これを2回行う。なお、本技にGPはあるものの、ノックバックすれば流転突きは止まる。
 そして2回目の流転突きが終わった後Xボタンを押すと、(ゲーム内説明にない)飛び込み突きが発動する。その場でドシュっと一突き。
RISE時代のランスで最も有名な技であり、ランスとは流転棒だとか言われていた。
 そんな流転突きの特徴は以下の通り。

  • (利点)合計モーション値220(50+80+90)と超高火力技

  • ガード判定を伴えば一定時間1.1倍のバフをかけられる。アンカーレイジとの重ねがけ可

  • 使い方次第では定点コンボとして利用可

  • 移動モーションとしても使える上、スタミナ消費なし

  • (欠点)操作難易度が高く、火力と見合っているのか微妙

  • 全ての突きに尻もち効果。マルチ向けではない

  • ガードに失敗すれば翔蟲を無駄に消費する

 とにかく高いモーション値がRISE時代のランサーの目を引いた。3突き合計モーション値220というのは破格である。色々下準備して放つ気刃解放斬りの3段目が450だが、流転突きなら翔蟲2匹使えば追いつくことを考えれば、火力のお手軽さは相当なものである。それでいて、アンカーレイジ(赤)同等のバフ効果を得られる可能性がある。RISE時代にアンカーレイジが没個性化した要因はここにもある。
 結局、全体的なモーション値が低いランスの中で飛び抜けた火力の持ち主であったため、火力の不満が爆発したが如く、ランサーは流転突きに固執することになった。いわゆる流転棒である。
 しかし、どうやって火力を稼ぐのか、その方法はこうである。まず、相手の攻撃をガード判定で受け止めて槍を青くして、左スティック後方入力で槍を手前に飛ばす。そして2回目で左スティック前方入力で戻ってくる(つまり1往復する)。そして、Xボタンを押して飛び込み突き。こうすることで一部位に集中的に3突きを当てることができる。そして、回復速度が12秒なので、適当に溜めなぎ払いでもしていれば回復が終わる。以後これを繰り返す、というわけである。


 と、流転棒の説明を聞いてもわかるかと思うが、この技の弱点はその操作難易度の高さである。上記の動作を行うには左スティックを下→上と動かす必要があるが、とにかく移動が早いので、2回目の入力がいつなのかよく分からない。仮に下下と入力するとモンスターから遠ざかってしまうので、鈍足のランスとしては致命傷である。また実際上、左スティック入力でかなりパニくる。練習しない限り、上記のコンボはほぼ成功しないと言っても良い。
 この技に追い風となるのは、昇天突きの追加もそうだが、十字払いが合計130まで迫ってきたのも大きい。こちらは操作難易度が高いのに対し、ジャスガを決めるのはまだ楽である。そしてコマンドも「ZR→XorAボタン」と圧倒的に楽である。更に鉄蟲糸技でないから、いつでも発動可能である。十字払いが独特な判定を持っているのを考慮しても、流転多用より十字払い多用の方がコスパが良い。もっとも、十字払いはジャスガを前提としているので、受動的な技である。能動的にモーション値220を狙えるのは大きな強みである。
 そして突進系に通じる弱点だが、全ての突きに尻もち効果があることだろう。突進が、フィニッシュ突き以外に尻もち効果を撤廃されたのに対し、流転は車線上にいれば尻もちをつかされる。それに加えて、操作難易度の高さから暴走しがちであり、思ってもいないところで仲間を尻もちにさせることが多い。練習しない限り、マルチ向けの技とはいえないだろう。


 結局のところ、流転自体がかなり玄人向けの技であり、ランスの敷居を高くしてしまった要因のひとつのように思われる。突進の派生系として流転突きという大技を思いついた発想自体は面白いと思うが、どうにも使い勝手が悪く、加えてサブレの上方修正によって微妙な位置づけになってしまったことは否めない。
 ここまで流転突きを散々に言ってしまったが、こんな強力な技に使える場面はもちろんある。デメリットは否応なしだが、使える場面を挙げればこうなるだろうか。

  1. スタミナ消費のない移動手段として使う場合
    (突進系と比較して)

  2. 大きい体格をしていないモンスターへの決定打として使う場合
    (昇天突きと比較して)

  3. 能動的に(物理)火力を狙う場合
    (十字払いと比較して)

  4. 高火力のおまけでバフも狙える
    (アンカーレイジと比較して)

釘を刺すようだが、上記のように操作性や尻もち効果には大きな問題があることは注意すべき。

昇天突き

  • ZL+Aボタン(L2+○ボタン)

  • (派生)なんでも

  • 鉄蟲糸技(消費1、回復12秒)

 サンブレイクで追加されたランスの大技。①その場で翔蟲を上方に飛ばし、それを利用して槍を持って空へ浮上する。②そのまま槍を下に向けて落下する。この下降時に多段ヒットする。そして③着地時にも攻撃判定。
 どうみても操虫棍の「降竜」にしか見えないが、あちらが跳躍回数によって火力が変動し、どの場合でも単発ヒットなのに対し、昇天突きは体格によってヒット数も火力も変動する。ついでに言えば、日曜午後5時半の番組とは全く関係ない。
 昇天突きの特徴は以下の通り。

  • (利点)相手の体格自体ではランスのなかで最大火力を誇る
    (モーション値:40(①)+80×n(②)+30(③))

  • ヒット数が多いので、属性火力を狙いやすい

  • 地上からの攻撃を避けつつ攻撃を仕掛けることができる

  • (欠点)着地後の硬直時間が長い

  • モーション自体にガード判定がない

  • 火力が相手の体格の大きさに依存する

 ランス最大火力の可能性を秘めているとんでも技。流転突きの最大火力が220なのに対し、昇天突きの火力が70+80×nなので、昇天突きは落下時に2ヒット以上すれば流転突きの火力を超えることができる(70+80×n≧220なのでn≧1.875。nは整数なので、2ヒット以上で超えられる)。もっとも、垂直方向に判定がぶれるので、水平方向に火力を出す流転突きとは単純比較できないのは注意。あくまで目安である。そのことを踏まえても、3ヒット以上を狙える相手に対しては、上昇時(①)と着地時(③)を除いても流転突きを超える(モーション値240(②))。
 例えば、ヤツカダキ(亜種)のでっかい繭。繭自体が柔らかい上に大きいので、昇天突きすれば3ヒットは狙える。ヤツカダキは繭が壊れればダウンを狙えるので、チャンスを増やすことにもなる。また、百竜ノ淵源ナルハタタヒメのダウン時の腹。物理肉質が100で大きな部位なので、3ヒット以上を狙える。ダウン時に出現する岩に乗らないで地上から攻撃を仕掛ければ安定してヒット数を稼げる。個人的には、奇しき赫耀のバルファルクの吸引時の姿勢が頭から胸にかけていい感じに高さがあるので、そこから落下して吸引を止めるのが気持ちいい。難易度はとことん高いが、決まると楽しい。その他の例としては、ガイアデルムの頭(威嚇モーション)やリオレウス希少種の翼などがある。


 しかし、以上の例をみてもわかる通り、大きな弱点部位を持っているモンスターに対して使わないと3ヒット以上は狙えない。1ヒットならば流転を上回れず、2ヒットで拮抗するので、かなり相手を選ぶ。また、上記で注意した通り、垂直方向に判定が出現するので、どの部位を通過するかによってダメージが変動する。要は定点コンボではないから、安定して弱点特攻が発動するわけでもなく、上記のモーション値はそのままの意味で取れない。下降時に3ヒットするならともかく、2ヒットする場合、弱点の分布によっては流転突きの方が弱点特攻が発動しやすく、実質火力で比べると流転に負けることもあり得る。以上の2点から、昇天突きの使える場面は限定的である。ご利用は計画的に。
 また、昇天突き自体の使い勝手の悪さも否めない。まず初動において、流転やアンカーレイジとは異なって、ガード判定がない。そのため、ジャストガードなどと併用して使用し、疑似的にガード判定を作る必要がある。発動してしまえば地上の攻撃の影響はないからいいのだが。そして、一番大きいのは着地時の硬直時間。地面にぶっ刺さった槍を引き抜くのに時間がかかり、ランスの技の中では硬直時間が長い方である。それでいて、スムーズにつながるコンボ先がないため、隙が大きい。下手に使えば着地狩りをされるので、使いどころには注意したい。


 このように、昇天突きは計画的にタイミングを考えて使う必要がある。そのため、初見プレイではほぼ使われることがない。大喜利ではないが、考えて使わなければオチ(落ち)がない。玄人向け、といえばその通りだが、操作自体は流転突きの難度を超えることはない。あくまでモンスターの知識が必要、というわけだ。
 とりあえずは上記で列挙したモンスターから使ってみてほしい。そして、使えそうなタイミングを探ってみてほしい。少し火力が変わるかもしれない。

おわりに

 とりあえず全て網羅してみた。疲れた。すべて書き切るのになんだかんだ2週間かかった。わかりやすさ、を追求したはずだが、どうにも正確さを追求しすぎて、いろいろ書きたいことを書いた結果、とんでもないボリュームになってしまった。本当に申し訳ない。最悪データベースみたいな使われ方をしてもらえればいいかな…
 ただ、いろいろ調べていろいろ書いてみて、自分でも収穫があった気がする。10秒にも満たないモーションを言語化するということはなかなかない上大変だったが、今まで意識してなかったことを意識するきっかけにもなった。いや本当に疲れたが、収穫の一部は戦術編に活かせたらと思う。
 次回は戦術編として、スキル構成や戦法を概説したいと思う。少し休んでから、最終回を仕上げていきたい。
 あと、いつものおまけです。しつこいかな…


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