見出し画像

FOUNDER チャレンジ#1『Movingbody』

 新型コロナウイルスとの戦いは、激変するビジネス環境に適応していく自分自身との戦いでもあります。
 この状況下で、創業者達はどのように戦い抜いていくのか?

 創業者のお話を通じて、この困難な状況を乗り越えていくヒントやエッセンスを皆様とシェアするため、今回は、整体サロンを運営する『Movingbody』の與語さんにお話を伺いました。

画像3

Q1. 事業概要を教えてください

 東京都大田区の京急蒲田駅すぐのワンルームマンションの個室で、整体サロンを経営しています。
 1人での運営につき、店舗事業としては小規模な資金で2019年2月に店舗としての営業を開始しました。ベッド1台、備品も最小限のコンパクトな整体サロンです。

 業界内には、治療院からリラクゼーション、エステまで、競合がとても多い中、Movingbodyは、ストレッチ・筋膜リリースという高い効果が期待できる技術を用いて、結果にコミットして辛さや痛みからの解放・改善を目指すコンセプトで特徴を持たせています。

店内イメージ2_DSC00945

Q2. 新型コロナの感染拡大前後を比べて、どのような影響がありましたか?

 2019年2月に店舗営業を開始してから2020年2月まで、継続利用のリピーターを増やしつつ、順調に売上を上げていました。
 しかし、2020年3月に入ってから徐々にキャンセルが増え、次回予約が入らなくなりました。特に3月下旬の連休後からは予約表の空白が目立つようになりました。売上で言うと、3月は前月比で約7割減、4月はさらに落ち込みました。この要因は、毎月定期的に通ってくれていたリピーター顧客の大幅な利用減少です。

 一方で、緊急事態宣言後も営業は継続していましたが、4月後半位から、徐々に新規のお客様が利用してくださるようになってきました。長引く自粛生活での疲労や故障から、不要不急でないと判断した方が改善のために訪れてくれています。当店も、そのような緊急度の高い方々の為に営業を続けているという感じです。

 緊急度の高い新規のお客様の利用が増えていったこともあり、5月の後半からは、週末がほぼ予約で一杯になる状況でした。幸いにも、その後の継続利用にもつながっています。

Q3. 新型コロナの影響による経済環境の悪化に負けないための対策アクションを教えてください

 緊急事態宣言後に休業している店舗も多いと思いますが、当店はかなり迷った末に、緊急度の高いお客様を受け入れる為に営業を継続しています。

 1番の対策のアクションは、シンプルですが、営業を継続していることだと感じています(もちろん、政府や東京都が発表している適切な感染対策を行った上で、です)。

 今から思えばですが、新型コロナがある時期で無くなるとはあまり思っていませんでした。海外のように感染が広がる中でも、家族の生活もあるので、営業しなければならない状況になると思っていたので、休んでどうにかしようではなく、「新型コロナがいる前提で営業するにはどうすべきか」と何となくですが思っていました。

 幸い、不特定多数の人の出入りが少なく、スタッフも私1人、お客様も1人です。他のお客様と顔を合わせることがないですし、タオル交換・消毒・換気など、徹底した感染対策を行うことで、営業を継続することは可能だと判断をしました。

【Movingbodyの感染防止対策】

画像1

 当店では、早い時期から感染症予防に取り組み始めていました。3月上旬から店内の徹底した清掃・消毒を始め、そのすぐ後から、全てのお客様に手洗い・うがいをお願いするようにもしました。

 この先行した取り組みを発信したブログやSNSがマスコミの目に止まったせいか、テレビ朝日の「モーニングショー」やフジテレビの「バイキング」の取材を受けました。それを見た新規のお客様の利用もありました。 

 営業継続については賛否両論あると思いますが、当店のコンセプトである身体改善の部分で予約を受け付けることにしています。なお、ポータルサイトのクーポンでの利用や、当日すぐの利用を希望で予約時間のインターバルが十分に取れない時などは、不要不急かお聞きして、お断りすることもあります。

 現在は徐々に利用も回復しているとはいえ、感染の第2波の懸念もありますし、自粛しているお客様は何もなかったら戻ってこないと思います。そこで、今後の施策として、社会状況を見ながらにはなりますが、リピーター顧客の呼び戻しのためのキャンペーンを行う予定です。

 また、自粛生活が始まってから、お客様からリクエストをいただいたので、YouTubeにて不定期にセルフケアの動画を配信しています。

 新規顧客や、どうしても店舗を利用するのが不安な方など、今後の状況によっては、店舗での施術件数が順調に回復しないかもしれないので、オンラインでカウンセリングから施術までできる体制を整えていこうと考えています。

 既に、パーソナルジムがオンライントレーニングを実施していたり、数年前からスマホアプリでAIを活用したパーソナルトレーニングを受けられたりと、このタイミングで需要が伸びてきています。
 オンライン需要は既に高まってきていますが、パーソナルジムと同じことをするよりは、Movingbodyは施術が第一の整体サロンなので、オンラインでも「施術」を意識したサービスを提供したいと考えています。

 私は、一般の人ができない領域の所までやるのが「施術」だと思っていて、それをオンラインのライブ参加型で提供していきたいと考えています。
 このオンライン施術を形にするためにも、今までの技術の向上に加えて新しい技術を学んで、自分自身のバージョンアップに励んでいる所です。
 そして、リアル施術とオンライン施術の両輪で、長引くと予想されているwithコロナの世界で新たなポジションを確立していきます。

Q4. 新型コロナ関連の支援施策を活用されましたか?

①大田区中小企業融資あっせん制度「新型コロナウィルス対策特別資金」
 直近というよりは、1~2年程度のスパンで資金繰りを安定させる為に活用しました。お世話になっている信用金庫から提案を受け、最初は必要ないと思っていましたが、上記の通り3月下旬から一気に売上が減少したので、安心・安全の為に申請して、晴れて融資を受ける運びとなりました。

②国の持続化給付金
 5月が何かと忙しかったので、まだ申請していませんが、直近3〜4月で落ち込んだ売上の補填として、今後、申請する予定です。

③小規模事業者持続化補助金(コロナ特別対応型)
 動画撮影やライブの機材を揃えて、YouTube配信やオンライン施術の環境を整備するために活用する予定です。

Q5. 対策アクションや支援施策の活用をされて、現状はどのような状況ですか?

 これまで行ってきたのは店舗での営業のための施策です。
 これから行うアクションは、オンライン関連のものが多いとは思いますが、自粛で必然的にターゲットを狭めて営業を続ける選択をしたことで、好調とまではいかないまでも、今後も続けていける自信がつきましたし、希望も十分持っています。

 感染者数が急激に伸びた3月下旬〜4月下旬は不安がかなり大きくなりましたが、今は状況に合わせて営業することで、利用者の皆様の健康に貢献できると感じています。

 「新しい生活様式」というフレーズにあるように、今後は新たな形にはなるかもしれませんが、体の改善は常に必要とされています。最近は、自粛生活で通勤がなくなり、自宅のパソコン作業で姿勢に負担が強く、肩こりがよりひどくなったり、新たに腰痛になる人も激増しています。そういった方々の需要を見出して、今後も応えていきます。

Q6. 新型コロナの影響が落ち着いたら、どのようなことに取り組んでいきたいですか?

 上記の通り、オンライン施術は今年の施策の目玉になると思います。
 また、コロナが落ち着いてきた時をいつと捉えるのかにもよりますが、今年の夏~年末にかけて、当店の顧客層のような方々の収入面にどういう変化があるのかは気になっています。それによって、施術内容や、料金、利用頻度なども、変化が必要になるかもしれません。そこも見据えて活動していきたいです。

【事業者情報】

店舗名:Movingbody
代表者名: 與語哲士(よご さとし)
住所:東京都大田区南蒲田1-1-19 シンシア蒲田ステーションプラザ1302
TEL:050-3700-4526 / 090-9964-4526
メール:movingbody45@gmail.com
営業時間:10:00-21:00
HP:https://mb-beauty-stretch.com/
Instagram:@movingbody_stretch_kamata





クリエイター活動を通じて、将来を創り上げる創業者の皆様に貢献し続けるためにも、皆様のサポートを頂ければ幸いです!