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猪熊弦一郎現代美術館と、周辺の写真

7月半ば、子どもと一緒に香川県丸亀市にある猪熊弦一郎現代美術館(MIMOCA)に行きました。
「中園孔ニ ソウルメイト」展を観る、というのが目的です。

(※今回のnoteは中園孔ニ展の展覧会前後に撮った写真がメインです。展覧会写真等ありませんので予めご了承ください。)


中園孔ニさんを知ったのは「ほぼ日」の以下のコンテンツがきっかけです。担当しているのはほぼ日の奥野さんで、奥野さんの記事はいつも興味深く、奥野さんの記事はどれも面白いです。


今回の展示内容はこちらが詳しいです。

徳島市から丸亀市までは高速道路を使って1時間半程。途中サービスエリアに寄って公園で遊んだり、お菓子やジュースを買ったり、ゲーセンに入ったりと、お楽しみ要素を入れつつ美術館へ。到着まで2時間以上かかってしまった。

駅前の地下駐車場へ。自分1人なら入館前に周囲をウロウロして写真を撮るところですが、今回は子ども2人と来ているので子ども優先です。
美術館前の広場でひと遊び、私は早く入りたくて入りたくてたまりませんが、子どもたちがついて来てくれただけでありがたい。

入り口のドアをくぐり、ようやく館内へ。MIMOCAは1991年に開館して30年以上経っていますが建物がぜんぜん古く感じないのが毎回すごいなぁと思う。私に言われてもうれしくないと思いますが、時代を感じさせないとても優れた建築です。
建築家の谷口吉生氏が設計しています。

子どもは入館料無料ですが、受付でキッズパスポートをいただく。パスポートに来館スタンプを集めると数に応じてグッズが貰えます。

学芸員の方から「お子さんと手を繋いで鑑賞して下さいね」と言われたので3人でしっかりと手を繋いで展示室に入る。

私が真ん中の「かごめかごめ」状態ですが、子どもが突然走ったり絵に触ったりするとたいへんです。繋いでる手を少しぎゅっとします。

ふと「子どもと手を繋いで美術館の展示を観るのも今だけだなぁ」と、思いました。人生全体で考えると貴重な瞬間です。

初めて見る中園さんの絵、楽しみにしていたので「めちゃめちゃいいなぁ」と顔がニヤけてしまう。作品によってはドキッとするような恐いモチーフのものもありますがずっと見続けたくなる絵で惹かれます。

代表的な作品はもっと小さいサイズを想像していましたが、縦・横2mくらいの大きなキャンバスいっぱいに細かく描き込まれており圧倒される。子どもと繋いでいる手もだんだんと汗ばんできます。

私が全体を観て「ちょっと恐いなぁ」と感じた絵でも、子どもからすると「この部分かわいいなぁ」と言ったり、それぞれの反応が違って面白い。

私は気になった絵は何度も何度もじっくり観たい派ですが、子どもたちは早く外で遊びたいので見るペースも早く、あっという間に展示室1周してしまいました。


ワイ「もう1周してもいい?」
次女「いや」
長女「あかん。父ちゃんカフェいかん?」

という事で、とりあえず併設のカフェでお茶を。

ワイ「もう1周しない?」
子「父ちゃんお土産コーナーいく?」

ミュージアムショップへ。
私は画集、子どもたちはシール、絵ハガキを選んで、帰る事になりました。夕方、妻を迎えに行く予定になっていたので今回は急ぎの旅です。

もっとじっくり観たかったし、一鶴の骨付鳥も食べたかった(美術館の近くに骨付鳥の美味しいお店があるのです) というのが本音ですが、今回は子どもたちの純粋な反応が見られたのが面白かった。

よし、帰ろう。

3日後

後日、もう一度丸亀市に行きました。美術館に入る前に一鶴で腹ごしらえ。となりのおっちゃんが美味しそうにビールを飲んでて羨ましかったけど車なので諦めました。骨付鳥はビールとたいへんよく合うのです。

お腹もいっぱいになったので写真を撮りながら美術館へ。今度は1人なので気楽なもんです。

展示室をゆっくり2周したあと、再び気になった絵をじっくり鑑賞します。
絵を観ながらどういう順番で描いたんだろうと中園さんが描く様子を想像しますが、線の種類と色づかいが複雑で私の想像力が追いつきません。

平日なのでお客さんもポツポツとまばら、周囲の人を気にしなくてよかったので展示を堪能することができました。
中園さんの絵はもちろんすばらしいのですが、併せて展示されている創作ノートや彼の言葉、アトリエや自宅にあった資料の展示もよかった。

今回展示されているのは、中園さんが高校2年生の時に「絵をやる」と決めて25歳で亡くなるまでの約9年間に描かれた作品です。

1人の人間が9年間という限られた期間の中で、このような多彩な表現で多くの作品を生み出す事ができるのか、と展示されている作品を観て改めて感じました。

代表的な作品は絵が複雑なレイヤー構造になっていて近くで観る時と、離れて俯瞰で観る時に絵の見え方や印象がだいぶ変わるのが面白く、今までにないふしぎな体験でした。今回じっくりと観ることができてほんとうによかった。

これから出版される展覧会のカタログや、村岡俊也著・新潮社「穏やかなゴースト 画家・中園孔二を追って」が出版予定なのでそちらも楽しみです。

以下、とつぜんですが、
7月末に徳島で撮った写真です。

終わります。
貴重なお時間を使って見ていただきありがとうございました。

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