見出し画像

ソーシャルリスニングでクリスマスケーキに関してのSNS投稿分析

こんにちは、株式会社オン・ザ・プラネットのマーケティング担当です。

弊社では、ソーシャルリスニングと呼ばれる「SNSデータの分析」を行う事で、「クリスマスケーキ」に関して、どのように投稿内容やトレンドが変化しているのかを調査しました。
その調査方法と分析結果を紹介していきます。

マーケットリサーチツール「Brandwatch」
  ◆こんな方必見◆
・ソーシャルリスニングに興味がある。
・SNS分析でどのようなことができるのか知りたい。
・SNS運用にデータ分析を取り入れてみたい。


分析目的の設定

今回「クリスマスケーキ商戦の企画の施策を考案する」というゴールで分析をしていきます。
弊社では、ルーシー&モニカリタ&セバスチャンの2つのスイーツブランドを展開しています。
スイーツ事業を展開する上で、トレンドを把握し顧客のニーズや意識の変化を分析し続けることが大切です。
弊社では、毎年クリスマースケーキの販売をしているので、この分析を通じて得られた結果を、今後の企画の施策として活かしていきたいと思います。

分析準備①:キーワードの設定

まずは、今回の分析のキーワードを設定します。
投稿数が一定量なければ、分析自体の精度に関わってくるため、なるべく投稿量が多そうなワードを設定します。
ここでは、「クリスマスケーキ」という大きな括りに設定します。
また、なるべく純粋な投稿量の比較をする上で、オリジナルの投稿を抽出したいため<RT(リツイート)>は除外します。

画像10


分析準備②:分析期間の設定

Brandwatchは、Twitterの投稿データを過去10年分まで遡って抽出し分析が可能です。
今回は、最近のトレンドも気になりますが、どの様に投稿内容やトレンドが変化しているかを調査したい為、

2016年1月1日~2020年10月31日

のおよそ5年間でデータを取得し、2016年から2019年のクリスマス期間で分析を行いたいと思います。
(2020年11月に分析を実施)

分析準備③:データの確認

画像10

対象期間が約5年間という、かなり広範囲のデータを対象としたので、200万件という膨大なデータを取得することが出来ました。
十分なデータが存在することを確認できたので、早速分析をしていきたいと思います。


分析工程①:全体の投稿量の確認

まず、キーワードを[クリスマスケーキ]を含む投稿として設定したので、キーワードの投稿量を時系列毎に見ていきます。 


画像10

図1
(キーワード:クリスマスケーキ<リツイート>)
(分析期間:2016年1月1日~2020年10月31日)

図1:クリスマスケーキという期間が限定されたキーワードなので、毎年9月から徐々に投稿が伸び、クリスマスが終わると一気に減少しています。
また、9月から12月の投稿内容をそれぞれ見てみると、9月から11月までは企業アカウントのクリスマスケーキのPR・予約案内・キャンペーン告知の投稿が多くありました。12月に入りクリスマスに近づくにつれて一般ユーザーの投稿量が増えていました。
更に、9月の投稿内容を、それぞれの年で投稿のリーチ数が多い上位の3投稿を比較したものを見てみます。

画像13

画像15

2016年と2017年はキルフェボンのクリスマスケーキ試食会と予約開始の投稿が上位を占めていたのに対し、2018年はローソン・セブンイレブンの限定販売・予約案内(コンビニのクリスマスケーキ関連投稿)が上位になり、2019年は、ローソンに続いてファッションWEBマガジン「ファッションプレス」公式アカウントが紹介する、有名ホテル・百貨店のクリスマスケーキに関する投稿が上位にきています。2020年9月は「ファッションプレス」の投稿が上位投稿をさらに占めていました。

クリスマスケーキの話題になるのはハロウィンが終わるころのイメージでしたが、大手企業は夏が終わる頃には既に今年のクリスマスケーキを発表しているということが分かりました。
弊社は、毎年クリスマスケーキの企画開発が10月、予約を11月後半から開始しているので、有名店に比べると、認知・集客の期間が圧倒的に短いです。有名店まではいかないまでも、企画開発の動き出しを早め、PR期間を長くすることで売り上げ向上に繋げられるよう来年以降の施策に活かしていきたいです。

分析工程②:投稿内容


図1から、4年間を比較すると2019年にはクリスマスケーキに関連する投稿が10万件近く増加しています。
下の図は、「クリスマスケーキ」というキーワードと一緒に投稿された関連ワードを集めたものを年代ごとに比較したものです。文字の大きさが投稿量の多さを表しています。

画像14

図2
(水色:ハッシュタグ、茶色:フレーズ、黒:キーワード)

それぞれの年の投稿内容を投稿の種類で見てみると、2019年にハッシュタグ付きの投稿量が増えていることが分かります。
ハッシュタグの内容を見てみると、企業がTwitter上でハッシュタグを付けた投稿を条件にしたプレゼントキャンペーンに関連するものでした。

画像12

上記から、キャンペーンの応募投稿が伸びたことが、2019年の投稿量に影響していることが分かります。数々の企業が、キャンペーンによる投稿に力を入れていることから、SNSを利用したキャンペーンは認知・集客をする上で有効である可能性が高いです。
この結果に加えて、全国展開の有名企業でなく、自社に近い展開をしているブランドが実施したキャンペーンの成功例も調査した上で今後の施策にしていきます。

弊社のクリスマスケーキは全国展開ではなく、町田市の東急百貨店での期間限定の予約販売になるので、もし弊社でSNSを使ったキャンペーンを行うとしたら、ハッシュタグ投稿をしていただいた中から抽選でケーキの無料引換券や割引クーポン券をDMでプレゼント、などが考案できるかと思います。

また、キャンペーン企画が効果的な認知・集客に繋がったかについては、失敗と成功のケースがそれぞれあると思うので、その辺も調査した上で、行っていきたいです。

次に、クリスマスケーキではどのようなケーキの投稿が多いのか見てみます。投稿量がキーワードに対しての関心の高さを示しています。

画像11

図3
(分析期間:2016年1月1日~2020年10月31日)

図3:今回はショートケーキ・チョコレートケーキ・チーズケーキ・ブッシュドノエル・その他に分類しました。その他を除きショートケーキとチーズケーキの投稿量が多いです。
各企業のクリスマスケーキを見ても、王道のイチゴのショートケーキは入っている印象です。リーチ数の多い投稿を見てみると、それぞれのケーキのデザインも写真映えするようなクリスマスケーキが多いです。

図3は、それぞれに対する関心の高さを表していますが、図4では更に「ケーキを予約した」や「ケーキを買った」のようにキーワードを設定し、【予約】【購買】の行動に関する投稿内容で見ていきます。

画像13

図4
(分析期間:2018年1月1日~2020年10月31日)

「購買」については、多い時でショートケーキが5000件、チョコレートケーキが4000件、チーズケーキが2000件とショートケーキに次いでチョコレートケーキの投稿量が多くありました。

弊社では昨年まで、チーズケーキをメインに定番のショートケーキ、チョコレートケーキの3つで展開していしたが、この分析から、今年はチョコレートケーキをメインにPRと販売に力を入れていきたいと思います。

画像11


分析工程③:男女別稿量比較

男女別に投稿量の違いを見てみます。

画像10

図5
(分析期間:2016年1月1日~2020年10月31日)

男性に比べて女性の投稿量が倍近くあります。
ケーキに関連して男女別投稿量を比較してみます。

画像13

図6
(分析期間:2016年1月1日~2020年10月31日)

左に寄るほど女性の投稿量の割合が多く、右に寄るほど男性の投稿量の割合が多いことを示しています。投稿量の多さがキーワードの大きさに反映されます。「プレゼント」「ノエル」など投稿量の多いものは女性の投稿の割合が65%を超えるため、図5・図6から、ターゲットを女性寄りにしてPRをしていく方がいいということがいえます。

女性をターゲットにしたコンセプトでクリスマスケーキを企画し、効果的なキャンペーンを実施することで、ブランドの認知向上と販売促進になるような施策を考案しました。

この「クリスマスケーキ」に関連する投稿分析を、今年の販売施策に活かすことが出来ました。

今後の施策

今回、ソーシャルリスニング分析によって、「クリスマスケーキ」に関連する投稿を調査したことで分かったことをまとめます。

<今後の施策>
1:前年のクリスマスケーキ商戦、キャンペーン企画を分析した結果、企画開発の期間を早め、認知・集客にかける期間を長く設定する。
2:モデルになるようなブランドのSNSを使ったキャンペーンの成功例を調査し、効果的な集客につながるキャンペーンを企画する。
3:トレンドワードを分析し、投稿内容のポジティブなものや購買につながるものを企画開発に取り入れていく。

まとめ


今回は、マーケットリサーチツールの「Brandwatch」を、スイーツに関連するSNSの投稿調査に利用しました。


ー分析をしてみてー
・モデルになる企業のキャンペーンの効果測定をしてみたい。
・キャンペーンを除外した投稿の分析もしてみたい。
・自社で行ったPRや企画の反響についても分析して、今後の運用に活かしたい。

最近では、自社の商品の売り上げ向上のために、SNSデータを使ったマーケティングが注目されています。
また、企業や商品の認知度を上げるためには、企業のSNSアカウントを育て、効果的に運用をすることが大切です。

弊社では、
・3C分析(市場分析・競合分析・自社分析)
・アカウント分析(自社アカウントの分析・モデルアカウントの分析)

を行っております。

SNSデータの活用の重要性を感じながらも、ツールがない、分析をできる人がいないという課題や、SNSの企業アカウントを伸ばしたいけどリソースが割けない、分析までできていないという課題をお持ちの企業がまだまだ多いです。

弊社では、忙しい中での運用が少しでも効果的なものになるように分析のお手伝いをさせていただいております。お気軽にお問合せください。


最後に


本記事を最後まで見てくださってありがとうございます。
弊社では、マーケットリサーチツールを活用し、様々なソーシャルリスニング分析サービスを行っております。
>ソーシャルリスニング分析サービスはこちらまで

また、Twitterもやってます。
みっきー@SNS×データ分析

オンザプラネット@ソーシャルリスニング分析サービス

ぜひフォローをお願いします!












この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?