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BTN vs BB 1サイズ戦略におけるEVloss検討
皆さんこんにちは!Naokiです!
以前の記事内において、CBサイズの決め方は
サイズを決める→ハンドを見る
というお話をしました。
例えば、6-max Anteなし cash BTN vs BBのSRPでflopが
![](https://assets.st-note.com/img/1686836782959-srYnXtRAvH.png)
の時、まず初めにお互いのレンジからベット頻度が決まります。
![](https://assets.st-note.com/img/1686836900464-5ODbH7wvJ3.png?width=1200)
このボードだと、33%という小さいサイズから、125%というポットオーバーまで使用しています。
こちらの頻度に、自分の持っているハンドを振り分けて、最終的にBTN側の戦略は以下のようになります。
![](https://assets.st-note.com/img/1686836996552-y2WGEVweQh.png?width=1200)
いや無理~~~~~~~~~~~~~~~~~!
4サイズ混合で戦略を組み立てるとかなり複雑になってしまい、自分の低スペック脳内では処理しきれません。。。
また、ターン以降も分岐が多くなってしまい、戦略が立てづらくなってしまいます。
そんな時あるnoteを読みました。
海外のポーカー記事を翻訳されているトルルさんの記事で、Patrick HowardのYouTubeチャンネルの内容をまとめてあります。
内容はざっとこんな感じです。(詳細は記事を読んでください)
①戦略をなるべく丸める。純粋戦略に落とし込んでも全体の頻度が同じなら相手から透けることはまずない。
②ベットサイズを簡略化する。多くとも1スポットで2サイズあれば足りる。
③レンジチェック・ベットを活用する。75%頻度以上あれば、レンジで行っても問題ない。
この記事を読み、「各ボードでEVロスが少ないサイズを1つ持っておけば、戦略が組み立てやすくなるんじゃね?」と思い、記事を書くことにしました。
では実際に中身を見ていきましょう!
ピオソルバーの設定
集合分析の結果に入る前に、piosolverの設定を記します。
※読み飛ばしていただいても構いません
プリフロップのレンジ
![](https://assets.st-note.com/img/1696659543872-bISG6dbxhW.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1696659571572-2OkoNamtKM.png?width=1200)
ベットサイズ
![](https://assets.st-note.com/img/1696659811571-Mwb7Aj3mlQ.png)
![](https://assets.st-note.com/img/1696659976625-gstobZtueb.png)
![](https://assets.st-note.com/img/1696660003002-mlhfycWu4t.png)
![](https://assets.st-note.com/img/1696660020156-sYcmTgCPFR.png)
![](https://assets.st-note.com/img/1696660033640-qGRyQlREV1.png)
allsizeと各サイズonlyのEVを比較して、EVlossが少ないsizeを調べます。
計算精度は時間の都合上0.5にしているので、ざっくりとした傾向としてとらえていただけると幸いです。
集合分析結果
下記に集合分析結果をまとめます。
まとめ方はEVlossが一番少ないサイズの個数を調べ、全体の個数に対する割合を示しています。
※最後に集合分析結果を公開しているので、詳しくはそちらを見てください。
Trips,Pair
![](https://assets.st-note.com/img/1697859121722-pdByY3BsrV.png?width=1200)
Tripsは基本的に50%サイズが多いです。
Pairは7high以下だと大きいサイズ(50%~80%)、8high以上だと小さいサイズ(30%)が多いです。
Monotone
![](https://assets.st-note.com/img/1697857052811-Ewldpiw7Ic.png?width=1200)
・Monotoneは基本的に30%が多いです。
A high
![](https://assets.st-note.com/img/1697859417037-DRqhX7bNav.png?width=1200)
AT high以上だと大きいサイズ(80%~125%)、A9 high以下だと小さいサイズ(30%)が多いです。
次にAT high以上の方をもう少し細かく見てきます。
![](https://assets.st-note.com/img/1697859984586-sc4ps5HnKE.png?width=1200)
AJ high以上では125%が多く、AT highは80%が多いです。
また、ハイカードが小さくなるにつれ、30%の割合が増えています。
しかし、BW3種(ストレートあり)だと125%の割合が減ります。
![](https://assets.st-note.com/img/1697874268714-M8SOjYiNuL.png?width=1200)
次にAT high以上のスートによる違いを見てきます。
![](https://assets.st-note.com/img/1697860148871-PqUnRPAgLO.png?width=1200)
Rainbowだと30%の割合が高くなります。
K~J high
K~J highは傾向が似ているのでまとめます。
キーポイントは「上にストレートドローがあるか」です。
![](https://assets.st-note.com/img/1697862643922-kabJUv8f3Z.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1697944872037-6At8DDjv3Z.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1697944896192-TWAJb87y9i.png?width=1200)
上にストレートドローがあると大きいサイズ(80%)が多くなり、上にストレートドローが無いと小さいサイズ(30%~50%)が多くなります。
次に上にストレートドローがある際に、スートおよびストレートの有無がどのような影響を与えるかを見ていきます。
![](https://assets.st-note.com/img/1697869662710-hW5AMuBDX7.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1697945468576-8AGdPBOPYf.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1697945496841-xeAYwSNws8.png?width=1200)
どれもツートーンだと大きいサイズ(80%)、レインボーだと小さいサイズ(30%~50%)が多くなります。
ただし、ハイカードが低くなるとレインボーでも大きいサイズが増える傾向があります。
![](https://assets.st-note.com/img/1697945750392-yKIdANzybv.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1697945790213-RWXwnLQgwE.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1697945804433-fwlHy2NCRd.png?width=1200)
どれもストレートが無いと大きいサイズ(80%)、ストレートがあると小さいサイズ(30%~50%)が多くなります。
ただしハイカードが低くなると、ストレートがある場合に大きいサイズが増える傾向があります。
T high
![](https://assets.st-note.com/img/1697948811463-AVYLcRDgqC.png?width=1200)
T highは50%か80%のサイズのみです。
T7 high以上で80%が、T6 high以下で50%が多くなります。
次にT7 high以上の時にスートおよびストレートの有無がどのような影響を与えるかを見ていきます。
![](https://assets.st-note.com/img/1697949167162-vrtIDmUQ22.png?width=1200)
スートによる影響は少なそうです。
![](https://assets.st-note.com/img/1697949214915-XJszZbFTuY.png?width=1200)
またこれまでと同様に、ストレートが無いと大きいサイズ(80%)、ストレートがあると小さいサイズ(50%)が多くなります。
9 high
![](https://assets.st-note.com/img/1697955929214-rBh9U35m1o.png?width=1200)
9highになると一部で125%が増加します。また30%は使用しません。
次にスートおよびストレートの有無がどのような影響を与えるかを見ていきます。
![](https://assets.st-note.com/img/1697950578331-BuGtgv2fek.png?width=1200)
今までとは逆で、レインボーだと大きいサイズ(80%)が多くなり、ツートーンだと小さいサイズ(30%~50%)が多くなります。
![](https://assets.st-note.com/img/1697950586891-ESNkvoZmb6.png?width=1200)
またこれまでと同様に、ストレートが無いと大きいサイズ(80%~125%)、ストレートがあると小さいサイズ(50%)が多くなります。
8 high以下
![](https://assets.st-note.com/img/1697955857908-NR4P8Hmvgw.png?width=1200)
8 high以下は50%の割合が高いです。また、125%は使用しません。
次にスートおよびストレートの有無がどのような影響を与えるかを見ていきます。
![](https://assets.st-note.com/img/1697956001593-1zHI4Kyds6.png?width=1200)
9 highの時と同様、レインボーだと大きいサイズ(80%)が多くなり、ツートーンだと小さいサイズ(30%~50%)が多くなります。
![](https://assets.st-note.com/img/1697956330392-xwRpfV2yz8.png?width=1200)
6 high以下は絶対にストレートが存在するので、8,7 highのみで検討します。
これまでと同様に、ストレートが無いと大きいサイズ(80%)、ストレートがあると小さいサイズ(30~50%)が多くなります。
ドリル
ついでに簡易ドリルを作成しました。
①「次へを押す」
![](https://assets.st-note.com/img/1697957068348-AlzIHvZoVY.png?width=1200)
②「一番EVlossが小さいサイズを考え、答えを押す」
![](https://assets.st-note.com/img/1697957095980-2TaKhFOWAH.png?width=1200)
③「答えが表示されるので、確認をする。」⇒①へ戻る
![](https://assets.st-note.com/img/1697957137752-2GToJMFj9n.png?width=1200)
よかったら勉強してみてください!
さいごに
今回使用したExcelシートを公開します。
いかがだったでしょうか。
今回の検証は、BTN,BBのレンジや計算精度等の変更で結果が変わるので、必ずしもこれがすべてというわけではありません。そのため、あくまでも参考として読んでいただけると幸いです。
ただ、自分の中でベットサイズを持っておくことは、戦略を立てるうえで重要なことだと思うので、ぜひ勉強されてみてください!
記事の感想やリクエスト、サポートはいつでもお待ちしております!
最後まで読んでいただきありがとうございました!!!
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