【競馬】【阪神ジュベナイルフィリーズ】全頭評価

【展望】
阪神1600mで行われる2歳牝馬限定レース。十分に篩にかけらない段階でのレースになるため、出走メンバー間の力量差が大きく、適性よりも純粋な地力があるかが重要。前走ファンタジーSかアルテミスSの馬は好走例が多く、今年も両レースのメンバーは非常にハイレベルだと感じたため注目していきたい。

【各馬の評価】(賞金上位馬のみ)
Sリバティアイランド
新馬戦は超スローペースで前が残る展開の中、上がり3ハロン31.4の破格の末脚で差し切り勝ちを決めた。前走のアルテミスSでは伸びない外をラヴェルと共に伸びてきて1,2着でゴールと、2頭が抜けて強いレースだった。本馬はラヴェルに敗れたが、最終直線で進路どりに大きく手間取ったことが敗因で、むしろ0.1秒差まで詰め寄れたことから本馬の方がラヴェルよりも高く評価できる内容だった。

Sリバーラ
新馬戦は京王杯2歳S4着馬と差の無い競馬をし、未勝利戦では伸びない最内を通りながらも勝ち切っており、共に評価できる内容だった。ここまでではS評価馬と比べ2,3歩劣る印象だが、前走のファンタジーSの内容を非常に高く評価したい。ファンタジーSは外差し馬に展開が向いたレースだったが、本馬のみが伸びない最内を通りながらも逃げ粘っており、ハイレベルなレースの中でも1頭だけ抜けて評価できる内容だった。レースを使うごとに内容が良化しており、次レースの好走にも期待が持てる。現状全く人気していないことも加味しS評価。

Aブトンドール
出走した3レースは1,1,2着と好成績。特に前走のファンタジーSはハイレベルなメンバー構成の中での2着で高く評価できる。その内容も、後方から長くいい脚を使えており、直線の長い阪神外回りコースとは好相性といった印象。また、前走のレース後に本レースを目標に順調に使われてきているとコメントがあり、上積みにも期待できる。

Aモリアーナ
新馬戦、コスモス賞ともに好位からキレる脚で後続を引き離して圧勝。新馬戦はコーナー2回でかつ速い上がりの出やすい馬場だったのに対し、コスモス賞はコーナー4回でかつ時計のかかる馬場で正反対とも言えるレースだった。その2レースでともに圧勝したというのは、条件を選ばず好走できるほどの自力の証明であり、高く評価できる。しかし、前半のペースが流れた場合にも速い上がりが使えるかどうかは未知なためA評価まで。

Aラヴェル
新馬戦はスタートが悪かったが、1,2コーナーで位置を上げて行き、最後まで勢い衰えることなく差し切った。新馬戦3着のシルヴァーデュークはのちにサウジアラビアRC3着、デイリー杯2歳S4着と活躍しておりメンバーレベルも非常に高いものだった。そして、前走のアルテミスステークスもスタートが悪く後方からの競馬に。しかし、内前有利の馬場傾向の中、外から差し切り勝ちを決めており非常に評価できる内容だった。外が伸びる馬場ならさらに評価を上げたい1頭だが、スタートが悪い点は大きく割引が必要なためA評価まで。

Bドゥーラ
出走したレースは全て札幌1800mと本レースとは全く違う適性が求められるコースだが、未勝利戦では最終コーナー手前から仕掛けて長くいい脚を使っており、阪神1600mの長い直線にも対応できそう。新馬戦では負けたものの、伸びない外を通りながらも上がり3ハロン最速をマークしており評価できる内容。しかし、初のワンターン戦なばかりに過信はできずB評価まで。

Bキタウイング
新馬戦は4着に敗れるも、1200mと距離が短い上、最終直線も短い福島競馬場は本馬にとって忙しすぎたため度外視できる。スタートが悪く、後方からの追い込みを得意とする本馬には最終直線の長いコースが合っており、実際、最終直線最長の新潟競馬場では2戦2勝。特に前走の新潟2歳Sは2,3着馬が道中外を通ったのに対し、本馬は荒れた内を通っての1着で高く評価できる内容だった。しかし、阪神1600mは新潟と比べると最終直線が短く、本馬のスタートの悪さをカバーしきれない可能性が考えられるためB評価まで。

Bウンブライル
レースレベルは低いものの、新馬戦3.1/2馬身差、もみじS3馬身差の圧勝と未だ底を見せていない。しかし、スタートに不安があり、これまでのレースではレースレベルの低さや頭数の少なさに助けられたが、本レースでは好位置につけない可能性があるためB評価まで。

Bムーンプローブ
新馬戦は伸びる内を通りながらも前を捉えきれず5着に敗れた。しかし、本レースと同舞台の阪神1600mで2戦2勝している点を評価したい。未勝利戦では外枠から勢いよく3番手を確保し、差し馬が迫る展開を粘り勝ちしており評価できる内容。前走の白菊賞では、スローペースで前残りの恩恵を受けながらもハイレベルなファンタジーSで3着に好走したレッドヒルシューズに先着した。先行して持ち味を発揮するタイプなだけに新馬戦は展開が噛み合わなかった可能性が考えられ、本レースでも展開に恵まれれば好走に期待できる。

Cドゥアイズ
新馬戦ではB評価馬ドゥーラに勝っているものの、本馬が伸びる内を通ったのに対し、ドゥーラは外を通ったためドゥーラの方を高く評価したい。また、本馬の走った3レースは全てコーナー4回かつ時計のかかる札幌1800mで、コーナー2回でスピードが必要な本レースとは求められる適性が大きく違う。本馬は好位置から器用に競馬をするタイプで阪神よりも札幌の方が合いそうなためC評価。

Cアロマデローサ
ききょうSをレコード勝ちしたことで話題になったが、この日の中京競馬場は先週からレコードが頻発するほどの高速馬場となっており高く評価できる内容ではなかった。実際、ファンタジーSでは1番人気に押されるも10着と大敗しており、最終直線で複数回ぶつかられる不利が合ったことを加味しても上位馬には力が及ばないという印象。

Cサンティーテソーロ
デビュー戦は3着に敗れるも、舞台を中山1600mに変えてから5馬身差と3馬身差で圧勝した。しかし、内前有利の舞台が逃げを得意とする本馬と非常に好相性だったため、差しがより決まりやすい本レースでは大きく割引が必要となりC評価。

Cミシシッピテソーロ
 出脚が遅く、差しを得意としている。前走アルテミスSでは内前有利の中、外差しを選択したため噛み合わない内容だったが、ラヴェル、リバティアイランドは外差しからでもきちんと勝ち切っているのに対し、本馬は勝馬と1.0秒差で負けすぎな印象。さらにハイレベルになる本レースでは厳しい。

Cミスヨコハマ
前走の赤松賞は勝利するしたものの、スローペースで前残りの恩恵を受けたもので評価は上げられない。2度出走した重賞でも結果を出せておらず、ここでは厳しい。

Cイティネラートル
前走りんどう賞を3馬身差で圧勝しているが、スローペースで展開が向いていたことに加え、メンバーレベルも高くなかったためC評価。

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