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「大学で出会う人たちとの繋がり大切にして欲しい。みんなにとってかけがえのない財産になるから」――人文学科合同研究室助手の松原美佳さんに相愛大学で学んだことを聞いてみた

相愛大学を卒業し、相愛大学人文学科の合同研究室で働いておられる松原美佳さん。合同研究室は、学生が何か分からないことのあったときに相談できる場所であり、先生と学生をつないでくれる場所です。松原さんを含む3名の職員さんが常駐し、学生からの質問に答えたり、講義のお手伝いをしたり、はたまた学生や先生との談話(お悩み相談)など、人文学部にとって無くてはならない存在です。

人と人を繋ぐ架け橋のような存在になりたい

私は「人と人を繋ぐ架け橋のような存在になりたい」と思い、日々仕事に励んでいます。学生や先生と関わりながら、一緒に何かをやっていくことにやりがいを感じています。学生と他愛のない話をしたり、学生ならではの悩みを一緒に考えたりするのは楽しいです。もちろん、学生とはジェネレーションギャップを感じることも多いけどね(笑)。

そんな松原さんが、相愛大学に進学した理由は、相愛高校に在学中アメリカ留学を1年経験し英語を好きになり勉強したいと思っていたところ、相愛大学人文学部に英米文化学科が新設されたからです。

松原さんにとって、学生時代の一番の経験は、世界女学生会議に参加したことだそうです。それは1泊2日で、いろんなテーマをもって討論をする合宿でした。日本の学生以外にもヨーロッパやアメリカの女子学生ともいろいろな悩みなど語り合い、共感し盛り上がりました。そこで知り合った友人との繋がりは今も続いており大切にされています。

私は、人との出会い、繋がりが大切だなって思っています。学生の皆さんも、大学を卒業したら仕事などで忙しくなり連絡の頻度が少なくなると思います。だけど、学生のころに作った繋がりは切らないで欲しい。人との出会いは、たまたまのご縁なので大切にして欲しいです。私自身、コロナになって、今まで連絡を取っていなかった友人に久しぶりに連絡を取ってみたり、友人と会えるチャンスがあれば出来るだけ会うようになりました。人との出会い、繋がりの大切さを改めて感じています。

一人で成し遂げられないことであっても、二人でなら出来るかもしれない

仕事柄いろんな学生を見てこられた松原さんは、友人と競い合うことで、一人では成し遂げられない事も成し遂げられると考えていらっしゃいます。

もう何年も前になりますが、忘れられない二人の学生がいました。その二人の学生は海外の大学に行くために必要なTOEFLという試験を受けるために勉強していました。そんなに英語ができる学生ではなかったので、正直合格は難しいだろうなと思ってました。大学の海外研修に参加し、お互いに励まし合いながら頑張り、TOEICで高得点を取り、アメリカの大学院に見事に合格することができました。あのときは本当に驚きました。そういった学生をこれまで何度も見てきたので、是非みんなにも、ちょっと背伸びするような事にもチャレンジして欲しいなと思います。そのときに、できれば友人と競い合い、励まし合うことをお勧めします。

私たち学生が講義や課題で行き詰ったり、素朴で小さな疑問を抱えていたり、特に目的はないけど誰かとお話ししたかったりするときに、事務的な用事のあるなしに関わらず、誰もが気軽に訪れ、安らげられる場所が合同研究室です。そんなあたたかな場所になっているのは、学生の可能性を信じ、様々な出会いを通して道を切り拓いてほしいと願う、松原さんのお人柄が溢れているのかなとインタビューを通して感じました。

ご自身も相愛大学で学び、数多くの学生を送り出していった松原さんの言葉には説得力があります。1時間ほどのインタビューでしたが、ふっとこぼしてくれた言葉が、このコロナの時代を生きるうえで、私たちも大切にしたいことだなといまも胸に響いています。

幸せって、そのときどきの心の持ちようで変わるものだけど、最近は、自分・家族・友人が元気でいて常に会えることだなって思うんですよね。みんなも、何気ない日常を大切にして欲しいな。

このマガジンについて

このマガジンは、2020年度相愛大学「宗教社会活動論」を受講する学生が制作したインタビュー記事を掲載したものです。今年は新型コロナウイルス感染拡大の影響もあり、来春卒業予定で就職を希望する大学生の内定率が、前年度と比べて急落していることが話題となっています。そのような厳しい時代の中で、「何のために働くのか」を考え、自身にとっての豊かさを見つめることが重要なのではないかと考えています。そうしたときに「當相敬愛」を建学の精神とする相愛大学の学びや仏教思想にヒントがあるようにも感じます。そこで、相愛大学を卒業された先輩たちに、卒業後の人生に、相愛大学の学びがどのように影響をもたらしているのかについてお話を伺い、相愛大学の学びの豊かさについて広く共有できればと思っています。(担当講師:釋大智|霍野廣由)

インタビュアー 泉本智(人文学部3回生)、谷崎喜尚(人文学部3回生)

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