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「自分が他者に微笑むことができれば、他者も私に微笑んでくれる」――国際交流部に勤める程乙栖さんに相愛大学で学んだことを聞いてみた

中国から相愛大学に留学し、いまは同大学の国際交流部で、大学と中国をつなぐお仕事につかれた程乙栖さん。

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中国で地震があったときに、日本の皆さんのあたたかな支援に感動した

私の今の仕事は主に中国の協力学校と交流することです。とてもやりがいのある仕事です。今後は、もっと相愛大学の留学生をサポートする役割を担っていけたら良いなと思っています。仕事環境は快適で、同僚の方々も優しく、とても楽しくお仕事をしています。

そんな程さんが、相愛大学に進学した理由は、中国の学校に在学していたときに、相愛大学と交流する機会がありました。そのときに、説明も丁寧で雰囲気も優しそうで、好感をもったからだったそうです。

程さんが相愛大学に在学中に中国で大きな地震がありました。

2008年に、中国で四川大地震がありました。そのときに、友人や身近な日本の人たちが、とても心配してくれました。さらに、日本のいたるところで、様々な募金活動も実施されました。その日本の人たちの想いやアクションにとても感動し、日本が大好きになりました。

好奇心を抱いて答えを探し続けて欲しい

相愛大学では、宗教や仏教の講義が数多くあります。そのなかで程さんは自分と他者の関係について仏教を通して学んだことがあるそうです。

相愛大学では仏教に関する授業をたくさん受けました。家族が仏教を信じていますが、私は仏教と哲学に深い関連があるなと感じています。
自分を愛することは他者を愛することであり、他者を愛することは自分を愛することだと深く学びました。他者は鏡のようで、自分を映しています。自分が他者に微笑むことができれば、他者も私に微笑んでくれる。私が他者に怒りをぶつけてしまうと、他者が私に怒りをぶつけてくる。自分の不完璧さを許して、他人の不完璧さも許す。そういった私と他者の関係について、仏教から学んだことの一つです。

程さんは、プライベートでも相愛大学で素敵な出会いがあったようです。

私は、主人とは、相愛大学で知り合い、恋愛結婚をしました。留学生の後輩です。子どもも出来て、今は子育てと仕事に忙しい毎日です。今の仕事が大好きので、これからも仕事を続けながら、育児との両立に頑張りたいと思っています。

仕事もプライベートも充実した生活を送る程さん。大学での学びを振り返るなかで、留学生の後輩である私たちの励みにある、心があたたかくなるメッセージをくれました。

皆さんに伝えたいことは、勉強はとても大切だよってことです。机に座って授業を受けることだけが勉強ではありません。教科書の知識を覚えることだけが勉強でもありません。興味のあること、好奇心をかきたてられることがあれば、その想いに素直になって、その場所に行ってみたり、本を読んで探求したり、詳しい人に聞いてみたりして欲しいです。好奇心を抱いて答えを探し続けて欲しい。そのことは自分に対する感受性を高めることができると思っています。楽しい気持ちやワクワクする気持ちを大切にして欲しいです。
それとあとは、身近にある小さな幸せを探して欲しい。大きな夢や目標を持つことも大切ですが、日常の何気ない幸せを大切にしてください。困ったことがあれば、私でよければいつでも相談にのりますので、気軽に声をかけてくださいね。

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このマガジンについて

このマガジンは、2020年度相愛大学「宗教社会活動論」を受講する学生が制作したインタビュー記事を掲載したものです。今年は新型コロナウイルス感染拡大の影響もあり、来春卒業予定で就職を希望する大学生の内定率が、前年度と比べて急落していることが話題となっています。そのような厳しい時代の中で、「何のために働くのか」を考え、自身にとっての豊かさを見つめることが重要なのではないかと考えています。そうしたときに「當相敬愛」を建学の精神とする相愛大学の学びや仏教思想にヒントがあるようにも感じます。そこで、相愛大学を卒業された先輩たちに、卒業後の人生に、相愛大学の学びがどのように影響をもたらしているのかについてお話を伺い、相愛大学の学びの豊かさについて広く共有できればと思っています。(担当講師:釋大智|霍野廣由)

インタビュー 孫 碧オウ(人文学部4回生)、リュウ 瑞雪(人文学部4回生)

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