アララ　カタブラツルリンコ（復刻）

以下、９月２４日に一度本アカに投稿し、その後下書きに戻した記事の復刻

　昨日は高校の頃からの友達と３人で飲んでた。淀川の堤防でギター弾きながらたくさん好きな音楽の話をした。酒飲んで語るのは面倒くさい人間だって言われがちだけど、俺はそういう瞬間が一番幸せで楽しい。

　アニメソングの話になって、友達の１人が「『アララの呪文』がすごく良い。」と教えてくれた。ほうほう、あったなそんな曲。昔、ちびまる子ちゃんのエンディング曲だった、まる子と爆笑問題が歌っている曲。作詞は作者のさくらももこだった。あれを聴いていると日曜が終わっていくなって気持ちになっちゃってちょっと寂しいんだよな。まだその後にサザエさんがあるけど。

　サビが叙情的で素晴らしいことはもちろん、AメロもBメロもサビとして通用するほどのメロディだと熱弁してくれた。そう言われてみれば、全体のメロディは思い出せるのに、サビがどこかと聞かれると悩む、不思議な構成の曲かもしれない。今日、アルバイトが終わった帰りにしっかり聴いてみた。

ちょいとへんてこだよ 呪文さ
キミに教えてあげるよ
早口ことばでは ないのさ
アララ カタブラツルリンコ

　懐かしいよなあ。昔は、変なこと言ってる曲だなって思っていた。今週のちびまる子ちゃんが終わってしまったという寂しさもあった。自然と夕方の街の風景を想像してしまう。明日からも学校だなあ。

迷って 悩んで 涙 あふれ出しても
明日は お日様 もっと 輝いているよ

　Bメロと分類されるのかなここは。良いメロディ。真っ直ぐで、シンプルで、分かりやすい歌詞。そうだな、俺が色々考えすぎたって、明日は晴れてるかも。

何かで つまづいたり
立ち直れ なかったり
いろんな 事がある 人生だから

　ここもBメロ？不思議な構成やなほんま。でもなんか、感情にスッと入ってくるメロディ。ほんですごく、さくらももこらしい歌詞だなと思った。つまづく事も、立ち直れないことも、あるにはある。無理に元気付ける曲じゃないのかもしれないこれは。「色々あるけど、仕方ないねェ」と達観したように憎たらしく言うまる子が、俺の頭の中にはいた。

それはそれなりでも いいのさ
ケセラ セラセラセラリンコ
勇気が湧いてくる 呪文さ
アララ カタブラツルリンコ

ひとりで 泣いてる時も
思い出してね
あなたの 笑顔が
きっと すぐに駆けてくる

なんとなく可笑しいね
願い事 叶うかな

　もうなんかバイト帰りやったけどめちゃくちゃ泣いた。懐かしさとかそういうのもあるし、素晴らしい曲やし、俺はずっとさくらももこが大好きだった。漫画ちびまる子ちゃんのちょっと斜に構えたジョークもたくさん笑ったし、コジコジの気が抜けたギャグに優しさを教えてもらったりもした。何より、エッセイが大好きだった。俺は今だに本なんてマトモに読んだことがなかったけれど、さくらももこのエッセイシリーズ三作は小学生の頃に熱中して読んだ。『いきもの図鑑』を読んだから、今の俺は、こんなにも生き物に興味があるのかもしれない。俺は文章を書くのが好きだけれど、その中で、どこかにさくらももこの存在があったように思えた。もう今はこの世にいない、さくらももこの事を思い出したりもして、泣いた。まる子の、ケセラ　セラセラセラリンコの精神で生きていこう思った。

　p.s. やっぱり最近涙腺がおかしいな。でも『アララの呪文』と『めざせポケモンマスター』は本当に名曲やな。