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【ライブメモ】tacica TOUR 2021 「三大博物館 Re:quest~探求者の再訪~」 at 2021.02.07 名古屋 Electric Lady Land

概要

tacica TOUR 2021 「三大博物館 Re:quest~探求者の再訪~」名古屋公演
2021年2月7日(日)@名古屋 Electric Lady Land

1st stage OPEN 15:00 / START 16:00(〜17:15)
2nd stage OPEN 18:00 / START 18:45(〜20:00)

サポートミュージシャン
Drum : 中畑大樹

セットリスト

01. RAINMAN 雨人(2012年 miniAL『jibun』)
02. 命の更新(2011年 Sg)
03. 群青(2017年 miniAL『新しい森』)
04. 神様の椅子(2010年 『神様の椅子e.p.』)
05. コオロギ(2008年『黄色いカラスe.p.』)
06. アシュレー(2007年 miniAL『Human Orchestra』)

《くじ引きで選曲 1st Stage》
07. barefoot〜bearfoot(2013年 AL『HOMELAND 11 blues』)
08. 馬鹿(2010年 『神様の椅子e.p.』)

《くじ引きで選曲 2nd Stage》
07. barefoot〜bearfoot(2013年 AL『HOMELAND 11 blues』)*中畑さん
08. 某鬣犬(2009年 AL『jacaranda』)*小西さん

09. オオカミと月と深い霧(2007年 miniAL『Human Orchestra』)
10. 熱帯夜(2007年 miniAL『Human Orchestra』)
11. HELLO FAME(2015年 AL『LOCUS』)
en) アースコード(2008年「黄色いカラスe.p.」)

会場のことなど

風が強くて冷たくて、開場待ちの時間がつらかった。1stは全体としては100名前後くらいで、2ndは半分くらいの人数、座席の間隔も広かった。丸椅子より、背もたれのあるパイプ椅子の方がお尻への負担が少ないことを知った。背もたれ大事。

ステージのバックには、王蟲の眼のように無数のスポットライト。ものすごい存在感だった。でもその分、めちゃくちゃいい仕事していた。

そういえば、日頃グッズ売り場にいるオオカミくんが今回はステージ上に出張するとのことで、目を凝らして探したら小西さんの後ろのスピーカーの上に凛々しく佇んでいた。中畑さんの横にはダルマさんも2名いらっしゃった。

2ndの開場時間直前に、リュックを背負った猪狩さんが急に出てきて、どこかへ出掛けていった……!買い物にでも行ったのだろうか。日常では普通に街中を歩いているんだと思ったら不思議な気持ちになった。

猪狩さんの服装は、黒のロングTシャツ、ワイドめの黒パンツ、白のコンバース(大阪の夜公演と同じ)。
小西さんは、赤のキャップ、黒のTシャツ、デニム、レザーの靴。

感想など

王蟲の眼のような照明がとても良かった。原色だけでなく中間色があるとぐっと演出の幅が広がる。例えば「アシュレー」では色鮮やかで華やかなライティング。「オオカミと月と深い霧」では緑がかった青に黄緑の差し色で、森の奥深くにいるみたいだった。

くじ引き選曲では、舞台裏で猪狩さんがもう何度も演奏しているから「馬鹿」は引かないでと言っていたのに、中畑さんが引いたのが見事に「馬鹿」だったため、再度引き直すことになり「barefoot〜bearfoot」になった。2ndでは最終公演にして初めて小西さんが引いて「某鬣犬」

小西さんが話している時は、ついつい猪狩さんの挙動を確認しがち。「せっかくなんで」といった瞬間に、中畑さんに視線を送っていたのを見逃さなかった。

「くじだから、何が出るかわからないからギターのチューニングがもたつくんだよね。……いつも もたついているじゃねぇかっていう声が聞こえたような気がしたよ」と猪狩さんがセルフつっこみをしていて、僕の心を読まれたのかと思った。

「昨日、大阪2公演で体バキバキかと思ってたけど今日調子いいです。……"調子いいです"って言うとだいたい間違うんだよね」と言ったその直後、「bearfoot」に入るときの〈ヘイヘイ〉を入り逃していて笑った。みんな笑ってた。

本ツアーの最終公演でもある2ndでは、猪狩さんの長めのMCがあった。HELLO FAMEが上位で嬉しかったというエピソードの深掘り。曰く、『HOMELAND 11 blues』っていうこれ以上できないってくらい根詰めてつくったアルバムがあって、その最後の曲「DAN」はダニエル・ジョンストンという人に向けて作った曲。その次のアルバム『LOCUS』の最後のこの曲も、ダニエル・ジョンストンに宛てた曲で。このアルバムが人にどう聴かれるかすごく考え過ぎてしまっていた、気にし過ぎてしまっていた時期で、でもなんかそういうことじゃないんじゃないかって、自分に対して向けて歌った曲でもあったので、これが上位に入っていて嬉しかった。これが上位に入ったのを見たときにセットリストの最後にやろうと決めてた、ということだった。

こうした話を踏まえた上で聴くと、楽曲に対する理解の解像度がグッと上がる。ライブ中ももちろん沁みたのだけど、帰りの新幹線の中で歌詞を読みがら聴いたら感情が抑えきれなくなって思わず泣いてしまった。歌詞をちゃんと読むのって大事。これをきっかけにとても特別な曲のひとつになった。

最後に象牙の塔公演の告知。言葉に対して、慎重な猪狩さん。安易に「来てね」とは言わなくて、「いろいろ余裕があったら」とか「直前になって行きたくなったら」とか、すごく気を遣って言葉を選び話してくれるのが、とても猪狩さんっぽい。人柄だと思う。

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