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第2回 ゴール戦略から考える「読まれる」スキルとは?/未来を変えるための情報発信・7つのスキル(全7回)

このシリーズは『自分のバリューを高めるカギは「言語化」にあった!
未来を変えるための情報発信・7つのスキル』zoom対談をYouTubeからの書き起こしで連載していきます。

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ゲスト:あいのやあゆみ
皆さんに補助金をもっと身近に感じてもらうための方法を日々研究中|補助金事業のパラレルワーカー|補助金×SNSマーケティング×Lステップ|ペットの猫と相思相愛|#補助金マップ|#猫好き|
ゲスト:池松 潤
恋愛小説家/ 情報発信学・講演家/ アウトプットLAB主催 / サイボウズ式第2編集部。慶応義塾大学卒業後、大手広告会社員時代に雑誌コラム連載・ビジネス書を執筆。※登壇・イベント情報は⇒コチラ
司会進行: Michiyo NAMBU
渋谷の片隅で働くOL/猫と旅行と野球をこよなく愛するヒト/アウトプットLAB、SNS Coaching Staff/Videographer/高校で油画専攻→東京藝術大学→ベンチャー→マスコミ勤務

なんぶ
みなさんこんにちは。今日も始まりました「未来を変えるための情報発信・七つのスキル」。進行をわたくし南部で、ゲストに恋愛小説家の池松さんと、補助金研究家のあいのやさんをお迎えしてお送りする、全7回シリーズ。本日は第2回目となっております。
2回目の今日のテーマは、ゴール戦略から考える「読まれる」スキルとは?ということですが、池松さん、こちらはどういうことになるのでしょうか?

いけまつ
ゴール戦略から考える「読まれる」スキルってことなんですけども、そもそもですね、「読まれる」スキルって何なのかっていうことを考えますと、「読まれる」と「読んでほしい」は違うっていうことなんですね。

これがまず最初に一番お伝えしたいことで、求められる情報――これは自分にとってメリットがあるなっていう情報と、こちら側が主体として、これは聞いて欲しい・主張したい情報は違う、っていうことですね。

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前回、第1回目もちょっと触れたんですけれども、「読まれる」っていうのは相手が知りたい情報なんですね。そうすると、「知らないことで理解できること」ここが一番お得感が強い。これあいのやさんも前回聞いてるから覚えてると思うんですけども、「読んでほしい」「読まれる」って何なのかっていうことを端的にまとめると、「理解できて知らないこと」で、読まれることに希少性があるか。

これ前回もちょっと触れたんですけども、検索して自分の記事が上に出てくるか。例えばあいのやさんだったら「補助金」。「補助金、どうやる」とか検索したときにどんな情報が出てくるかっていうのを見ると、自分が出そうと思っている情報、もしくは既に出してる情報が、どれだけ希少性があるかっていうことが分かると思うんですね。

希少性というとちょっと難しいんでね、私なんかにはできない、と思いがちなんですけども、テレビとかと比較すると分かりやすい。見てもらえる人、読んで貰える人の数が多くなればなるほど、コンテンツって浅くなっていっちゃうんですね。ワイドショーじゃないですけど、誰もが理解できるってことは、コンテンツの深さが浅いんですよ。

自分しかできないコンテンツの深さってのは誰でもある訳です。だからやっぱり、必要とされてる領域が、「みんな誰でも分かること」ではなくて、ある特定の人に届けたいっていう深いところが求められているので、安心していいかなというふうに思います。

端的に言うと、SNSで情報発信をしていくときに、新しい繋がりっていうのができる――例えばあいのやさんだったら、補助金の事もっと詳しく知りたいなっていう人と新しい繋がりができる、っていうことのために必要なんですね。

振り返って俯瞰して見てみると、伝え方の変化を短い歴史でちょっと見てみましょうということで、こういう図をつくってみました。

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スマホもない時代は、本とか雑誌からしか情報が得られないときは、情報って「起承転結」で書かれたんですね。それが段々ブログが出てきてですね、はあちゅうさんとか登場してきた頃――今から10年から15年ぐらい前になります。その頃ってのは、「起承転結」で書くとちょっと長いので、「定説・逆説・意見」で書かれてる。<世間ではこう言われているけれども、逆の見方があります、私の意見はこうです、どう思いますか?>っていう書き方をする、三点話法なんですけれども。起承転結だとなかなか読み切れてもらえないので、「定説・逆説・意見」って三点話法で書かれたものがずいぶん増えた。

ずいぶん増えたから例えば天狼院書店とか、そういうとこで教えるWebライティングってのは、この3点話法のことを教えていたりするんですね。で、今ってもうnoteとかSNSで、結構Twitterの140文字よりもうちょっとボリュームのあるものをちゃんと情報として伝えられる時代になってきたんで、そうするとですね、やっぱ話し方もリアリティがある口語体になってくるんですね。

それって、具体的な書き方の変化で見てもらうとわかりやすいんですけども、「〇〇とは〇〇である」っていう過去のことを、肩書きとか特権を持って書いたのは本とか雑誌の時代なんですね。ブログの時代ってのは、「〇〇について世間で言われてるけど、私としてはこういうふうに思っている、でも実はこうなんじゃないか」みたいな書き方になるんですね。そうやって人をひきこんでいく。

今はどちらかっていうと「〇〇がスゴい!」とか「〇〇が好き!」とか、熱量が問われるような時代になっているというのが、文章の書き方の大きな変化になっています。
さっきの話にちょっと戻るんですけれども、自分が書きたい――伝えたいってことですね。こっちが伝えたいことと、読まれるって需要が重なってるところを狙っていかなきゃいけないんですよ。

それって具体的にどうすればいいの、っていうと、一つは、自分の人生とか仕事での気づき――「〇〇をハックする三つのポイント」みたいなやつですね。二つ目が、専門知識で有益な方法、これあいのやさんが当てはまると思うんですが、課題解決系ですね。補助金を上手に使う方法、みたいな。

三つ目が、さっきリアリティ口語調で出てきた、〇〇が好き!とか、すごい!っていう共感・感情系と言われるところに繋がるんですけれども。例えば、私はこういうすごく大きな病気をしたとか、私の親はこういうふうに大変だったとか、私は過去にこういうトラウマがあった、とかっていう。ちょっと黒歴史になりがちなんで、黒歴史じゃないかと思われちゃうと、それはちょっと違うんですけども、要するに人の共感を生む一番簡単な方法ってのは、心の痛みを分かち合うっていう文章を書くのが一番捉えやすい。例えばこんだけフォロワー数が少なかったけど、頑張ってここまで来た、みたいな話もそうですし、そういう共感の感情系をゆさぶるのが三つ目。

最後が「偏愛系」と呼ばれるやつですね。髭男dism大好き!とか、椎名林檎大好き!その理由は・・みたいなことを書く、オタク系というか、マニアックな話ですよね。SNSってやっぱ尖ったコンテンツが読まれるってことで、挑戦系、〇〇やってみた系もそうなんですけども、好きでたまらないっていう自分の興味関心軸で同じ共感を集めていく、っていうところが、今一番アツくなってるところだと思います。

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もうちょっとそれを客観的に文章で見ると、六つの文章になるんですね。時系列で小学生ぐらいのときから考えてみると、あいのやさんも小学生の頃に、「私の夢」っていうのを書いたと思うんですよね。それって学校で書く文章なんですけども、未来を書いてるわけです。で、会社入ると人事報告とか業務レポートとか、業務で書く文章なんですね。そうするとそれって、事実を書けって話になるんで、過去の事実を書くようになる。会社で「私の夢」とかって書いたら、「バカヤロー、結果出せ」って話になっちゃうんですけど(笑)、業務ってのは過去の文章。ライターさんとかお金もらって書く文章、小説家もそうですね。これってやっぱ過去の事実を書くことが多いんですよ。大人になると、未来の文章って書かないんですよね。

さっき熱量のある文章って話をしましたけども、自分で好きだと思う文章、ブログの文章ですね、これだけだとなかなか人には読んでもらえません。
あなたの話でしょ、ってお得が何もないから。誰かの役に立ちたい文章、これはまさしく今あいのやさんが書こうとしてる、誰かの役に立つ・貢献する文書で、これからやろうとしてることでもいいわけですよ。既に今まで自分がしてきた実績の話だけじゃなくて、これからこんなことやろうと思います、っていう。まさしく我々がこうやって対談zoomやってるのもそうですけど、これがこんなことやります!って宣言でも良いわけです。書かずにいられない偏愛の文章、未来のこれからのことを書くっていう練習がですね、小学生以来してないっていうことなんですね。だから、上手くなるわけがない。

一つ言うと、炎上する人しない人との差っていうのは、炎上する人って、過去の文章なんですよね。過去の文章を描いてたり、「〇〇とは〇〇である」って断定的にすると、やっぱり上から目線になりがちですよね。それに比べると、「〇〇すごいと思う!」「〇〇が好きだと思う!」っていう将来系、未来系の文書ってのは絡みにくいんですよ。だから炎上しにくい。明るくてハッピー!って人にですね、文句をつけるのってなかなか難しいんです。

では、自分が熱量を持って書けるのってどこ?というのは、一番簡単なんですけど、得意/苦手、好き/嫌いってところで分けると、一番わかりやすい。要は特別好きな事を書くっていうことなんですよね。

そこで、今回一番お伝えしたいところになってくるんですが、情報アウトプットしたい、っていう相談を僕もよく受けるんですね、ワークショップとかで。それって、何を書けばいいかわからないとか、どうすれば読まれるかわからないって、モヤモヤしてる人ってすごく多いんですよ。

それで相談を聞いていると、だいたい企画の話とか情報アウトプットの仕方の話ではなくて、そもそも自分のこと――自分が何をしたいのか。個人の市場価値を上げたいのか、もしくは自分がやりたいイベントに来てもらいたいのか。自分のゴール戦略とか収益モデル、成長戦術っていう、そもそも自分のことの解像度が低い人が多いんですね。情報アウトプットと自分のことがリンクしてない人が多い。情報アウトプットと自分のこと、そもそも両方大事だよっていうことは、なかなか教えてもらえないんですね。

今まで年間50回以上のワークショップをやってきて、その度ごとに気づくんですけれども、情報アウトプットと、ビジネスとか興味関心事項ってのは両輪なんだよっていうことですね。これについて、解像度を上げていきたいと思います。

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ゴール戦略っていうのは、簡単に言うとゴールイメージですね。自分がどういう感じになりたいのか。それは成り行き次第ですか、それともあらかじめ自分でイメージして目論見を立ててますか、っていうことなんです。
次の収益・貢献モデルですが、収益モデルって言うとちょっと堅いですね。
自分が役に立つのは、人の役に立つからお金がもらえて、人から情報も集まってくるわけで、自分は何をやって役に立つのかなってイメージしてるかってことですね。こういうパターンで役に立ちます、とか、過去に例がありました、とか、他に同じようなことしている人がいるか調べるってことなんですね。
最後、グロース戦術ってやつですね。要はガチャッとスイッチが入ってステップを上がっていくわけです。言うてみたらですね、これはボーリングのヘッドピンみたいな。ボーリングでヘッドピンをボンって倒すと、バラバラバラって倒れていくじゃないですか。そういう、一番最初の自分が成長するときに、この段取りを考えていったときにどこのピンを倒すのか、みたいな。
超個人戦の時代にどういうステップを歩むのかっていう、成長ステップをイメージしてますかってことなんです。これが一番難しいんですけども。特にこの一番最初の話ですね。成り行き次第でやってるんですか、それともこういうふうになるといいな、って自分でイメージしてますか、っていうところが大事。

端的に言うと、昔ピコ太郎がジャスティンビーバーに、リコメンドでイイねされてみんなが知った、っていうのがありますけど、あいのやさんにとって、あなたにとって、ジャスティンビーバーって誰なの?ってことなんです。

要するに、知ってもらう方法・記憶に残る方法・記憶に繋がる方法――具体的に本を買ってもらうとか、イベントに来てもらうとか、自分のとこに相談に来てもらう。こういうことは自分で努力できる。自助努力でできるんですね。他力本願じゃないんです。だから、こういうところが大事で、そのために情報発信をしていこうというところが、今回の一番のミソでした。

では質問って感じで聞きましょうか。ここはわかんなかった、とかありますか?

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あいのやゴール戦略で、先ほどピコ太郎におけるジャスティンビーバーは、自分にとって誰か、っていうお話があったと思うんですけど、noteとかで「こういう人に伝えたいです」とハッキリと言ってしまうべきか、自分の中でとどめて、何か違う方法でアプローチしていくのかはどちらが良いと思われますか?

いけまつ
それって、要は自分のハッシュタグみたいなものを明らかにするかしないかみたいなとこに、ちょっと近い感じがするんですよね。そこってすごく難しいんですよ。なんで難しいかっていうと、「私ってキュートでクレバーな補助金情報専門家です」って言い切ればいいんですけど、ちょっとそれって恥ずかしかったり、そこまでまだ行ってないな、みたいに思いがちじゃないですか。だから自分が発見されにくいってところもある。ハッシュタグって、みんな無理くりつけたりするんですよね。どんどん細分化していくので、それが何なんだみたいな、わかりにくくなっちゃう傾向がある。

例えば、「恋愛小説家」じゃなくて、「今のポップな感情をキュートにかける小説家です」っても、それって何かよくわかんないじゃないですか。本屋さんのどこの棚に行っていいかわかんない。だから、自分はどこの棚にはまるのか、みたいなことってなかなか見つけにくいんですよね。あともう一つは、自分がまだそこまで言い切れるかなって小っ恥ずかしさみたいな。

だから、隠すとか溜めとくっていうよりは、なかなか見つからないっていうほうが、今までのワークショップで感じてきた中では多くて、自分は何になりたいかってことが、何者かにならなきゃいけない、みたいな強迫観念から出て来るから焦っちゃうんですけども。むしろ自分がこれは楽しいなっていう、興味関心の軸を先にハッシュタグとして出すほうが良いのかなと思います。そのほうが、誰かに見つけてもらいやすい。まだ出会っていない、自分と同じ価値観の、出来れば自分よりすごい人に見つかりやすいってことだと思いますね。

あいのや
なるほど〜。ありがとうございます!

なんぶ
池松さん、今日のポイントをお願いします。

いけまつ
今日のポイント一つ目、「読まれる」と「読んでほしい」は違いますよってことですね。二つ目、「読まれる」スキルとは、熱量をもって書けることが一番大事です。三つ目、そもそも、読まれるためにはあなたにゴール戦略があるのかっていうことが大事です。以上です。

なんぶ
ありがとうございます。
次回、第3回は【まずは貢献 会いたい人と繋がるための「貢献する」スキルとは?】をお送りしたいと思います。あいのやさん、池松さん、今日はありがとうございました。次回もお楽しみに!


Text by Michiyo NAMBU

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最後まで読んでいただきありがとうございます。次回もどうぞお楽しみに。
映像で楽しみたい方はコチラからどうぞ!




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