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アフターDXの金融行動が変える世界

主語が銀行のDX記事は沢山ありますが、「お金のユーザー」である銀行の顧客を主語としたDXを解説した記事はあるでしょうか。いままでの記事は主語が銀行で「お金のユーザー」を主語としてDXを解説した記事を探したのですが、なかなか見当たらなかったので書こうと思いました。ひょっとするとあるのかもしれので、その場合はコメントして頂ければ嬉しいです。

池松潤(いけまつ じゅん)
恋愛小説家/ サイボウズ式第2編集部 / アウトプットLAB 情報発信学 SNSコーチング  ※登壇・イベントなどは ⇒ コチラ

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社会構造の変化から金融行動を考える

アフターDXの金融行動が変える世界(10の視点)
1: 金融行動の視点とは何か? ←今回
2: 金融行動「会社員」の場合
3: 金融行動「中小企業の社長」の場合
4: 金融行動「購買部長」の場合
5: 金融行動「経理部長」の場合
6: 金融行動「納税する・徴税する」の場合
7: 金融行動「海外展開している製造業」の場合
8: 金融行動「銀行が相手にしなかった人たち」の場合
9: 金融行動「ネット巨人が相手にしようとしている人たち」の場合
10: 2025年の金融行動


アフターDXの金融行動が変える世界。情報発信学から見た2025年、DX(デジタル・トランスフォーメーション)後の「金融行動」を情報発信学の視点を描きます。13分ほどの動画にしましたのでご覧いただければ嬉しいです。

※「金融行動」とは・・・お金のユーザー目線のこと。資金調達や納税や給与などお金を使う側の行動のこと。
※「情報評価・経済社会」とは・・・お金を得ることより個人の評価(フォロワー数・ネット上での信頼度)が重要視されて、その無形資産が流通する経済と社会構造のこと。



1:そもそもDXとはデータとデジタルを活用したビジネス変革

アフターDXを語るにDXについて再確認しておこうと思います。DXとはデジタルトランスフォーメーションです。一言でいうと「企業がデータやデジタル技術を活用し、組織やビジネスモデルを変革し続け、価値提供の方法を抜本的に変えること」です。2025年にはDXもおちついて「DX 2.0」が語られていると想像します。というわけで、そもそもDXって何?。今までのIT活用と何が違うの?。なぜ今、日本でDXが推し進められているの?。を簡単に解説しておきます。

既存のレガシーシステムの限界
一つ目は、既存のレガシーシステムに限界が訪れつつあるということです。クラウドストレージや、loT、SMSの活用など、様々なデジタル技術を用いて、システム構築がより安価に行えるようになっています。既存のシステムには利用しやすさというメリットがありますが、メンテナンス費や機能拡張の難しさが、次なる戦略の足かせになってしまうデメリットもあります。旧いネットワークにしばられて高コスト体質の銀行のATMなどがあげられるでしょう。PayPayなどの新しい金融ネットワークにコスト競争で勝てません。デメリットをメリットに変える手法をより行いやすくするために、DXが注目されています。

消費活動の変化
2つ目の理由は、消費活動の変化です。多くの消費者は「消費」そのものではなく、「体験・感覚の共有」を目的に消費を行うことが増えています。カーシェアやフリマなど、何かを人と共有して利用するシェアリングサービスを例にとると、消費者は「実利」のために利用する一方で、「共有者とのコミュニケーション」を得ることも重視しています。「モノよりコトへ」こうした消費活動の変化に即したビジネスモデルに対応することも、DX推進の大きな目的です。

多種多様な分野で広がるデジタル化の変革
3つ目は多種多様な分野で広がるデジタル化による変革に対し、自社が競争力を維持するためにはDX推進が有効な対抗手段であるということです。既存のビジネスモデルやサービスが、新しい技術の流入で破壊・再構築されることを「デジタル・ディスラプション」と言います。古典的な事例として、カメラ市場で圧倒的なシェアを誇っていたコダック社の倒産が挙げられます。デジタルカメラの需要やスマホの普及で、顧客の利用そのものが変化しました。SNS上の写真共有など写真そのものの利用変化に対応しきれず、倒産してしまいました。

これまでにないビジネスモデルやサービスを持つ新規参入者により、対応が遅れれば自社の価値そのものが下がってしまう段階に来ています。企業単位ではなくて、個人レベルでDXを行う必要に迫られています。こうした背景があり、DXと情報発信のSNSシフトが必要になっていて、情報発信も大事になってきたと感じています。

従来のコスト構造を前提としたビジネスモデルでは存続が困難に。
「資金繰りが必要な企業」と「消費者」の中間で金融を行うのが銀行ですが、デジタル化が加速すると「中間」の存在は厳しくなることは言うまでもありません。ネットが「中抜き」を滅ぼすと言われたのは20年前ですが、現金を取り扱うことと、規制業種ということで守られてきました。しかしPaypayなど電子マネーや、Amazonなどの巨大プラットフォーマーの台頭でその存在が地方銀行を中心に危うくなってきました。銀行間の送金手数料を値下げするなど手を打っていますが、果たして本質的な対策なのでしょうか。

銀行以外に目をむけると、個人ビジネス問わずデジタル化が進み、購買行動が変わったことで、従来のビジネスモデルのままでは生き残っていくことが困難になってきました。すでにアメリカでは、マーケティングも含めデジタル化を進めた企業の市場参入により、デジタル化が遅れている企業が市場から退出を余儀なくされているケースが増えています。NetflixやAmazon、Huluといったインターネット動画配信サービスの台頭により、倒産した大手レンタルビデオチェーンの「ブロックバスター」や大手百貨店の「シアーズ」がその代表的な例です、日本においても同様の傾向が出てきていてTSUTAYAの大量閉店が始まっています。こうした背景があり、DX(デジタルトランスフォーメーション)と情報発信のSNSシフトが注目を浴びています。

2:DX時代の金融行動とは何か?

銀行のDXを解説した記事は多いのですが、その顧客の金融利用がDXでどのように変わるのか?書いた記事は読んだことがありません。銀行を利用する人の視点で金融DXを解説した記事はあるでしょうか。

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問題1:銀行主体の視点でDXが書かれている(顧客不在)
問題2:銀行のDX競合は銀行ではない(経営者不在)
問題3:銀行がDXで生き残れる場所はあるのか?(ビジネスモデル不在)

金融行動の視点。つまり「お金のユーザー」の目線で、資金調達や納税や給与をDXでどのように変わるのか?お金を使う側の行動はどう変わっていくのか?「お金のユーザー」の痛みはどこにあるのでしょうか。

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資金調達や、お金の悩みはつきません。それを解決するのが金融DXのはずですが、ユーザー視点で解決できるDXの情報は少ない。そこを動画で解説してみました。

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重要になる情報発信についても皆さんと一緒に考えていきたいと思います。お時間があれば13分ほどの動画なのでご覧いただければ嬉しいです。


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