病棟の頻用処方・投与速度

【発熱時】
アセリオ (体重<50kgで500mg、50~70kgで800mg、>70kgで1000mg) 15分かけて持続静注、6hあけて、1日3回まで
・sBP低下に注意
★シバリングによる酸素需要増加を防ぐためにも、クーリングも重要
〇感染症を疑うう場合
→血培2セット、胸部Xp、尿定性・沈査検査から尿培養
疑うべきは6Ds(Device,Drug,Diffficile,Decubitus,DVT,CPPD
他にqSOFA(sBP≦100, RR≧22, GCS<15)

【疼痛時】
①フルルビプロフェン(ロピオン®)50mg/5ml 1A+生食100ml 15~30分で点滴静注、4時間以上あけて
②アセリオ500mg 5分かけて持続静注、6hあけて、1日4回まで
無効なら
③ペンタゾシン(ソセゴン®)15mg ++生食50ml+アタラックスP 25mg 筋注 or 15~30分で点滴静注、4hあけて

飲水OKならロキソプロフェン60mg1T+レバピミド100mg 1日3回まで
アセトアミノフェン(カロナール®)、6hあけて、1日3回まで
トラマドール25-50mg、4hあけて、1日6回まで
 ※スペクトラムは幅広いがオピオイド系副作用に注意
ジクロフェナク(ボルタレン®25mg)1個、4時間以上あけて、1日4回まで


開腹
・Epi:0.2%ロピバカイン(アナペイン®)5mL/h
・持続静注:フェンタニル25μg/h(原液0.5mL/h)
●疼痛強い時
・持続静注 フェンタニル原液20mL 0.4-1.0mL/h
・疼痛時 フェンタニル原液0.5mL静注

POD3~
・飲水可:ロキソニン60mg 3回/日
・飲水不可:ロピオン0.5A〜1A+生食100mL 30分で8hおき
・疼痛時:ペンタゾソン(ソセゴン®)1A(15mg)+生食100mL 30分で投与

⑴オピオイド(麻薬性鎮痛薬)
①モルヒネ μ受容体
②フェンタニル μ受容体への選択性高い

⑵麻薬拮抗性鎮痛薬
オピオイドの一部の受容体には拮抗するため、オピオイドと併用すると効果↓リスク
①ペンタゾシン(ソセゴン®):μ受容体拮抗薬でκ受容体作動薬。モルヒネの1/3-1/4抗ヒスタミン薬のヒドロキシジン(アタラックスP)と併用で、鎮痛↑、嘔気↓。
 ※Oddi括約筋収縮作用があり胆道系疾患には注意
[例]ソセゴン1A(15mg)+アタP+生食100mL 30分で投与

②ブプレノルフィン(レペタン®)
μ受容体部分作動薬。モルヒネの20-50倍。
★他のオピオイドと併用可能
[例]レペタン1A(0.2mg)+生食100mL 30分で投与

⑶非麻薬性鎮痛薬
①NSAIDs :COX-1,2阻害
潰瘍予防、2剤以上併用しない
・フルルビプロフェン(ロピオン®) 静脈投与できる唯一のNSAIDs
[例]ロピオン1A+生食100mL 30分で

・ジクロフェナク(ボルタレン®)
血圧↓に注意
[例]ボルタレン坐薬 50mg 1個挿入

②アセトアミノフェン(アセリオ®):COX-3阻害
肝機能低下患者では注意
[例]アセリオ0.5V(500mg)-1V 30分で

⑷硬膜外麻酔
適応あれば1st
0.2%ロピバカイン(アナペイン®)50mL+フェンタニル2A
5mL/h


【嘔気時】
プリンペラン10mg ゆっくりワンショット静注
※イレウスには禁忌

ナウゼリン坐剤60mg 1個

【便秘時】
酸化マグネシウム
ピコスルファートナトリウム内用液10滴 眠前に内服 効果なければ10滴ずつ追加

【輸液】
術日 ラクテック=乳酸リンゲル液(ブドウ糖-) 500mL 1本×3
術翌日 ソルデム3A=3号液 1本×3

【鉄剤】
フェジン40mg/2ml 3A 30分で持続静注+5%Glu 50ml 1本

【抗凝固】
ヘパリン+生食

【昇圧目的】
MAP<65mmHg、もしくはsBP<90mmHgまたはdBP<50mmHgは、症状の有無と他のバイタルサインを確認しDr.Call。
敗血症性ショックでは、250~500mLの輸液で輸液反応性があるかどうかが重要で、ない場合は輸液はやめてNAd 0.05γから開始して0.01~0.02γずつ増減
 ●[γ]→[mg/hr]計算… 1γ[μg/kg/分]=体重[kg]×0.06÷濃度(mg/ml)
  よく使うのは
   ・NAd…0.05~0.3γ
   ・ドブタミン β1もβ2も刺激…1~20γ
   ・ランジオロール(オノアクト®)β1遮断薬…心機能低下例では1~20γ

★γ計算のポイント

・体重は、5kg刻みなど分かりやすい数字にする
・薬剤をX倍希釈にするなら 1/X(γ)=0.06*BW[kg] (ml/hr)
 ※薬剤の希釈は、基本決まっている
  ・NAd 20倍希釈=0.05mg/ml
  ・ドパミン(β1とα1刺激) 1/3倍希釈=3mg/ml
  ・ドブタミンやニカルジピン 等倍希釈=1mg/ml
(例題)
50kgの患者に、NAd 5mg/5mlを生殖45mlに溶解して0.05γで流すときの速度8ml.hr)は?
 1/10γ=0.06*50=3 ml/hr
  ↑10倍希釈だから
より1γ=30ml/hr ∴0.05γ=1.5ml/hr

【抗不安】
オメプラゾール ワンショット静注

【不眠時】
デエビゴ
ルネスタ

【びらん・皮膚潰瘍】
アズノール軟膏

【不整脈 ~頻脈~】
narrow QRS tachycardiaで
・ショックの場合→電気的除細動を考慮
・洞性頻脈(連続的に心拍数が変化している)→原因検索して、前負荷不足であれば輸液
・心房細動/心房粗動→レートコントロールやジルチアゼムorランジオロール
・PSVT→ATP急速静注や迷走神経刺激手技→ジルチアゼム→無効ならⅠ群抗不整脈薬やアミオダロン→電気的除細動


●レートコントロールの薬
①β遮断薬
・ランジオロール(オノアクト®):生食20か50mlに溶解し1γで開始
 半減期が短く調節しやすい
・プロプラノロール(インデラル®):2mgを緩徐に静注
②非ジヒドロピリジン系Ca拮抗薬
房室結節を抑制
・ジルチアゼム(ヘルベッサー®):10mgを緩徐に静注
・ベラパミル(ワソラン®):5mgを緩徐に静注ないし点滴
※陰性変力作用があるため、EF<40%の人にはどちらも使用禁忌。ジルチアゼムの方が、ベラパミルよりは陰性変力作用は低くて安全。ベラパミルは結構危険!
③ジゴキシン
心機能低下した停止に難渋する症例で初めて使う


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