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【エフェクチュエーション事例③:スタディサプリ】

9月4日(水)は第3回エフェ会。
今回は事例を豊富に紹介します。

■紹介予定事例
・ネスカフェ アンバサダープログラム
・マスキングテープ「mt」
・スタディサプリ
・アスクル
・KOMTRAX(コマツ)

今日はその中から、
スタディサプリについてご紹介。

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・スタディサプリとは?
スタディサプリは、リクルートが提供するオンライン教育サービスで、学習動画や問題集を通じて小中高校生を中心に学習支援を行うプラットフォームです。低価格で質の高い教育コンテンツを提供し、受験対策から基礎学習まで幅広いニーズに応えています。

・事業開始のきっかけは?
スタディサプリの事業開始のきっかけは、日本の教育格差を解消するというリクルートの社会的使命感からでした。地方や経済的に困難な状況にある学生にも、質の高い教育を提供したいという思いが、オンライン学習サービスの開発を促しました。

・事業成功に繋がる重要なターニングポイントは?
事業成功のターニングポイントは、個人向けサービスから学校向けサービスへの展開を決断したことです。当初は個人ユーザーをターゲットにしていましたが、学校や教育機関と連携することで、利用者層が一気に拡大しました。この戦略転換が、スタディサプリの成功を加速させました。

・その時の担当者の気づきは?
担当者は、個人向けだけではなく、学校や教育機関がスタディサプリを導入することで、より多くの学生にサービスを提供できると気づきました。特に、学校側にとっても効率的で効果的な教育支援ツールとして活用できることが、この事業展開の大きなポイントとなりました。

・その後のスケールの流れは?
学校向けサービスへの展開後、スタディサプリは都市部の学校を中心に導入が進み、その効果が認められると地方にも広がりました。教育委員会や学校管理者への積極的な営業や、教師向けサポートの充実により、学校全体での導入がスムーズに進行。さらに、教育のデジタル化やコロナ禍でのオンライン教育需要が追い風となり、スタディサプリは全国数千校に導入され、数百万の生徒が利用するまでに成長しました。

・なぜこの事例がエフェクチュエーション?
この事例がエフェクチュエーションといえるのは、当初の計画に固執せず、行動を通じて新たな市場を開拓していったからです。リクルートは、個人向けサービスから学校向けへの展開という柔軟な戦略転換を行い、実際のニーズに基づいて事業をスケールさせました。また、既存のリソースを活用し、教育現場の声を取り入れながら、不確実な状況の中でも新たなチャンスを見出していくプロセスが、エフェクチュエーションの核心に沿っています。

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もともとBtoCとして立ち上げたサービスに、
学校(B)から問い合わせが来たというのは、
非常に面白いケースですよね。

もしかしたら、事業の初期には
まだまだ公教育のなかにデジタルを取り入れる
動きは希薄だったのかもしれません。

しかし時代の流れとともに
公教育にデジタルを取り入れる機運が高まり、
問い合わせにつながったとも考えられます。

事業がBtoBに切り替わった時、
「重要なのは顧客サポート品質だ」と
頭を切り替えられたのも重要なポイントです。

これはもしかしたら、
リクルートという会社が
BtoCもBtoBもやっているから、
社内に知見があってできたのかもしれません。

一度動き始めると、
市場から様々な反響をもらうことができて、
それが次に進む道を示してくれる、
とも考えられます。

小さくてもまず一歩始めることが
やはり大事ですね。

第3回以降のエフェ会では、
エフェクチュエーション的な流れで
新規事業を立ち上げた事例や
実際の事業の中での活かし方をまとめた
書籍『エフェクチュアル・シフト』の内容を中心に
勉強会を行います。

今回は
「エフェの始まり -Beginning of Effectuation -」
と題して、
様々な事例の「スタート地点」にフォーカスをして
意見交換も行いたいと思います。

「初めて参加するから不安」という方には
過去の勉強会のアーカイブ動画を公開するので、
そちらを予習していただいてもいいですし、
予習がなくてもある程度わかるように
序盤で基本的な内容の振り返りもしますので
安心してください。

ご興味のある方、
ぜひご参加ください。

第3回エフェ会


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