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【ペルソナを持ったAIに接客される日】

実はスマホをiPhone11ProからiPhone15Proに買い換えたのですが、データ移行でめちゃくちゃ苦戦しています。


auの回線がらみのトラブルだったので、auに問い合わせしようとしたら、スマホの紛失のような緊急事態を除いては電話での対応は原則的にしなくなっていました。


代わりにオペレーターとのチャットでサポートをしてもらうようになっていて、1回質問すると、返事が来るのが数分から長いと数十分後ですごいストレスなのですが、格安スマホは完全オンライン化されているという話も聞いているので、残念ながらこれが次の社会の姿なんだなと。


その「姿」とはつまり、人間がリアルタイムで対応するのはとてもリッチな体験だ、ということです。


今までは、お店に行けば人間が出迎えてくれて、電話をすれば人間が受け答えしてくれましたが、おそらくケータイの問い合わせのように正解がはっきりしているタイプの顧客対応は数年で音声会話型AIに切り替わります。


じゃあ人間にしかできないことは何かと考えると、「共感しながら、寄り添って、親身に相談に乗って、より良い答えを導く」いわゆるコンサルティングセールス型の顧客対応だと思われがちですが、実は「寄り添う」「親身になる」「より良い答えに導く」という「振る舞い」はすでに生成AIのプログラムでそこそこいい感じのことができるようになってきています。


となると、最初の「共感」はどうかということになるんですが、この共感というのは例えば「私にもそういう経験がありますよ、とても困りますよね」といった、「私とあなたには共通の体験があり、それを元に近しい感情を共有する」という営みです。


AIには「過去の体験」がないので、これは人間にしかできないだろうということで、「これからは人間は共感力が大事だ」という話も出ているんですが、よく考えたら、小説家という人たちは実在しない人物の感情を想像し、言語化し、多くの人に届けているわけですから、おそらく何年かすると「ペルソナを持ったAI」が出てきます。


となると、もう見えてくるのは、僕がauに電話すると、僕と近いペルソナを持った音声会話型AIが出て、僕の今の状況に共感しながら、トラブルを解決してくれる未来です。


それがいいかどうかは分かりません。モヤモヤする気もしますが、便利であり、効率的であり、低コストなのです。


今は巷に、「AIが仕事を奪うんじゃない、AIを使いこなす会社が仕事を奪うんだ」みたいな言説も増えていますが、やはりAIやロボットは確実に「人間にしかできないこと」を減らしていくので、その時僕が何を目的に生きるのかということをかなり真剣に考えないと行けないなと思った日曜の朝でした。


やはり古代ローマのようになるのかな・・・。

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