【数字はメッセージ】

前職で学んだことの中に、
「数字は単なる事実ではなくメッセージだと思え」
ということがあります。
どういうことか。

たとえば、ボーナスの額やヶ月数を決めるとき、
(労働組合だったので、交渉する立場でした)
単に数字が多いか少ないかだけでなく、
事業環境と前年比を考える。

業績が去年よりも良くて、
ボーナスも多いのは、別に普通。
でも仮に、業績が前年より悪いのに、
ボーナスが前年同様だったらどうか。

そこに会社からのメッセージとして
「コロナ禍の厳しい中で業績は不振でしたが、
みなさんはその中で尽力してくれたので、
感謝の思いを込めてボーナスは前年同様です」
と書かれていると、
前年同様のボーナスががぜんありがたく感じる。

あるいは、粗利率。
粗利は、売上から原価を引いた金額ですね。
30円で仕入れたものを100円で売ったら、
粗利額は70円、粗利率は70%。

粗利率が高いということは、
仕入れたものに付加価値をつけて売ることができる、
つまり付加価値を生む力が大きいということ。

逆に、粗利率が低いというのは、
さほど価値を生んでいないということ。

あるいは人件費率。
人件費率が高いということは、
いわずもがな従業員が生み出す売上(もしくは利益)
が小さいということだけど、
それはもしかしたら価値を生み出せる人材が
採用・教育できていないのかもしれない。

単に「利益率が低い」とか「人件費率が高い」
ということが問題なのではなく、
そうなる原因に気づくためのメッセージだと思うと、
数字とのにらめっこは楽しくなります。

※個人の感想です

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