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【エフェクチュエーション解説①】▶︎『ないものねだりはやめよう』


2008年にバージニア大学の経営学博士、サラス・サラスバシー教授が提唱した、熟達した経営者が好んで活用する行動様式を「エフェクチュエーション」といいます。

「熟達した経営者」とは具体的には、個人・チームを問わず、1社以上を起業し、創業者としてフルタイムで10年以上働き、最低でも1社以上を株式公開した人物、というのが調査対象。

結果的に論文にまとめられたのは、3社以上のベンチャー企業の起業経験がある27人だったそうです。

つまり、優れた起業家に共通する行動パターンや思考様式をまとめたのがエフェクチュエーションなわけですが、エフェクチュエーションには大きく分けて5つの「特徴的な思考・行動様式」が解説されています。

(1)手中の鳥の原則
(2)許容可能な損失の原則
(3)レモネードの原則
(4)クレイジーキルトの原則
(5)飛行機のパイロットの原則

ここから、それぞれの原則を1つずつ解説していきたいと思います。

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『ないものねだりはやめよう』

一つ目の「手中の鳥の原則」は、簡単に言ってしまえば、自分がまだ持っていないものではなく、すでに持っているものの活用に目を向けよう、ということです。

たとえば新しいことを始めたい時や、今取り組んでいることがうまくいかない時、

「もっと時間があったらなぁ」
「もっとお金があったらなぁ」
「もっとこんな情報があったらなぁ」
「こんな技術があったらなぁ」
「こんな知り合いがいたらなぁ」
と、「あったらいいな」を考えてしまいませんか?

しかし、そんなことを考えたところで、時間もお金も情報も人脈も自然に増えるわけではありません。

増やすなら増やすなりの何かをしないといけないけど、それが難しいから、現状困っているんです。

だったら、すでに自分が持っているものにまずは目を向けようよ、というのが1つ目の原則です。

自分が持っている時間やお金や人脈や技術が仮に理想的なものでなかったとしても、それらを活かしてできることは何かないだろうか?

そう考えてまずは一歩を踏み出すことが大切。ということです。

ゴールを決めて、それに必要な資金や技術や人材を用意してから始めるのではなく、今あるもので何ができるのかを考える。

さて、あなたの「手中の鳥」にはどんなものがあるでしょうか?


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