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【お盆で読んだ本】




せっかくのお休みだったので、
予定の合間を縫って読書をちらほら。
読みやすい本を2冊ほど読みました。

1冊は『脳疲労が消える最高の休息法』。
お盆前の朝活ネットワークで
Etsuko Miwa さんが瞑想について話した時、
おすすめの書籍として教えてもらったもの。
マインドフルネス瞑想に関する概論と、
その具体的な実践方法と、
ガイド音声の音源がセットになっているので、
初めて瞑想を試す人が全体像を理解しながら
すぐに実践できるようになっている。

やってみて感じたのは、
瞑想を通じて、自分の心の声と向き合えて、
自己理解が深まるので、QOLが上がる。

日々感じているさまざまなストレスや
抑圧してしまっている自分の気持ちに気づくことで、
毎日の過ごし方や物事への向き合い方を
微調整できるようになりそう。

多分、努力家の人や
自分にストイックな人ほど、
こういうことはやったほうがいい気がする。

2冊目は、小池 達也さんの
『息の詰まりそうな子どもと
立ちすくむ大人のマガジン』。

大人や社会は「子供のため」と言って
色々な環境や制度を整えたり、
教育やらケアやらに勤しんでいるけど、
いったい子供の気持ちや考えをどれほど
尊重できているのだろうか?
という、今まであまりなかったベクトルでの指摘。

小池さんの許可を得て、
印象的だった部分をいくつか抜粋しました。

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故意であろうとなかろうと、大人はそこに存在するだけで、子供の素直な意見表明を阻みます。 大人の側には、こうした状況が存在することを前提として、子供が安心して意見を表明できるための、配慮や工夫や信頼関係の情勢が必要なのです。(p.12)

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抑圧的な社会は、抑圧を受ける人々(この場合は子供)に対して、徹底的に無力感を植え付けます。逆に言えば、子供自身の無力感がなければ、抑圧的な社会を維持することはできません。(p.19)

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遊具のデザイナーでもある仙田は「 子供の遊びにとって1番大切なものは装置や空間ではなく、人であると言う事は躊躇なく言える」と断言し、子供の遊びを手助けするプレイリーダーを、公園に配置するよう制度化することを訴えました。(p.27)

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日本では、15~39歳の各年代で最も多い死因は、自殺です。内閣府の令和2年版自殺対策白書では、G7加盟国で15~34歳の死因1位が自殺なのは日本だけで、韓国と並んで若年層の自殺が深刻化していることが示されています。(p.48)

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行政は、権力によって大量の資源を強制的に動員できる一方で、個別具体のニーズに対応できず腐敗を生みます。市場は、交換によって 資源配分を効率化する一方で、儲からない分野を置き去りにして格差を拡大します。地縁血縁は、唯一無二のつながりを与える一方で、逃れようのないしがらみを生みます。共同体は、共通の利益や目標に向かって人々を結びつける一方で、利益や目標が対立する人々を排除し対立します。(p.60)

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自治体でも、ビジネスでも、地域でも、市民団体でも、あなたの得意な領域で子供の意見(views)を受け止めながら活動すればいいのです。(p.61)

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根本的な原因とは何か。それは、期待した通りの変化がすぐに起きないのを目の当たりにしたり、あるいはすぐに起きなそうだなと想像したことで、 自らが変化の主体となることを諦めて、自分だけは安全圏に行こうと考えた大人がいたことかもしれません。(p.64)

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どこのページに書いてあったか
わからなくなってしまったのですが、
「足りないのは善意ではない」というフレーズが
印象的でした。

そう、足りていないのは善意ではなく、
その善意を適切な形で実行するための智慧や、
制度として形にする智慧なんだろうな。

僕は、これからの時代は
マーケティングという領域がそういった智慧として
社会の役に立つべきだと思っています。

息が詰まりそうな子供と
立ちすくむ大人について書いているのに、
なぜか読後には優しい気持ちになれる。
教育関係者や親だけでなく、
「大人」として社会と関わる全ての人に
読んでみてほしい一冊でした。

よだか総研
http://r.yodaka.org

息の詰まりそうな子どもと立ちすくむ大人のマガジン
http://r.yodaka.org/?p=863&fbclid=IwAR0-dSToSUzk_cmi7VqKlJH-Wk6FitkON-RmZar0EXQaxx7SSXf6awiTEHg

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