【実現と実行、どっちにコミットするか?】



マネージャーとプレイヤーの違いを考える時、

Manage と Play の違いで考えると、

わかりやすいなぁと思ったのでご紹介。


といっても、ManageもPlayも

色々な意味がありますので、

あくまで「組織におけるマネージャーと

プレイヤーの違い」を考える上での

言葉の意味を考えます。


manage:何とかなしとげる,やってのける

Play:決められた役割を果たす,機能する


あくまでマネージャーは

プレイヤーの上位職、

つまり高い視座を持っている人に

務まる仕事だと考えたときに、

この区分を使うとうまく整理できる気がします。


自分の役割を果たす、つまり実行する人と、

なんとか成し遂げる、つまり実現する人。

実行と実現の違いは、こんな感じかなと。


実行:やるべきことをやることにコミットするが

最終的な成果にはコミットしない


実現:やり方にはコミットせず、

最終的な成果ににコミットする


例えば野球に例えるなら、

バッターは然るべきタイミングで

ヒットを打てるように、

常に練習したり自分の体調を管理するなど、

「自分に与えられた役割を果たす」ことに

最大限のコミットをする。


もちろん勝敗は大事だし、

勝つために自分の役割を果たすけど、

結果として勝ったか負けたかにかかわらず、

自分の役割を果たしたことに対して

評価をしてもらえる。


一方でマネージャー(監督)は、

勝つためになんでもやっていいし、

なんでもやらないといけない。


選手の実力を発揮させるのか、

能力を高めるのか、

あるいは他から選手を連れてくるのか。


野球そのものの戦略を考えたっていいし、

ファンからの応援を盛り上げるために

メディア戦略を強化したっていい。

(野球の監督にその権限があるかはわからないけど)

そう考えると、

マネージャーはプレイヤーの延長ではなく、

「どうすれば勝てるか」を考えて、

それに向けてなんでもやれる人しか

マネージャーにはなれないんだとわかる。


「やったほうがいいとは思うけど、

やり方がわからないからやれない」

みたいな人は、

マネージャーじゃなくてプレイヤー。


マネージャーがプレイヤーの

延長じゃないのなら、

どうすればマネージャーを育てられるのか。


「決められた役割を果たす」から

「手段を選ばずなんとか実現する」

に求められる役割が変わるのを、

どう橋渡ししていくのか。


マネージャーに求められるのは

・戦略思考:実現までのシナリオを考える

・実現欲求:目的/目標を実現するために

試行錯誤を続けられる

実はたった2つの能力なのかなと思う。


戦略思考は、ロジカルシンキングなど

考え方を覚えさせれば、程度の差はあるけど

ある程度身につけさせることができる。


「実現欲求」は、

その目的/目標が実現したときに

どんな素晴らしい世界が待っているかを

しっかりとイメージできるように刷り込み、

「共犯者」になってもらえるかどうか。


ここには価値観や世界観の相性があるので、

どんなに伝えて刷り込んでも

定着しない場合もある。


マネージャーを任せるときは、

戦略思考と実現欲求の2つが、

求められる水準まで高まっているかどうかで

測るといいのかもしれない。


そしてマネージャーはプレイヤーに対して、

つねに自分の戦略思考と実現欲求を

「伝染・感染」させるための

コミュニケーションをし続ける。


何人かのプレイヤーの中から、

「こいつは筋がいいな」

という人が出てくるわけだし、

結果的にマネージャーにならなかったとしても

プレイヤー一人ひとりの

「マネージメント能力が」上がることで、

新しいマネージャーからのメッセージが

組織に理解されやすくなる。


「どうせ理解されない」のではなく、

「まだまだ理解させられていない」

と考えるしかない。

さぁ今日もマネージャーはプレイヤーに

語りかけましょう(自己暗示)。

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