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子どもが不登校になったこと④

色々な本を買っては読み、ネットで検索しては『悩んでいるのは我が家だけの事ではないんだ』と心を落ち着かせていた。
テレビや本で教育評論家の尾木直樹氏(通称・尾木ママ)が心の支えのようになっていた。
『学校に行かなくていいんだよ』と言ってあげるという言葉に衝撃を受けた。
学校に行かなければいけないと思って生きてきた自分。
学校に行くことが当然の事だと言われて育ってきた自分にその言葉は浮かぶことはなかったから。
そうか、子どもの辛い気持ちを理解し寄り添ってあげないといけないことはわかっていたのだが、それを言葉にして伝えてあげていなかった。
衝撃を受けた私は勇気を出して息子に言ってみた。
『今までごめんやで。学校辛いなら行かなくてもいいよ。』
これでいい。これで息子も自分も楽になるんだ。
そう思った。

息子は私の顔を真っ直ぐに見てこう言った。
そこに笑顔はなく、

『は?母ちゃんはほんまにそんな事思ってない』
伝わらなかった。

心の底から本気で思っていない事をいくら口先だけで伝えても子どもの心には伝わらないんだと私の心はそこからまたもっと深い奈落の底の方へ落ちていったのだった。

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