作られた分断:【速報】「辺野古移設」反対多数確実 ふたたび示された民意は重い

たった今、辺野古移設の是非を問う県民投票の反対多数が確実となりました。移設反対派の玉城デニー氏が昨秋の県知事選で史上最多得票で勝利したのに続き、ふたたび「辺野古No」の民意が示されたといえます。

辺野古新基地建設に使われるセメントを造る場所=名護市 (株)琉球セメント前

世界一危険な軍事基地、米軍普天間基地の移設先としている辺野古を「唯一の選択肢」として13年もかかる工事を強行する政府与党の姿勢に厳しい批判が集まることは言うまでもありません。

しかし、基地周辺以外に住む人たちは自分さえよければそれでいい人ばかりなので、今後も政府与党の民意無視の施政に追従するものと思われます。これは、沖縄県内であっても同じ。基地の周辺に住む人、そうでない人との間で意見の対立があります。

一部の人間だけで2兆円を山分けできる案件

繰り返し伝えてきたことですが、この辺野古新基地建設には13年の歳月と2兆5500億円の税金がかかります。しかも、埋め立てる海域に液状化した超軟弱地盤が存在し、その地盤改良工事は経験のない難工事であるので本当にこれが5年で終わるのか定かではありません。それに、2兆5500億円もの税金は私たち国民に1円たりとも還元されません。なぜなら、辺野古に基地を造ったところで普天間基地は返ってこないし、工費や工事に携わる人たちの人件費にまわされるからです。要するに、一部の人間だけが圧倒的に儲かるメシウマ案件なのです。さらに政府は、埋め立てることで漁業の場を失う漁業関係者に多額の補助金という名のエサをばらまいて、「移設反対」を表だって言えないようにしました。

現政権はサイレントマジョリティーの民意で成り立っている

なぜ、ここまでして一部の人間だけがメシウマするようなことを自民党は必死でやるのか。もちろん選挙での組織票がほしいからです。
これはとある幼稚園での話ですが、その園の理事長が日本維新の会議員らや橋下徹氏と懇意にしており、理事長は日本維新の会側に園で働く幼稚園教諭の住所リストを無断で渡し、その住所に維新の広報はがきが毎月のように届くということがありました。「イヤなら維新に投票しなきゃいい」と思うかもしれませんが、実際にその園の幼稚園教諭の実に8割が理事長に言われるがままに維新に投票すると表明したのです。理由は「理事長が言ったから」です。政治をよく知らない、関心がない人はその行為がどれだけ短絡的なのかさえも気付かないので、自民党もそうやって言われるがままに投票する人の票を集めて、これまで選挙に勝ってきました。政治的無関心がすすんだ現代日本では実に有効な選挙戦略なのです。

基地問題に終わりは見通せず 続く分断

今回の県民投票が終わっても基地問題に終わりは見えません。ふつうの民主主義国家なら、民意が示された時点で工事はできなくなるはずなのですが我が国では違うようです。政府与党は、人の住む場も自然も破壊して基地を造るのに、その地に住む人たちの民意はいらないと本気で思っています。民の声に耳を傾ければ、自分たちが選挙に勝てないからです。そして、現政権を支持する国民は政府が言ってることだから日本の防衛のために黙って従えと恫喝します。

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