Smokyquartz

「今」思っていることを記録していくところ。 あの時はこう思ってたんだな、が見返せるとこ…

Smokyquartz

「今」思っていることを記録していくところ。 あの時はこう思ってたんだな、が見返せるところ。 変わるかもしれないし、変わらないかもしれないし、なところ。

最近の記事

『法廷のピエロ』読後感

『法廷のピエロ 京都ALS嘱託殺人事件大久保被告の告白』という本が出版された。『私の夢はスイスで安楽死』の著者くらんけ氏と大久保愉一氏の共著である。 私なりの読後感をここに綴る。 前提として、私は子供の頃から割と死や尊厳について考える方だった。 最初のきっかけは「日航123便機墜落事故」。この時、亡くなった方々の死そのものよりも、死ぬ直前に味わったであろう恐怖や苦痛はいかばかりだったろうかと子供心に慄いたものだ。それを大人に言うと「人が亡くなったのだから悲しいと思いなさい」

    • 周回遅れで映画「怪物」を見た感想

      去年、坂本龍一が遺した音楽が使われている映画、とだけの情報で見るつもりでいた映画「怪物」。 万引き家族さえ見ていない私は、制作陣の凄さも分からず、賞レースにも無関心、とりあえずそれよりも教授の曲聴かなきゃ、だけで視聴を開始した。ある意味レアケースであろう。 これだけ前情報を仕入れずに見たため、一章あたりは何かサスペンス映画なのかと思った。ヒトブタと聞いて攻殻機動隊を思い出したりした。二章もホリ先生の添削前まではサスペンス要素を疑ってなかった。まあ、ちょいちょい出てくる「普通

      • 【ネタバレ感想】Syn : 身体感覚の新たな地平byRhizomatiks × ELEVENPLAY

        今年、良質な映画やライブ、質よりレア度の高い(なかなかチケットの取れない)ライブ等、色々鑑賞することが出来た。 その中でもインパクトで群を抜いていたのがTOKYO NODEで開催された、Syn : 身体感覚の新たな地平by Rhizomatiks × ELEVENPLAYだった。 最初、回遊型のライブと聞いて正直「めんどくさい」と思った。 座って鑑賞したい。日常生活は送れるが、あまり体力がない私は正直そう思った。 ただ、ティザー映像があまりにも好みすぎてチケットを買った。何

        • 映画【茶飲友達】観た話

          ※ネタバレ前提で書いてます。 日頃そんなに映画を見ないのに、去年あたりから割と邦画を見るようになっている。 今年最初に見たのは【エゴイスト】、次が【茶飲友達】だ。 どちらもフックは強烈だ。 最初はクィア映画であり、次は高齢者の性という、どちらも観る人を選ぶ作品だと正直思う。 結論から言えば、私にとっては両方観て良かった作品。まだ3月だというのに、邦画でこの2作品を超えられるものに出会える気がしていない。 2つ共通に言えるのは、フックそのものを勿論含むけれど、その後ろにある

        『法廷のピエロ』読後感

          人心掌握ヤンキー

          まだ20代の頃、東京は江戸川区のとあるマンションに住んでいた。 単身には広すぎ、ファミリータイプというには狭いマンションだったが、私と配偶者が住むにはちょうど良かった。 位置的にはフロアの真ん中の部屋で、一方のお隣さんにはほとんど会ったことがなかったが(夜中に悲鳴とか聞こえてきて、今だったら間違いなく通報していただろうと思う…怖)、もう一方のお隣さんは今でいうマイルドヤンキーな一家が住んでいた。 お父さんもお母さんも間違いなくヤンキー。 小さなお子さんが2人いた。 時々遊び

          人心掌握ヤンキー

          不自由を経験するということ

          2022年12月に人生2度目の入院をした。 某大手総合病院にて右卵巣に悪性腫瘍の可能性があるとされ、連携先の特定機能病院(大学病院)にて入院・手術を行うことになった。 婦人科系の病気の中でも卵巣は厄介である。 何が厄介かというと、子宮頸がんのように直接細胞診が出来ないため、まずは画像診断に頼るしかない。MRI、CT、PET-CTとあらゆる画像診断を受け、境界性悪性の可能性が高いと言われたが、実際は開けてみないと分からない。 腫瘍にも良性、境界性悪性、悪性の3つの種類があるこ

          不自由を経験するということ