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詠う詩集

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シラフだったり、キメてたりする時に浮かんだ意識の煙が消えないうちに書き殴る。(エッセイ、コラム、詩など)
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2020年10月の記事一覧

私が死ぬことは、あなたを殺すのと同義なわけ

どのようなことをしてても、 どんな場所にいたとしても いつも頭によぎるのはあなたでした。 朝目覚めて最初に声をかけて 寝るときには最後に耳にして いつも温もりをくれるのはあなたでした。 出会い無邪気に終わりを考えず 心配をしてしまうほど無邪気に 笑顔を電池が切れるまでくれたのもあなたでした。 迷い力を失いそうになった時でも 何事も無かったように寄り添い 背中を支えて続けてくれたのはあなただけでした。 苦しいと悲しいと仕草や声にして ただ傍にいるだけでいいと強い瞳で 体

愚かなことだと、それを理解していても

言葉にすることも、耳を傾けることも無駄と諦めて 思うことだけでも、信じることも迷ってしまって 苦しむことだけが、悲しむことだけは得意になって。 見つめることが、ただ見つめる続けることも出来ず 愛することも、愛されることさえも臆病になって 重ねることも、終わりがないと逃げてしまって。 痛がるだけで、痛みを与えることは躊躇いもなく 乞うことだけで、飢えてる人には目もくれることもなく 許すことはせす、許されることとどこかで安心して。 曖昧にするだけで、曖昧にしてし

私でいるために全てを捨て、私は詩で

私は私 私の名前が私という存在を思考停止させるぐらいに、固有の私。 私は何か 私の名前がなかったらもっと悩んだのか、それとも自由だったのか。 私は誰か 私の顔を知らない、鏡がなかったら私はきっと浮かぶ心の浮遊物。 私は不変 時計や暦がなかったら、私はいつからでいつまでも永遠のわたし。 私はあなた 私のことを知る数少ないあなた、私が知らない私を知るあなた。 私は言葉 私の言う声の葉っぱを私なりに並べた文字列が、存在したのがわたし。 私は細胞 私の役割が社会や世界の何

翔べなくなった成鳥が飛ばすモノ

子供の頃に言っていた、なりたくない大人になってた。 大人になるため背負った、もうその翼では重くて飛べない。 子供の頃は翔べていた、何度も転んだとしても翔べていた。 悲しい風や、せつない風でもその翼で確かに翔べていた。 いつからか翼を広げることさえせず風を体に受けるだけ。 風が止むことを、風が当たらないところを探し歩くだけ。 今日も落ちる羽根の数を数えるだけ。 今日も落ちた羽根を集めて誰かに渡すだけ。 足を太くすれば、足を進めれば前に歩けるのに。 まだどこかで翔びたいと

私を見つけて下さい、私はここにいます。

私が興味があるのは人間なのです。 その男や女の仮面さえ脱いでしまった その男でも女でも無い魂の声なのです。 どのような輝きなのか、どの程度の深さなのか どのような音色なのか、どの程度の響きなのか どこまで無邪気なのか、それでいて情けは持ってるのか。 どこまで健気なのか、それでいて非情さはあるのか。 私はそれでいて過去の情愛や色恋沙汰など全く興味はない。 今の目の前にあるそれが何なのか。 見える人がいる、見えない人が圧倒的だ。 見せてくれているのではない、あるがままの

現代的アプローチ自由のすゝめ

今、あなたが私の文字を読み 今、あなたが私の言葉に耳を傾けて 今、あなたが私の声を聞いてる。 この自由があるだけで、私は悲しめる。 この自由があるだけで、私は涙を流せる。 この自由があるだけで、私は解放される。 知っているとは思いますがこの自由さえ持っていない人もいる。 それが遠くの人や、ひょっとしたらあなた自身なのかも知れない。 だから私は誰かの代わりにと悲しむのです。 だから私は声を上げて涙を流すのです。 だから私は解放を心を込めて詠うのです。 悲しみを表現出来な

たしかに実感する胸にあるもの

いつからか見聞きも考えてしまわなくなった夢。 希望という言葉の意味に近くなったような夢。 我慢や耐えてまで見るようにならなくなった夢。 現状維持で構わなくなってしまったような夢。 背伸びまでして掴むようなものではない夢。 夢を考えることすら贅沢に思えしまうような夢。 生きる意味に夢を重ねるには儚いような夢。 少しの光だけで大きく照らしてくれる夢。 あるだけで感謝をしたくなるそんな夢。 夢さえなくなってしまったら考えたくもない夢。 夢に生きていくそんな生き方

身体が恋を、終わらせた恋を

懐かしい恋をしていたのは、 過ごす時間だけが私でいられた秋の空 慣れないお店で目だけは笑いながら 味は忘れたけど、この胸で覚えていた。 助手席が鞄置きになったのは アクセルを踏み込み過ぎた高速道路 流れる思い出の景色を瞬きもしないで 高揚感だけが、この目で覚えていた。 連絡先に子供の写真が増えたのは 私は私のままいつまでも煙草の吸い殻 寂しさは不思議とない知らない世界だけど あの笑顔ままと、この心が覚えていた。 恋の始まりはないと恋を弄んでいたのは あなたの実りあるもの

赦されても、許せるはずもなく

友達と遊ぶことを優先して、 いつも待たせていてばかり。 そんなことでは目が覚めて 気が付いたら消え失せて。 仕事に潜ることを言い訳に いつも途切れる連絡ばかり。 そんなことでは心が離れて 思い出話をするようでは。 一人の時間が心地良くなり 体が悪いと冷たくしてばかり。 そんなことでは胸が止まり 今までの戻り方も忘れてしまい。 あなたの情の深さに怖くなり 試すように泣かしてばかり。 そんなことでも心を赦され 私が私を許すことが出来なく。

超えると約束させられた声が、、

木枯しの報せで記憶の奥の人が、、 木枯しが目に入る濡れた季節が、、 春が来ない散るを待つ病いが、、 約束した忘れない記憶の声だけが、、 枯れていく細長い枝の腕が、、 艶だけは曇らない瞳の色が、、 まだ白いままの医学書の付箋が、、 現像してないデータの写真が、、 白髪だけ増えていく私だけが、、 隆起した肩なのに敏感な寒さが、、 約束を守れない意気地さが、、 冬を耐え春が訪れたような嘘が、、 冷たい温もりに暖かい思い出が、、 超えてと聞こえる声に涙が、、 別れと孤独

流れる季節は 私が流した季節

いい人にはいい人がいる。 そんな当たり前のことを分からずに 私が涙を止めない、若葉の頃。 いい人がいても想いをやめない。 少しの時間を分けてくれても 私の涙は止まらない、青葉の頃。 いい人には悲しまないで欲しい。 慰めることが出来るのは 私が涙を流してるから、常葉の頃。 いい人がやっと風でなびいてきても 今更そういう仲の枠では 私の涙が流した跡は、枯れ葉の頃 いい人を堪えいい人に託してでも 遠くから消えるように 私の涙を隠すように、落ち葉の頃

落ち葉色のモッズコート

秋は私をもっとも感傷的にさせる季節だ。メンヘラにはもっとも厳しい時期と言ってもいい。今日はその私の心のうちを最初から支離滅裂にただただ寂しく書き連ねたい。この時期は書き殴るだけの勢いもない。 遊歩道の木々たちの枯れ葉や落ち葉が私には暦以上に一年の終わりを迎えるように感じてしまう、それは春の芽吹きよりも尊いものだ。正直なところ老いなのか、滅びがなのか、儚さなのか、そういったサイクルの循環の下が見えてしまうと、生命の営みを人生に否が応でも重ねてしまう。私の、誰かの必衰、私が見聞

内なる秋空と、外へ向かう秋風は

秋空が人を求めて、そして記憶に求めたら それはもう、戻ることのない私だけの恋人。 心の奥にまだ残る、今も美しい思い出は それはもう、帰ることのない私の愛しい人。 お互いの言葉を、それほど交わさないでも それはもう、分かることだと私の思い込み。 いつの間に、忘れていたら 知らぬ間に、気が付いたら 近かったのに、遠くの日々。 秋風が葉を枯らし、一人を寂しくさせるなら あれはもう、振り向くには若くはない私の落ち葉。 美しく磨いてしまった、無条件の初恋は あれはもう、素敵な

箱庭を憂うほど強くはないわけで、、

時間が経てば教えてくれる。 笑おうとして、笑っていたわけじゃないと。 泣こうとして、泣いていたわけじゃないと。 寝て起きたら教えてくれる。 楽しむことを、それだけで楽しんだらいいと。 哀しむことを、それだけで声にしたらいいと。 詩を詠えば教えてくれる。 躍ることを、これだけが震わせる魂であると。 刻むことを、これだけが存在の証明であると。 外に出れば教えてくれる。 愛されることを、稀に小さな鉱石が見つかると。 飢えてることを、私が誰かには救いになること。 鏡を見れば教