アスリート芸人

自分の駄文コラムも終わりまして、またこちらでメモ程度に書いていこうかなと思います。もしお時間ある方読んでくだされば嬉しい限り。

最近有り難くお仕事頂きまして、数年前の連日バイトとジムに明け暮れてた時を思うと感慨深い。これを1日でも長く伸ばしたい!

切実でございます。

が、しかしこの世界の厳しさ、いつ何が起こるかわからない。
一本橋を渡る思いでございます。

さて改めて思う。この世界っていうのは色んな仕事があるなぁと。

先日フジテレビの27時間TVにて鬼連チャンに出させていただきました。
400メートルを一斉に走り、ビリが脱落。
5分後また走る。これを繰り返す。

サッカーの大久保選手や坪井選手駒野選手や野球の鳥谷選手といったアスリートを抑えておばたのお兄さんが優勝した。

アスリートでなければ陸上経験もない。
システマ1本で勝負する私の胸板の薄さたるや。

高校の時アメフト部だった私。
試合のビデオを皆で観返して、審判より足遅くてチームメイトに弄られまくってた私。

その私が陸上でも過酷と言われてる400メートル。

いやぶっちゃけ誰も勝てるなんて思ってない。
そうなれば、芸人としてどう映るか。
これにかかってる。

しかも生放送。

いきなりでハラハラせずにぶっちぎりで負けるなんて興醒め。

となると最低限の体力脚力がいる。トレーニングが必要になる。

家の近くにとんでもなく長い坂があった。測ってみると350メートル。
ほう。これはいいじゃないと。夜中走ってみた。

走りきれなかった。最後の方で体が一才動かなかった。
YouTubeでコツを調べると400メートルのフォームと呼吸の仕方があるらしい。

なるほど。もう一回走ってみた。さっきよりは走れる。

でもどう頑張っても1日3回が限界。走ると1時間は体が動かなくなる。
40歳。ここにきて年齢を痛感。

夜中1時に走ってゼエゼエ言って真っ暗な夜道にへたり込む。
ふと俯瞰で見てる自分がいる。

「あれ?俺は一体何をやってるんやろう?この仕事何?」

心の中でよくない自分が問いかける。
「芸人なんやから「全然あかんやんこいつ!」でもいいじゃないか。
なぜ毎日ストップウォッチを持ちながら坂道全力疾走して、道端で倒れてるんだ。
やめやめ・・・

次は心の中でエンタメおじさんが現れて
「いや!違う!!これは走れてこそオモロイはず!!!
デッドヒートがオモロイはず!!アスリートを下剋上するんだ!」

意味わからん葛藤が頭を占拠する。

そんな1ヶ月を過ごし当日。
なんと3週目まで残る事ができた。
2週目でワイナイナ選手とデッドヒートに勝った所が私のハイライト。

ただ誤算だったのが3週目で負けた時自分の想像以上の体力の消耗に、コメントが全くできなかった。体力ゲージが本当に0になった。
ワイナイナさんに勝ったら「自分で自分を褒めたい」という有森さんコメントくらいしてもよかったはず。いや・・・やらなくてよかった。

番組はその後アスリートと森脇さんやおばたのお兄さんの活躍で大盛り上がりで400メートル走鬼連チャンが終わった。

そして次の日。別の仕事で安田団長に会った。
団長は団長で27時間TVで別企画の100キロマラソン鬼連チャンを走っていた。

聞くところによると100キロマラソンに出るために数ヶ月前からトレーニング積んでたらしい。

会うとすでに憤っている。

「あれだけ走ったのに松竹の社員から一言も労いがないねん。後輩からもや!!思わず篠宮に電話でして怒ったんや!」
(安田さんと篠宮さんは師弟関係みたいなものなんです)

私のマネージャーは隣で聴いてて苦笑していた。「また団長が愚痴ってるなぁ」くらいの気持ちだったと思う。

しかし私は団長の気持ちが痛いほどわかる。
当たり前だけどもトレーニング中ギャラが出るわけない。
何やったらお金を使ってトレーニングしないといけない場合もある。

私は1ヶ月ほど自分の家の近くの坂道だったからお金かけてないけど100キロマラソンのトレーニングとなるとそうはいかないはず。

そもそもかける時間が段違いなはず。そのスケジューリングは確実に団長個人でやってるはず。

長距離走ってる中で私の葛藤をマジで何十倍も経験しただろう。

その仕事がスッと終わって「お疲れした〜」って済まされたら脳の血管が何本か切れてもおかしくない。

でもしょうがない。

日々鍛錬し、食事節制して、怪我したら自分のせいで、コメントもいい感じで考えて、で大喜利とかネタ強い芸人よりちょっと下に見られがち。

それがアスリート芸人なのだ!

つら!!!
私も団長を見習いいつ何時何があってもいいように週3、4で坂道ダッシュしてます!

そんな思い出を安田さんのツイート見て思い出した。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?