①学習問題を身近な人・もの・ことと関連させる

 子どもたちは、自分の知っている人・もの・ことと教科が関連していることで、見通しを立てることができ、安心して学習に取り組むことができるようになります。

 例えば、「人」は身近な担任、A先生とするとどうでしょう。理科の5年生の学習「ふりこのはたらき」で、「ぶらんこの1往復する時間」が短くなるようにA先生と勝負しよう!という問題があれば子どもたちは強いやる気を示します。

 逆に、全く知らないB先生と「ぶらんこの1往復する時間」が短くなるように勝負しよう!という問題があっても、やる気は起きません。

 では、「もの」とは何なのでしょう。ここでは「ぶらんこ」がものとして成り立ちます。子どもたちの日常に当たり前にぶらんこは存在していますから、学習問題がでてもイメージしやすく問題に見通しが立ちやすいため、やる気が起きるのです。教科書には「ふりこのはたらき」の中に、音楽で使うこともあるメトロノームがよく登場しますが、子どもの日常の中で身近ではないので、イメージしずらいため見通しが立ちにくく、やる気は起きにくいのです。

 最後に「こと」ですが、「経験」を指します。「ぶらんこ経験」とするとイメージしやすいのではないでしょうか。経験があることはイメージがつきやすいので見通しがたちます。ですから「身近なA先生とぶらんこで1往復する時間が短くなるように勝負する」という学習問題については、とてもやる気を示します。

 「身近な人・もの・ことに関する学習問題を設定する」ということは、理科だけに限りません。どの教科においてもできます。

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