無題

振動がする。前後の記憶から何かがあることをおぼろげに曖昧でうやむやな輪郭線上を漂う。手探りでその振動を静かに蓋をする。起きた。と言い今日が始まる。まだ眠りたい顔を冷水で濡らす。向こう側ではカーテンを通り越して目が開けられないほどの光が隙間からうっすらとおはようと告げてくる。いただきますと告げて食事をする。目を閉じて感謝の思いを込めて遠く離れた食物に携わる方々にお礼を伝える。食事と支度を済ませて目的地に到着する。言葉を書いているときに書けていた漢字が書けなくなることがある。手書きの回数が減り記憶が欠け始めている。スマートホンがあればどこにでも行ける。慎重に丁寧に体全体を脱力しながら記入する。よろしくお願いします。と添えて書類提出をする。涼しいお部屋から自動ドアを開くとやあこんにちは。とばかりに元気な太陽さんが熱を放つ。これは暑さなのだろうか。たまに痛覚を感じることさえある。エネルギーと名付けようと見上げたらお月様でした。夜が好きだ。好きだ。静寂に満ちて冷気の切れ目を隙間なく感じることができるからだ。だんだんと周囲の服装に変化が見える。夏が終わろうとするけれど数十分後には汗びっしょりになる。また、涼しいお部屋に入ることを繰り返すうちに風邪をひかないように手洗いうがいを徹底しようと感づく。早く秋冬が到来してほしいと切に願うともう家にいる。昼食後には手作業を続ける。ココアを飲もうとしたら16時過ぎていた。眠れなくなることを懸念してもうすでに頭は明日の準備を始めている。体内はブドウ糖を欲してる。やってみたいことがたくさんある。知らないことを知ると嬉しくてたまらなくなる。そして知ることでまたどうしてこうなるのだろうと衝動に駆られる。1個1個開いて未知を知ることでそこから新しいことを知りたいとつながりが生まれる。中身を確認して最後まで見てお別れをして元の場所に返す。連続を繰り返す1秒1秒。知りたいことを全部知りたいけれど体調や寿命との矛盾があるから長く走ることは錯覚している。だからいつも一緒に道を開いていく人を探している。ただ、口を縛ることしかできない。その人には与えられた自由な時間があるから。言えない。言葉はいつも私たちを惑わせる。喜怒哀楽したり迷わせたり葛藤したり勝手に体を動かし始めては訳の分からない言動をする。喧嘩したり、意思疎通が出来なかったり期待通りに動いてくれなかったりして感情を揺さぶる。心はいつもひとつだから思いを込めてひとつひとつ織りをなす。そうして気持ちを整理する。その人の人生を略奪してまで行うことなのかなと気がする。人々が天才と呼ぶ方とお会いしたらわたしはいつも邪魔をしないで見守ることを意識してそうっとほうっておいておく。お腹がすいたら食事をする。お風呂に入りたいなら入る。眠りたいなら眠る。最近は素直に慎ましく生活している。夢を見るけれどぼんやりとしている。夏の風物詩なのか懐かしさがわたしの中にある。いつか入れ替わる。明日に向けて眠ります。おやすみなさい。そしておはようございます。

最後までお時間を割いて読んでくださりありがとうございます。生活するきっかけになれたならとても嬉しいです。