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私の大切な人たちへ

今日、私は母に手紙を読んだ。

その手紙は、半月前に母の病状説明を受けて、3日間泣き尽くした私が、母に向けて書いたもの。

私は大切な人に、大切なことを伝える時、手紙を綴る。

そんな私が23年生きてきた人生の中で1番大切なことを綴った気がした手紙。

私が幼少期の頃の、母と私について私の想いを綴った手紙。

私も母もずっと怖がってお互いきちんと触れることができなかった部分のお話。

ずっと抱えてた痛み、怒り、悲しみ、苦しみ。

母の体調の問題で、たった15分だった。
もう話すことも難しい母から返ってくる言葉は何もなかった。

でも、
「私はママを許します」
のひとことに流してくれた涙。

手紙を6枚読む間、強く握られていた手。
なんだかそれだけで充分だった。

素直に母の前で、母の子どもの私としてちゃんと泣けた。
それだけで充分。

そして、全部を伝えたあときちんと伝えることができた感謝の想いと大好きな気持ち。

ごめんね。大好きだよ。愛してる。
そんなひとことがこの2年なんとなく伝えられていなかった気がして、自分の口から出るとき言葉に少し恥ずかしさも乗った気がした。

そして、手紙を書いたときには気が付かなかった。ほんの少しの躊躇。

まだ心の底で全部に整理はついていない自分を感じたり。

それでも、
ずっと叫び続けてた、子どもの頃の私。
痛くしないで!愛して!私を見て!

大切にされたい気持ちを誤魔化し続けてきた23年間の私を初めてちゃんと見つめて、私自身で抱きしめてあげられた気がする時間だった。

2週間前、先生から告げられた「年越しは厳しいかもしれない」の言葉。
残りの時間、母にとってもはもちろん、これからを生きる私にとって後悔しないように。

全力で。ひたすら誠実に。素直に。
願いを込めて。

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