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マウストラップ〜ねずみとり〜

2022年1月12日-2022年1月23日
@俳優座劇場

改めて全17公演本当にお疲れ様でした。

もともと舞台観劇が大好きなので、未だに夢だったのかな?と思うくらい本当に楽しくて充実した12日間でした。昔から長文癖のある私、椿くんのファンになる前に駄文を世に送り出すのはもうやめようといつか決めたはずなのですが。共犯者になってしまったので内容に触れないよう気を付けつつ、少しだけ記録しておきます。


前述した通りジャニーズと同じくらい舞台観劇が好きな私は0番が素敵な場所であることも、それと同じくらいに怖い場所であることも少しだけ知っているつもりなので、椿くんが0番に立つのを見るたび、その目に見えている景色と抱えている不安に思いを馳せる毎日でした。
特にコロナ禍においては毎日幕が上がること自体当たり前ではない状況だったけれど、いつも誰よりも笑って0番に立つ椿くんに心底安心して、気づけば椿くんのお芝居に身を委ねることができていたなと思います。

劇中の椿くんはジャイルズロールストンとアガサクリスティーの二役を演じ、椿くんの言葉を借りるならば「芝居の要になるお芝居」が求められる役どころでした。セリフも多くお芝居の切り替えがとても難しいなかで、いつも椿くんの熱のこもったお芝居にカンパニー全体が触発されて舞台全体の熱量が上がっていくのが客席からでも手に取るように分かりました。感情の起伏が激しく、きっと体力をすごく使うお芝居だったかと思いますが、見れば見るほどパワーアップし、表現の幅が広がっていく様には何度驚かされたか分かりません。どこかの誰かが「俺たちはひとつ苦しめば、ひとつ表現が見つかる。ひとつ傷つけば、またひとつ表現が作れる。」なんて言っていたけれど、きっとたくさん苦しんで、たくさん傷ついたのだと思います。(ここでも隠せないSHOCK好き)

ここからは素人の推測と持論になってしまいますが、今まで人より少しだけ多く舞台を見てきて、カンパニーを引っ張る座長はお芝居が上手いとか、ダンスが上手いとか、そんなこと以上に「誰よりも素直でいられること」、「誰よりも努力できること」、「誰よりも弱さを見せられること」、そんなことが大切なのかなと思っています。
椿くんは本当に素直なお芝居をする人だったし、誰よりも努力できる人でした。前説ではいつもたくさん噛んで、たくさんおどけて見せてくれたけれど、それも「弱さを見せることのできる強さ」をもつ椿くんらしいやり方だったのかなと思います。千秋楽のカーテンコールでも涙ひとつ見せずにいつものようにたくさん笑わせてくれたこと、きっとずっと忘れないし、本当に立派な「座長」でした。


今までも椿くんのことはとっても素敵な人だと思っていましたが、今回の舞台を経て、私にとって椿くんが素敵な人から尊敬できる人になった気がしています。

本当に終わってしまったことが悲しくて、素晴らしければ素晴らしいほどにお別れが辛くて、これだから舞台の千秋楽は嫌いだと再三言ってきたのですが、先日マウストラップの合間を縫って観劇した「ミュージカル リトルプリンス」にてとても素敵な言葉に出会いました。

「きみが星空を見あげると、そのどれかひとつにぼくが住んでるから、そのどれかひとつでぼくが笑ってるから、きみには星という星が、ぜんぶ笑ってるみたいになるっていうこと。きみには、笑う星々をあげるんだ!」

私も椿くんに、ジャイルズに、そしてマウストラップカンパニーに、たくさんの笑う星をもらいました。もうみんなに会えないのは悲しいけれど、小説やパンフレットを開けばきっとそこにはジャイルズがいて、楽しかったことを全部思い出させてくれる、そんなふうに思っています。形に残るものが思い出させてくれる、形のない思い出、大切にしたいです。

なんだか少しロマンチックなことを言ってしまいましたが私はまだまだこれで終わりだと思っていなくて、椿くんはもっともっと大きな舞台に立てる人だと確信しているので、振り返るのはもう終わりにします、というか終わりにしたいです(笑)
これからもアイドルとして、舞台人として、たくさんの素敵な景色を見せてください。

共犯者になれて、椿くんの熱量に触れることのできた時間、本当に最高でした!ありがとう!

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