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香り方の変化


#今年のベスト本

私自身、香水はつけないですが、香水の香りには三段階あるとのことで、
・肌につけた最初の香りがトップノート
・次の香りがミドルノート
・ずっと続く最後の香りがラストノート
本当の自分になる手前の時期と思われる女性4人が出てくる小説。
それが、
「ミドルノート/朝比奈あすか著」
です。
描かれているのは、私よりずっと若い女性たちですが、普段から、そして最近特に、女性は歳を重ねるにつれ、未婚・既婚、子持ち・子無しで関係性に壁があらわれるよな…って思ってしまっていて。
でも、それって、私の思い込みなのかな?って思わせてくれるような小説でした。既婚者やママになった人たちの気持ちをほんとの意味で理解できていない私の言葉って的はずれじゃないのかなぁとか、逆に相手から気を遣われてしまうんじゃないかなぁとか、壁を越えて集うことを難しそうに感じてましたが、独身のフリーランスの登場人物の振る舞いが、二人の子育てに追われている管理職の共働き女性の心に前向きな明かりを灯して終わるラストが私の心にも少しの希望をもたらしたような気がしています。



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