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自分らしいスタイルとは?/S&S OPEN TALK #32

SLOW&STEADY ではオープン直後から、お客様からの相談窓口として、LINE@を利用しています。
その内容は、商品の在庫状況の確認から始まり、商品ご購入後のアフターケアに至るまで多種多様ですが、そんな中「これは多くの方も同じようなお悩みをお持ちのはず」と感じるようなご質問も少なくありません。さらに、そういったご質問ほど短文では返しづらいのが正直なところで、そこでこの度、そんな魅力的なご質問の数々をピックアップさせていただき、ここnoteにてマガジンという形で回答させていただく、という試みを開始いたします。

名付けて『OPEN TALK』
今週はいつもと趣向を変えまして、店頭でのお客様との談笑にて沸いた「自分らしいスタイルとは何か?」について、ご紹介します。

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「自分らしいスタイルとは?」

・疑う余地もないほどに洋服好きであろう方でも悩まれる
・好きな洋服はあるが、自分らしいスタイルとなると、わからない
・考えが深く及ぶと、果ては何を買えばいいのか、わからなくなる

「自分らしいスタイルって、なんでしょう?」
とある方がふと発した素朴な疑問に、「もしかして自分はただ誰かのスタイルを真似てるだけなのではないか?」「 新作が出れば必ずチェックするブランドも、そのブランドのスタイルに合わせているだけで、自分のスタイルと呼べるのか?」「誰かのモノマネは果たして自分のスタイル?」などなど、多くの意見が飛び交いました。

言ってしまえばこれらは「洋服好きあるある」で、洋服好きを「拗らせた」方(失礼)ほど悩まれるものです。前職含め20年たくさんのお客様と出会う中でも、とても多く見てきました。
そんなとき、僕の答えは決まって「そこまで難しく考える必要はないよ」というものです。

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一つの文字、例えば「む」をずっと見続けると「む」が「む」として認識できなくなってしまう現象を、ゲシュタルト崩壊と呼びますが、洋服も「好きになればなるほど、分からなくなる」そんな時が、定期的に訪れます。

以前「漫画の登場人物のように毎日同じものを身につけていたい」と書いたことがありましたが「死ぬまでこれを着続けたい」心からそう思えるものに出会うため、僕自身もいまだ、たくさんのものを実際に身につけては、悩み続けています。

そんな「洋服のゲシュタルト崩壊」を起こした時、すべきことは明確です。それは「ほかの好きなものに触れること」です。

「洋服とは、自己投資」これはその昔、僕が諸先輩方から教わった言葉ですが、悩んだ時こそ、自分が好きな本を読み、音楽を聞き、映画を観て、ほかのことに時間とお金を投資します。嘘みたいな話ですが、そうすると自分が本当に好きな洋服が、強烈に浮かび上がってくるんです。

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洋服にはその一つ一つに、文化や歴史、背景があり、ブランド側のコンセプトが必ず存在します。これは言わばその洋服の「性格」のようなもので、面白いもので「人と人」と同じく、「人と服」でも、性格の合う合わないが存在します。

「新作が出れば必ずチェックするブランド」を着る。これの何が不思議なのでしょう?監督で作品を選ぶように、アーティストで聴く曲を選ぶように、「誰が作っているから、着たい」これはごく自然なことです。自分の「好き」が迷ったことを、洋服のせいにしてしまっては、洋服が可哀想です。

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さいごに、僕が言うのもおかしな話ですが、わからなくなった時は無理に洋服を買うべきではありません。食べ物の好みや食べる量も歳をとれば変化するように、「自分らしさ」も、その時々で移り変わるもので、わからなくなった時は、もしかして「自分らしいスタイル」に少し変化が起きている時かもしれないからです。

言い忘れてました、そんな時、映画も音楽もいいですが、経験上「ほかの方の"好き"」を見たり聞いたりすることも、とても近道です。
ぜひ買い物だけにご利用いただくのではなく、大いに悩みにお越しください。そのために、僕ら洋服店があるのです。

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今週は、以上です。
ここでは、あくまで僕の答えられる範囲内にはなりますが、このマガジンを使って、皆様からお寄せいただく「洋服に関するご質問やお悩み」を、ざっくばらんにご紹介しております。

個別の商品に関するご質問ももちろん歓迎です。ご質問は、LINE@の他に、下記メッセージフォームより随時受けつけております。どうぞお気軽にご連絡ください。

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