感想について書いてしまった

 頂いた質問マシュマロへのご返答について考えてたらものすごく長くなっちゃって…私も全然本出せてないし出しても感想が来たことはほとんどない人なのでこれは呼ばれていないお座敷に出しゃばっているのかもしれないんですが、考えた結果をちょっと自分でもまとめたくなってnoteにしました。あくまで私の経験とか思想とかに立脚している話しかできないので、「いやそういうの私の信条に反するんでやりたくないですね」とか「もうやってるけどダメなんだよ来ないの!」と思われたらごめんなさいですね…。
 作ったものについて感想をいただく、というのは難しいことですよね…送ってくださる方のご厚意やお時間に依拠するものですんで、だからこそお時間と労力を割いてくださったのが嬉しいという。
 そうなると作った側からできるポイントはやっぱり「書きやすい・送りやすい」ようにこちらでできる限りの工夫をすることになるかと思いますが、この工夫は「手段上の工夫」「気分上の工夫」の二つに大きく分けられるのかもしれないなと。

手段上の工夫

1:アンケートフォームを用意する
2:ツールへのURLをQRコードとして本に刷っておく

 この二つが、感想を送りやすくする手段上の方法としてはまず挙げられるかなと思います。
 1の方は、設問すべてを自由記載にするとやや敷居が高く感じられる可能性が高いですので、ラジオボタンやチェックボックスを使って選択しやすくした設問を多く、最後に「もしよろしければ…」くらいの感覚で自由記載欄を一つ置く、くらいだと比較的やりやすいかもしれないなという気がしております。選択式の設問としては「気に入ったシーン(タイトル・書き出し・序盤・中盤・終盤・ラスト)」「近い感想をチェックしてください(絵が好き・話が好き・キャラクターの表情が好き・セリフが好きetc)」辺りでしょうか。他にも色々できそうかな…。
 2の方はマシュマロ・ツイッター・アンケートフォームへのURLをQRコードとして奥付などに載せることで、「あー面白かった!」という気持ちがまだ熱いうちに「そうか感想が送れるんだ、忘れる前にこのまま送っちゃおう」と思ってもらうことができるのが便利ですよね。QRコードに簡単に変えられるツールもあるそうで、うむ…電子化ってすごいな…改めて思いますけどすごいんですよ互いの住所も本名も電話番号も明かさないままポストを探さなくても気持ちを言葉にして伝えられるっていうのは。

気分上の工夫

 さて、ここからは感想を送る「気持ちの上での敷居を低くする」っていう、ある種のイメージ戦略的なアレですんで、本当になんていうか…なんかこう、難しいところなんですけれども一概に言えることではないし…とりあえず私としては3つくらいあるんじゃないかなーと思っておりまして

1:作品の製作時の話をしてみる
2:問いかけを入れてみる
3:「感想来た!嬉しい!」を出してみる

 1「作品の製作時の話をしてみる」について。
 例としては「このアーティストのこの曲が好きでこのイメージで書いてました」とか「作中に登場したこれにはモデルがあって」みたいなそういうのを、あとがきでも発行後のツイッターでもちょろっと書いてみると案外反響いただけることがあるかと思います。作品に対する解像度が上がる、というか。私の場合は「作中出したマグって実は私物でして」と言って写真を出した時に「モデルになったカップがあるのかなと思ってました、ホントにあった!」というご感想を頂いたことがありました。
 他にも「このシーンが書きたいためにこの本出した」「思ったよりここがうまくできて気に入っている」「こういうシーン入れたかったけど尺の関係でやむなく削った」または「入れるつもりなかったんだけど書いてるうちに筆が滑り、しかし出来上がってみると悪くなかったのでそのまま残した」とかも「わかりますそのシーン私もすごく好きです!」や「作中にあったあのシーンの裏にはそれ(削ったシーン)があったんですね」などを言ってもらいやすくなる気がしています。

 2「問いかけを入れてみる」について。
 これは1で話した「この曲のイメージで書きました」「作中出した香水は〇〇(ブランド名)の××(製品名)をイメージして書きました」などと連動させて「このアーティスト最近知ったんですが他にオススメがあったら教えて下さい匿名マシュマロ大歓迎です!」「こういう香りが好きなのでもし香水にお詳しい方いたらオススメを教えてください!」という使い方もできますし、「全然違う話なんですがオススメのお酒とおつまみが知りたい」「リアルイベの差し入れがつい毎回ヨ●クモ●クになってこのままではヨ●クモ●クの人になってしまいそうなので差し入れにいいお菓子の情報お待ちしております!でもヨ●クモ●クはいいぞ!」のように全く違う話題を振るのもアリだと思っています。
 こういう「問いかけ」があると「感想はうまくツボを突いたのが送れるかわからなくて不安だけど、この話だったら私わかる…!」という安心感や、または逆に「へー知らなかった、ちょっと試してみよう」からの「試してみました!」という好奇心からの会話の糸口ができると思うのです。「オススメするついでに感想を書いてみよう」「知らなかったので試してみたら自分も気に入った、作中の描写にも納得した」などを思ってもらいやすいんじゃないかな、というか。

 3「『感想来た!嬉しい!』を出してみる」について。
 これはまず感想が一つも来ないとできない、というのがたしかに難しいところではあるんですが、ツイッターで出した140字SSでもザザッとしたラフや落書きでもワンドロライでもコピ本でも渾身のオフセット本でも「『すこ』や『いい…』というたった一言も私は見逃さない!支部のブクマ数が増えたのも勿論見ているぞッ!ウェヒヒ褒めてもらえたウェヒヒ(嬉)」をマメに出していくことで「この人感想もらうと嬉しいんだ!(感想を送っていいんだ)」という…なんだろう…これも安心感というのでしょうか、そういうのを持ってもらいやすいんじゃないかな、と。

作者側にできる工夫以外の話

 感想を書く時気にかかるのって「こんなこと書いちゃっていいんだろうか」っていうところだと思うのですよね…作者の思った通りの読み方ができていなかったらどうしよう、そこじゃないんだと思われたら悪いな、みたいなそういう。書いて嫌われるくらいなら書かずに黙って気づかれない方が互いのためにいいのではないか…という、そこに行かれてしまうともうこちらから手の伸ばしようがなくなってしまうので、「ほしい!うれしい!ほしい!!うれしい!!」は結構マメに出しておいた方がいいのかもしれないなと思います。うん、まあ、かくいう私は頂いたマシュマロにこうして全力投球でお返事してしまってこう、むしろ引かれてねえかな…って今更不安なんですけども…おまえはお呼びじゃないよと思われてたらほんとどうしよう…ごめんなさいとしか言えない…。
 あとタイミングというのも大事かもしれないと思います。三月~四月は日本では年度終わり・年度始めでお勤め人はお忙しく、移動や環境の変化を経験される方も多い時期になりがちで「通販戦争に負けたくないから急いで買ったけど読む時間はない…!落ち着いたら一気に読んで一気に感想送るんだ…!」という方も多分たくさんいらっしゃる頃合いかと思います。逆に「そういうのは済んだけどそれで燃え尽きてしまった…」という方も結構いらっしゃるかもしれません。新人教育でぐったりしている方が、お家に帰って買いためたご本を読んでは「ああ…いい…癒やされる…これで明日も頑張れる…」とそのまま気絶するように眠っては朝早く起きてお仕事に行かれたりもしているのかもしれない。
 ので、「感想が来ない=感想を持つほどじゃないものだった」とは一概に言えないのではないかな、と思いつつ、今日も私は「コレ…私以外の誰が楽しいねん…」と思いながらもしょもしょと何かしら書いています。そういう不安の中で書いておりますので、「悪くねえよ、これ」という気持ちをいただくとほんとにホッとするんですよねえ。
 締まらないんですけど、これ以上伸ばすのもよろしくないですしこの辺りで。最後までお読みいただいてしまって申し訳ないです、ありがとうございます…!

サポートをいただけると、私が貯金通帳の残高を気にする回数がとっても減ります。あと夕飯のおかずがたぶん増えます。