コンテンツのテイスト
デザインっぽいことをはじめたのは1996年4月からですが、いまだに悩ましい問題があります。それは
コンテンツのテイスト
という問題です。自分で好きなようにデザインしたりできる場合は全く問題ないのですが、相手のあるクライアントワークの場合、クライアントが好きなテイストのものを創らなければならず、あるときはそれが苦痛だったりします。
特に大手クライアントの場合、中途半端にデザインや広告にちょっとだけ詳しい担当者が、自分の好みを会社の好みと混同してしまい、とんでもなく的外れなデザインのコンテンツを納品したりしたことがありました。
こちらとしては、クライアントの視点でなく、利用するユーザの視点で制作しているのに、的外れなデザインを要求するクライアントもあり、わさわざダサいデザインに変更させられたことも何回かありました。報酬をいただく場合は仕方のないことですが、このダサいデザインを自分が制作したとはいえず、闇歴史として葬られているデザインもいくつかあります。
なんらかの制作物を創る場合、その明確な目的があります。
★ 売上を上げたい
★ ブランドイメージを高めたい
★ とにかくお洒落でカッコいいイメージにしたい
これらの目的は明確に異なるため、創るコンテンツもアプローチが全くかわってきます。さらに、そこに
「クライアントの希望」
というあまり意味のないやっかいなパラメーターが加わり、制作物はあらゆるテイストにこねくり回された上、完成し、納品されます。
一体、誰に向けて、どういう目的をもって、その情報を伝えたいのか
この大前提が揺らいでいる場合、大抵いいデザインや広告はできあがりません。CMにしても、広告にしても、昔に比べて、そのクオリティは下がっていると感じます。
その原因の多くはクリエイター側ではなく、
クライアント側にあります。
クリエイターはクライアントの希望のものを形にするのが仕事です。それがいくら自分の考えるものと異なっていても、要求されたものを形にするのが仕事ですから、職人になりきってコンテンツを仕上げるだけです。その結果が今のデザインや広告の現状だと思います。
もちろん、すばらしいデザインや広告は今でも存在しますが、売上重視、ビジュアル重視の傾向は、かえったコンテンツの品質を落とす結果を招いているよう感じます。
ただ、売れさえすればいい、という風潮はいろいろな点で歪みを生じさせています。商品の品質を下げて、コストダウンしているような企業の場合、広告戦略やマーケティングに大きなコストをかけ、利益を拡大しようとする発想はもうすでに消費者に見抜かれています。
賢い消費者は、広告ではなく、商品カタログを熟読して、価格比較サイトでコストパフォーマンスの高い商品と口コミサイトで評判をチェックして購入する、そういう時代なのです。
ただ派手でうるさいだけのテレビコマーシャルはもう消費者はうんざりしていることに、大手企業ははやく気づいてほしいところです。みてて不愉快になるCM、それも実は狙いなのですが、消費者を軽くみてますね。広告代理店の担当者の傲慢さがCMに表出してしまってます。
で、どういうコンテンツを創ればいいのかという大きな問題は今だにわたしの頭の中でループしつづけています。
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話題はかわり、アニマルクッキング大賞応募しました。
いろいろな動物10パターンを4枚づつ生成した中の一枚です。
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