金曜日、日本は花。英語圏は悪。(物語のある英語 Vol. 23)

一週間で一番幸せな日は?と聞かれたら「花金」という言葉があるように、日本人なら金曜日を挙げるだろう。もちろん、英語圏の人も週末を待ち焦がれているのは共通なので金曜日はテンションの上がる日であるに違いない。

しかし、それはあくまでも金曜日が持つ2つの顔の内、明るい方を見ているに過ぎなかったりする。実は英語圏の人々にとっては、「金曜日=悪」という暗い面も見られる。今日は英語ネイティブが抱く金曜日の暗い側面について見ていこうと思う。

*本記事は「金箔記事」です。記事等級についてはコチラから。
https://note.mu/slovar/n/nd175096a55aa

爪切りの迷信に見られる金曜日の暗い側面

「金曜日=悪」というものをうまく表している文章がある。英語ネイティブ、特にイギリスでは小学校で勉強することが多い 爪切りに関する文章だ。英文と日本語訳、両方を載せておこうと思う。

英文(日本語訳は下)

Cut them on Monday, you cut them for health;
Cut them on Tuesday, you cut them for wealth;
Cut them on Wednesday, you cut them for news;
Cut them on Thursday, a new pair of shoes;
Cut them on Friday, you cut them for sorrow;
Cut them on Saturday, you see your true love tomorrow;
Cut them on Sunday, the devil will be with you all the week.

日本語訳

月曜日に爪を切れば、健康を得られる。
火曜日に切れば、富を得られる。
水曜日に切れば、(良い)知らせを得られる。
木曜日に切れば、新しい靴が得られる。
金曜日に切れば、悲しい出来事に悩むことになる
土曜日に切れば、真の愛に明日出会うことになる。
日曜日に切れば、一週間悪魔にとりつかれることになる

なぜ金曜日=悪という風に考えられるのか?

という問いに行き着くことになる。読者の皆様の中には「13日の金曜日は縁起が悪い」というのを聞いたことがあると思う。英語圏はキリスト教を信じる人が多く、13日の金曜日にキリストが十字架の刑にかけられたことから、13も金曜日も不吉なものの象徴となったのだ。そう考えれば、金曜日に爪を切ることが悪運に繋がることも理解できる。

実はもう1つ理由がある。Monday~Sundayの名前のもとは北欧神話に出てくる神の名前なのだが、北欧神話崇拝からキリスト教崇拝に切り替わった日が偶然にも金曜日で、正式に北欧神話が死んだ日でもあったからだ。「金曜日=神が死んだ日」ということで、金曜日は悪とされてきたのだ。宗教上。


木曜日が微妙すぎて何とも言えない

また、どうでも良いが個人的には、

Cut them on Thursday, a new pair of shoes(木曜日に爪を切ると新しい靴が手に入る)

が微妙すぎて何ともコメントが出来ない。必死でコメント考えた結果、「まぁ、靴を失うよりはいい日ではないか?」くらいしか浮かんで来なかった。

あれ、日曜日は...?

爪切りの文章を読んでいて、日曜日は金曜日よりもっと悪いのでは?と思った読者さんも多いことだろう。これについて調べてみても、理由は分からなかった。日曜日といえば、キリストが復活した日であり、主が戻った日であるため本来なら縁起が良いはずである。それなのに日曜日が最も縁起が悪いとされているのは、何か理由があるのだろうか?もし知っている人がいたら教えて欲しい。

シルバー記事の皆様へ

ここまでがシルバー記事の内容です。今日も読んでいただき、ありがとうございました。1つでも多くの発見があったのなら、執筆者として幸せです。

物語のある英語 (連載)では、「言葉は人によって作られた。だからその過程には物語があって味がある」と考え、読者の皆様に英語の裏の人間味を知っていただき、より深く英語も英語圏の人々を理解するキッカケになってほしいと願って始めました。

それではまた次回お会いしよう!

◆金箔記事の皆様へ◆

金箔記事の皆様には、冒頭で見た爪切りのような文章をもう1つご用意いたしましたので、もう少しお付き合いいただくことができます。また、英語圏とは正反対に、金曜日と日曜日が縁起が良い国についても書いています!

ではまず文章の方なのですが、

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いつも記事を読んでいただきありがとうございます。英語学習に苦しんでいる方、つまらなそうに嫌々語学を学んでいる方が周りに居ましたら、シェアしていただければと思います。楽しく、深く、語学に取り組める人が1人でも増えたら幸いです。