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【アークナイツキャラクター考察】 〜ディピカ編〜

【注意】この考察はあくまで非公式でネタバレや私見を多く含んでいます。また、著者も考察をまとめることに慣れていないので、至らない点があっても優しい目で見ていただけると助かります。

出身、経歴の全てが不明で本人の提出した個人資料すら、騙し絵のように偽りが多分に含まれる謎多きオペレーター。
アーツ、それによる支援、戦術連携など多方面で高い実力を発揮しており、ロドスの特殊行動隊のオペレーターを務めています。

彼女の描く絵は誰よりも優れた作品であり、誰よりも異質な作品が描かれることもあります。また、彼女の絵はときたま実体化してしまうという不可思議な現象を引き起こし、ドクター達を驚かせることもありました。

今回はそんなディピカについて考察していきたいと思います。
ちなみに、今回は特に謎の多いオペレーターのため考察というよりは、推測に近しいもの(いつも通り)となるのでご了承いただけたらと思っております。


名前の由来

ディピカは大陸版では「深海色」、グローバル版では「Deepcolor」と表記されます。
「深海色」は読んで字のごとく深海のような色。
「Deepcolor」は「濃い色」という意味合いを有しており、「深色(みいろ)」と「海色(みいろ)」を掛けたちょっとおしゃれなネーミングだったらいいなーと個人的に思っています。
また、ディピカというコードネームはこの「Deepcolor」をもじったものだと推測されます。


ディピカのモチーフ

ディピカのモチーフはジュウモンジダコとされています。
ジュウモンジダコ属の種は世界中に分布しており、1000~4800m、一部の種は7000mの寒い深海に生息しているとされます。

ジュウモンジダコは墨袋を持たない代わりに、天敵から身を守るために体の大きさを変えたり、色素胞によって体の色を海底の色などに変色させることができます。

ディピカの提出した虚偽の多い個人資料など、彼女の虚偽の多くはロドスという環境に自身を合わせることで、外敵から身を守るためなのかもしれません。


ディピカと葛飾北斎

某有名ゲームの影響もあって、絵描きでタコをモチーフとしているところから想起されやすいのは、「蛸と海女」という作品を描いた葛飾北斎でしょう。
葛飾北斎は卓越した描写力を持つ画家で、少し個人の主観は入ってしまいますが「青色」の使い方が特に巧みな画家と思われます。
ディピカの専用モジュール「冒涜的なパレット」には以下のような記載がありました。

輝くように明るい色に、写実的な表情。
なんと精巧な絵なのだろう!
それを飾るとき、いくつかの疑問が浮かんだ。
「彼女、青以外の色なんて使っていたか?」

「冒涜的なパレット」基本情報

葛飾北斎の特に有名な作品である『富嶽三十六景』。
この作品で葛飾北斎は「ベロ藍」と呼ばれる鮮やかな青色一色で多くのバリエーションを表現しており、今にも動き出すかのような躍動感を見る者に感じさせました。
また、この「ベロ藍」と呼ばれる顔料は18世紀初頭にドイツ・ベルリンで発見された化学合成顔料であり、それまでほとんど天然顔料しか使われていなかった日本では画期的な顔料として、以降多くの画家に重宝されていきます。

ディピカの大陸版の名前である「深海色」や、彼女のモジュール、画像からは「青」という色が特に強調されているように感じられました。
さらに、彼女の使用している顔料はおそらく彼女の型破りなアーツにも使用されており、従来の顔料では考えられない画期的で、原理がわからないものであると思われます。

テラの世界における葛飾北斎、いわゆる「画狂人」こそディピカなのかもしれません。


ディピカとクトゥルフ

ディピカの服に「CTHULHU」と記されていることは前々から多くの人に注目されていました。
さらに、ディピカはエーギルに属する人物で、大陸版では「深海色」と表記されていたり、深海つまりクトゥルフと関わる何かを仄めかすような言動が行われたりと非常に不穏な雰囲気を纏っています。

クトゥルフ神話では理解できない事象に対する恐怖や奇妙さ、理解できないが故の好奇心や興味などが多く描かれています。
クトゥルフ神話に登場する芸術家の作品は余人には理解されない不気味なものが多く、見るものに何かしらの精神的影響を与えている描写が散見されました。

ディピカは共に行動している【アシさん】や経歴、目的などがすべて不鮮明で、謎に多く包まれています。そんな彼女の描く作品もまた謎に包まれており、不安感は拭えません。
それでも、どこかこの作品には心惹かれるものがあるのでしょう。
何故なのかは分かりませんが。

ディピカが最近創作した絵画:
何とも言えない形状のもの、何の構造性も持たない物体が、わずか数種類の色でキャンバスに描かれ、塗り重ねられ、色の塊を成している。それを見せられた者は、その全貌をひと目で捉えることは出来ないが、全体のカラフルな色彩から伝わるメッセージ性に圧倒される。
長く凝視すれば、異様な不安感に襲われながらも心を鷲掴みにされることだろう。

ディピカのプロファイル第四資料


ディピカはボイスで「夢」に関することにも言及しており、これらの異質で優れた絵はその「夢」にインスピレーションを受けて描かれたものだと推測されます。

ラヴクラフトの作品である「クトゥルフの呼び声」ではクトゥルフは仮死状態になり、ルルイエで夢を見続けているとあります。
しかし、一部の芸術に秀でた人物や、勘の良い人物は未だ眠り続けているはずのクトゥルフの精神の揺らぎに干渉され、悪夢としてクトゥルフの眠るルルイエを見ることがあり、悪夢を見た多くの人が精神に大きな変調を受けることとなりました。

えっと、もうアタシのことは放っといてください。これ以上親切にされると、アタシ、どうなるかわからないや……。

昇進1 ボイス

フフ、これがアンタの色…ならアタシのことをちゃんと見て。もっとその色に染め上げてよ。

昇進後会話ボイス

もしディピカがクトゥルフに魅入られ、何度もそういった夢を見ている場合、人が海で沈んでいくように、ディピカの精神は時を経るごとに徐々に変調していっているのかもしれません。


ディピカとは

ディピカはジュウモンジダコのように、多くの虚偽でその場所に紛れることで外敵から身を守るような人であり、同時に誰よりも優れ、誰よりも異質な絵を描き上げる天才画家です。
クトゥルフに魅入られ、あまりにも秀でた絵の才能を得た代償として、誰よりも深海に近づき、今もなお、より深い場所に沈みつつあるのでしょう。

ディピカは海の怪物を狩るアビサルハンターの敵かもしれません。

ディピカはこのテラの大地に未曾有の危機を生む化け物なのかもしれません。

それでも、彼女はまだ一人の人としてこのロドスにいます。
そして、彼女はいずれ自身の色を見つけ、自身の絵をドクターやロドスのみんなと共に完成させるでしょう。
結論を出すのは、それを見守ってからでも良いのではないでしょうか?

ありがと、ドクター。一緒にこの絵、完成させよ?

昇進2 ボイス

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