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【アークナイツキャラクター考察】 〜ロスモンティス編〜

【注意】この考察はあくまで非公式でネタバレや私見を多く含んでいます。また、著者も考察をまとめることに慣れていないので、至らない点があっても優しい目で見ていただけると助かります。


その小さく、可愛らしい見た目とは裏腹に、人と同じくらいの大きさの鉄の箱とも呼べる巨大な4本の剣をアーツによって投擲する殲滅戦に優れたエリートオペレーター。
たった14歳なのにも関わらず、彼女はロドスにいる仲間を家族として慕い、そんな家族を守るために戦場にエリートオペレーターとして最前線で圧倒的な力で敵を屠ります。

まだ小さな子供としての不安定さ、環境によって形成せざるをえなかった達観した視点、そして誰よりも強い責任感。

彼女は多くのドクターに鮮烈な印象を与えたでしょう。
今回はそんなロスモンティスとは何者か、と言うことを紹介していきたいと思います。


名前の由来

ロスモンティスは大陸版では「迷迭香」、グローバル版では「Rosmontis」と表記されます。

「迷迭香」は英名で「ローズマリー(Rosemary)」
「Rosmontis」はラテン語で「雫」を意味する「Ros」と「山」を意味する「mons」の単数属格である「montis」を組み合わせた「山の雫」という意味合いで、ローズマリーのラテン語名である「Rosmarinus」に掛けたものだと読み取れます。

ローズマリーは古代から薬用に用いられ、記憶力を高める効果があるとされ、「追憶」「記憶」「思い出」などのような記憶に関する象徴的な意味合いを有しており、キリスト教以前のヨーロッパでは祝典や結婚式、葬儀に用いられたため、「変わらぬ愛」「誠実」「追悼」などの意味合いも有しています。

ロスモンティスは多くの家族と思える仲間を失っており、その大切に思っている家族の記憶すらも、過去に起きた悲惨な出来事の後遺症によって失ってしまいます。
だからこそ、彼女は「追悼」の意味合いを持ち、「記憶」を象徴する植物のコードネームを有しているのかもしれません。

【大昔の神話によると、自らの記憶と相対できない者をも最終的には勇気ある者に変える不思議な植物があるという。今日から、あの子のコードネームはロスモンティスだ。】

ロスモンティスのプロファイル 第四資料


ロスモンティスのモチーフ

ロスモンティスのモチーフは画像にもあるように猫、その中でもアメリカン・ショートヘアだと思われます。

アメリカン・ショートヘアーは入植者が鼠などから輸送する貨物を守るために北米に持ち込まれたネコの子孫とされ、現在ではごく一般的な猫の品種として定着しています。

ロドスという船を守るという意味合いや、一般的な猫の品種であるアメリカン・ショートヘアーのように、ロスモンティスもその悲惨な過去さえなければ、責任感や家族に対する想いの強いただの一般的な少女だったはず、そういった意味合いを含んでいるのかもしれません。

また、一般的に猫は記憶力、特に短期記憶力が高く、より強く「負の記憶」を覚えている傾向があります。
さらに、猫は警戒心が強く慎重なため、パニックに陥りやすく、パニックに陥った場合、五感が普段よりも鋭敏になり、感じ取ったものを「負の記憶」に結び付ける傾向があります。

ロスモンティスもそのアーツの代償によって記憶が封印されているのにも関わらず、実験室や医療機器などを恐れたり、感染者に対する悲惨な出来事を自身に起きた事と重ねて感情の制御ができなくなったりすることがありました。

彼女は実験室を恐れている。医療機材を憎んでいる。

ロスモンティスのプロファイル第二資料


「ローキャン水槽」ラボの実験

ロスモンティスはクルビアの中流階級の家庭の出身で、その後「ローキャン水槽」ラボとつながると推測される違法の保護施設に引き取られます。
「ローキャン水槽」ラボでは鉱石病に患っていない感染者を、アーツユニットを要さない術師を、アーツ理論教育を徹底的に叩き込まれる必要のない強力なアーツマスター、つまり、「長期間持続し、即戦力となる感染者術師」を生産することを目的としたプロジェクトを進めていました。
そこで、「ローキャン水槽」ラボはロスモンティスの少し特別なアーツの才能に目をつけ、被験体として脳幹に人造の感染器官を移植、その後ロスモンティスの兄弟を殺害して取り出した「意識」を使い、強硬に彼女の感染器官を起動しました。
さらに、その感染器官は一時的であっても源石感染による悪影響を抑えることも可能としており、「ローキャン水槽」ラボの目的からすると、ロスモンティスという感染者術師を生み出したのはまさしく成功と呼べるものでしょう。

これらの技術は感染者技術の最先端であるロドスですら再現し得ないものであり、ケルシーすらも不可能と評しています。

しかし、ローキャンの誤算としてはロスモンティス自身がその能力を制御できず、「ローキャン水槽」ラボは幾度となく破壊されたことでしょう。

未だアーツに関する詳細な情報は無く、人の「意識」というものがアーツにどのような影響を与えるのかはわかりませんが、「ローキャン水槽」ラボの目的より、「意識」というものはアーツの起動・運用に大きく関わると考えられます。


ロスモンティスの能力

ロスモンティスのアーツは精神実体とも呼ばれる大きな「手」の形をしたエネルギー体を操るもので、高度の集中状態において最大4本の「手」を駆使することができます。
この「手」は物体の内部から干渉することはできず、外部から「手」で握り潰したり、叩いたりすることしかできませんが、広い範囲を覆うことで内部の運動状態を感知することもできるため、索敵などにも利用されています。
さらに、資料によるとロスモンティスは意識を圧縮することで、アーツの投射範囲を拡大させる力を有していると仄めかされており、ロスモンティスがアーツによる索敵範囲を拡大したり、「手」の範囲を拡大できるのは、この技能に依拠していると推測されます。

また、ロスモンティスは人との交流や人の感情が匂いや温度、イメージとして感じとることができ、これらの能力もロスモンティス自身のアーツが関連していると思われます。


ロスモンティスとは

ロスモンティスは未だ14歳の少女です。しかし、老若男女関係なくこのテラの大地は生きるもの全てに厳しく、平穏な人生を送っていたかもしれない責任感が強く、優しい少女の人生さえも狂わせてしまいました。
それでも、ロスモンティスはロドスという場所で少女が持つにはあまりにも重い力の制御の仕方を学び、記憶障害と向き合い、仲間を守るために戦場に立ち、家族と呼べるような仲間たちと互いに支えあって、この悲劇しか生み出さないテラの大地に抗っています。

ロドスの殺戮機械、ミリアの災い、ケルビン郡の殺し屋、感染者抗争者の敵。これらは正当な評価なのかもしれません。
それでも、あなたが彼女を平凡ではないが静かで可愛いフェリーンの女の子だと思っているのなら、そういう子なのだと思ってあげてください。

あなたは彼女にとってのこの大地です。あなたが彼女にどう接するかが、彼女がこの大地にどう接するかを決めるでしょう。

ロスモンティスのプロファイル 昇進資料

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