見出し画像

恒星の詩

画像1


お父さんが眠っているのを見たことがない

「おやすみ」と「おはよう」がつながってるみたいだ


月が好きなの、と聞いた

太陽が忘れられないんだよ、と言った


ここは太陽の影だから雲ができないよ

そう言って、たばこの煙を溶かしていた

もう、太陽の影はなくなってしまったよ


この部屋の灯りは田舎町の街灯にすらなれないけれど、

わたしの今日を終わらせないためだけに光るよ

朝が来て、ここは太陽よりもまばゆい恒星


お父さん、そっちはもうすぐ影がかかるかも




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?