ガンバ戦~入らないシュート、与えるスーパーゴール

2016/07/30 ガンバ大阪vsサンフレッチェ広島 市立吹田サッカースタジアム

 頭がクラクラする。意識がボーッとしてきた。暑い、この暑さは殺人的である。本当に死人が出てもおかしくはない気温である。

 大阪も気温は高そうだった。選手の表面は汗が滲んでるとこがそれをうかがわせる。そのせいかどことなくプレーの精度がないのだった。

 ミキッチからウタカが落とし宮吉が強烈なシュートを放った時には一瞬立ち上がりそうになった。が、バーに当たってしまった。素晴らしい展開とキックではあるが枠に入らないと何のチャンスにもならない。単に相手にゴールキックを与えるだけなのだった。

 その次に柏のクロスからウタカのヘディングがあったが当たり損ねてGKへのパスになってしまう。シュートまで行くシーンはガンバよりもつくるものも最後の最後が決まらない。これも精度の問題なのだろうか。

 ただ、ガンバの方にもミスあり何でもないパスを外に出したりしてしまう。もうこれは暑いからしょうがないと割り切ろう、少なくともサンフレッチェの方が有利に試合を進めてるように見える。

 しかし、後半に入るとちっともボールが持てなくなってしまった。全員でブロックを敷いて対応する。跳ね返しても跳ね返しても相手ボールになるという負のスパイラルに陥る。果たしてこれはカウンター狙う為にわざとやってるのだろうか。するとボールを奪ったとこから宮吉が前を向く。そして縦へグラウンダーの長いパスが出た。それを見越して走ったウタカに合えばビッグチャンス。が、それもあまりにも精度が無くウタカにかすりもしないでカットされると逆カウンターを受ける形になる。余裕のないディフェンスは一旦は防ぎながらもそのこぼれ玉に反応されボックスの外からとても綺麗な弾道のシュートをゴールに叩き込まれてしまった。どうしてガンバの選手はサンフレッチェ時に限ってこういうスーパーゴールを決めてしまうのだろう。でもそもそもがこのシュートも宮吉のパスミスから始まってるのは間違いなかった。

 1点、これが遙か彼方銀河系より彼方のように遠い存在だった。それなのに先に失点してしまい気が遠くなりそうだった。

 攻めてもガンバの守備は最後の最後で摘み取ってしまう。ウタカが個人技で打開しようとするも駄目、ミキッチの右からのクロスも中で対応される、左の柏に至っては米倉に1対1で負けまくってもう目も当てられない状況だった。

 その降着状態の打開を試みようと青山が出る。そして新加入のロペスも投入された。その時点で宮吉は退いてしまったが本人としても自信の出場機会のチャンスを潰してしまったような気がする。せっかく出場してるのに失点の起点ともなるパスミスを犯した挙げ句、本来の役目であるシュートも1本で終わってしまった。ロペスの動き次第ではもうチャンスは巡ってこないのではなかろうか。

 そして新外国人のロペス、当然初めて観るプレーだけに固唾をのんで見守る。ボールを受けた。間髪入れずシュート。お、これは多少強引でも打っていく。少なくともサンフレッチェにはいないタイプであるのは間違いなかった。

 引いて守るガンバの守備を切り崩すにはパスだけでは厳しい。なのでロペスのどこからでもシュートを打つ積極性とウタカのボールキープ力で活路を見出そうとするも入らない。シュートが入らない。最後の最後でシュートが枠に入らないのだった。

 ガンバの倍以上のシュートを打ちながら決めきれない。そして決めきれないまま終了してしまった。ガンバの1点はスーパーゴールだった。どうしていつもガンバはサンフレッチェの対戦の時に限ってああいうシュートが打てるのか不思議でしょうがなかった。

 試合中、清水がボールを持つとブーイングが鳴り続けた。何かあったか思いだそうとするも思いつかない。結局のところその辺のモチベーションの差なんだろう。昨シーズンチャンピオンシップで負けたという怨念はガンバに神通力をもたらしたようだ。左サイドの柏などはそれに呑まれてしまったかのように存在感をなくしていた。かといってオリンピック選出やけが人の影響で代わりもいないとはいえ何かが足りない気がした。それが何かというと明確に言えないのがまた哀しいとこだった。

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