磐田戦~精一杯のスコアレスドロー

2017/05/27 サンフレッチェ広島vsジュビロ磐田 エディオンスタジアム広島

 前節勝ったことで少し気が大きくなったものの低迷したチームはそうそう変わるものでもなくやはりパッとしなかった。手数を掛け少しずつ少しずつ持ち上がるサンフレッチェに対して磐田は単純に中へ放り込んでくる。そしてそれをトップの川又がガツンとシュートに持ち込むが、幸いにもフィニッシュのとこで精度が出せず事なきを得たのだった。
 そのため全体の重心が下がり攻撃を跳ね返す方に重点を置かれる。それでいてクリアしたボールが必ず敵のとこにいくのだからたまらない。ああ、一体サンフレッチェの攻撃はいつになったら観れるのだろうか。
 ただ、それでも無失点でくい止める。それには林のビッグセーブもあった。その為か、どことなく失点しないような気がしてきた。そしてそうやって我慢の時間を堪えきるとやはり波は訪れるのだった。
 左サイドの柏にボールが渡る。縦へ仕掛けようとすると寄せが速く蓋をされる。逆サイドのミキッチにはあまりボールが渡らない。もうサンフレッチェがサイドから攻撃するのはどのチームも分かっててそこは自由にやらせてもらえないのだった。
 それでも何とかクロスを上げたとしても中で合わせる皆川はヘディングが下手だった。青山も上がって頭に合わせた場面があったがやはり枠にいかない。サンフレッチェの選手ってどうしてこうもヘディングが下手なんだろう。もしかしたらこの辺がセットプレーでの守備が脆いのと関連性があるのだろうか。
 動きがない。前線で相手の守備を崩す流動性がない。それでも皆川は脚に入ったボールを敵を背負いながらターン、シュート。枠にはいってたもののGKの伸ばした脚に当たってはじき出されてしまった。
 惜しい。それでも皆川がストライカーらしい動きをしたことに希望の光を感じる。あとは入れるだけ。あとは入れるだけ。でもこの入れるだけというこれが最も困難な作業なのだった。
 青山のパスも冴えない。ミキッチのドリブルも往年のキレがない。数人が絡むパスワークも劣化した。結局のところこの不調の原因って年齢の問題ではという気がしてきた。若手の溌剌としたプレー、そういうのをしばらく観てないような気がするのだった。
 スコアレスドロー。サンフレッチェにしてみれば勝ち点1取れただけでもよかったのかもしれない。ゴールの予感でいえば磐田の方に部があった。そこはもう認めざるを得ない。
 しかし、無失点で終えたとはいえこの低調感は何なんだろう。はちきれんばかりに盛り上がる攻撃ってあっただろうか。何かつまらない。悲壮感ばかりが漂う。明るく賑やかなサンフレッチェのサッカー、もう一度そういうのが観たいと思うのだった。

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